ガリレオの弁明 の商品レビュー

トンマーゾカンパネッラ(著者),沢井繁男(訳者)

『太陽の都』で有名な…

[文庫ＯＦＦ]

『太陽の都』で有名なカンパネッラは、テレジオやブルーノらと並ぶ後期ルネサンスの代表的思想家です。当時、危険思想として教会からの詮議を受けた地動説ですが、獄中にあったユートピストが古往今来のコスモロジーを総動員し、ガリレオの弁護を述べます。

2012/07/30

ルネサンスの後期の代表的な思想かカンパネッラの書。ガリレオ･ガリレイを擁護するために獄中で書き起こしたものである。本書は、ガリレオが支持したコペルニクス説が聖書に親なるか、反なるかを扱っている。親ガリレオ説、反ガリレオ説を交互に扱い、それぞれに回答を与えている。本書の目的は、ガリレオの説が聖書に反しないことを立証することであり、ガリレオが信仰上の真理と科学上の真理は別であると考えている点で、二人の意見は微妙なずれがある。