屈辱ポンチ の商品レビュー
町田康な作品は「くっすん大黒」しか読んでいないと思っていたが、これも以前に読んでいた。 始めはデジャブかと思ったが素麺のくだりで確信した。 でも最後まで読んだ。面白い
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意味もなければ目的もない。なんにもない。ただ勢いだけはある。それもやたらと。 公園の鳩はよく見るとどれも違っていて、すべてが見事に美しくない、てのが素敵
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トラブルがトラブルを呼び、舞い上がる竜巻の如きてんてこ舞い。 その中で、ぽつねんと自己の壊れゆく音を聞いている、静かなラストがいい。 (けものがれ、俺らの猿と)
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主人公が真面目で馬鹿で 熱くて適当で ぐちゃぐちゃごちゃごちゃ おもしろかったー けものがれ、俺らの猿と 映画も観たいナ ラストの喫茶店のくだりが好き
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表題作はまあいつもの町田康。 しかしこれに収録されている「けものがれ、俺らの猿と」のある種の破壊力はこの時期の町田作品の中では突出しています。終盤でそれは顕著になります。 変な精神状態の時に読むと軽く発狂しかねませんので、幸福に包まれていない方は身辺整理を済ませてからの読書をおすすめします。
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くっすん大黒でうけた衝撃のまま。町田康はこうでなくっちゃといった感じ。 とくに「けものがれ、俺らの猿と」はすごい。張り巡らせた布石をまったく回収することなく、唐突に終わる。それでいてモヤモヤするでもなく、むしろ爽快。活字を読んでいて、インダストリアルのライブ音楽を聞いている感覚に...
くっすん大黒でうけた衝撃のまま。町田康はこうでなくっちゃといった感じ。 とくに「けものがれ、俺らの猿と」はすごい。張り巡らせた布石をまったく回収することなく、唐突に終わる。それでいてモヤモヤするでもなく、むしろ爽快。活字を読んでいて、インダストリアルのライブ音楽を聞いている感覚に陥る。文でも音楽を奏でるのかという。それは決して居心地のよい音楽ではないが、薄暗くてザラザラして、そしてこれから新しい何かが起きるのではないかという若いときに感じたような高揚する音楽。 「けものがれ、俺らの猿と」は映像の作品にもなっているらしい。あーこれが映像になっても売れないんだろうなということが容易に予想できる。でも観たい。借りてこなきゃ。
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町田康さん作品初読み。 発想がくだらなすぎて面白い。思い通りにいかないことの連続。 それはダメだろって思うことをやってしまったり、言ってしまったり、流されてしまったり。 でもその中には誰もが日常感じたこと、思ったこと、出くわしたことがあるものかもしれない。 毒舌でありながらもそこ...
町田康さん作品初読み。 発想がくだらなすぎて面白い。思い通りにいかないことの連続。 それはダメだろって思うことをやってしまったり、言ってしまったり、流されてしまったり。 でもその中には誰もが日常感じたこと、思ったこと、出くわしたことがあるものかもしれない。 毒舌でありながらもそこに親近感というか、同感する部分も。だから失笑。 他にはない作風。
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形容詞が多い独特の文体は嫌いなタイプじゃないんですが、読むタイミングを間違えたのか、いまいち頭に入ってきませんでした。著者の違う作品も読んでみようかと思います。
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表題作と「けものがれ、俺らの猿と」の二編。 どちらも初めの1行目から引きつけられる。 ちょっとしたなまけ癖や弱さのせいで どんどん不幸に巻き込まれていく姿が不条理なんだけど、なぜか笑える。 佐志が巻き込まれていく出来事や跋丸への嫌がらせは よくこんな事が思いつくなと感心してしま...
表題作と「けものがれ、俺らの猿と」の二編。 どちらも初めの1行目から引きつけられる。 ちょっとしたなまけ癖や弱さのせいで どんどん不幸に巻き込まれていく姿が不条理なんだけど、なぜか笑える。 佐志が巻き込まれていく出来事や跋丸への嫌がらせは よくこんな事が思いつくなと感心してしまう。 佐志がひたすら心頭を滅却しようと奮闘しているシーンが好き。
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町田康の面白さとはなんぞや。 保坂和志の解説には、真面目さ、とあるが、あたしなりに付け加えるならば、真面目さ故のズレが面白い。 『屈辱ポンチ』『けものがれ、俺らの猿と』の2篇収録。 けものがれ、の方が好みであった。 ドイツの映画監督ミヒャエル・ハネケは「説明のつかない理不尽な行動...
町田康の面白さとはなんぞや。 保坂和志の解説には、真面目さ、とあるが、あたしなりに付け加えるならば、真面目さ故のズレが面白い。 『屈辱ポンチ』『けものがれ、俺らの猿と』の2篇収録。 けものがれ、の方が好みであった。 ドイツの映画監督ミヒャエル・ハネケは「説明のつかない理不尽な行動、現象の方が不気味で、だから人は無理矢理にでもそれに理由を当てはめたがる」というようなことを言っていたが、町田康の作中もまさしくそれだ。 奇態な物事に、理由なんてないのだ。
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