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痴漢女教師 の商品レビュー

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2つの要素に絡む男達がヒロインを奈落へ堕とす

痴漢と女教師、つまり帰宅途中の電車内と生徒との情事を分けることで2人の男がヒロインたる高校教師の【美穂】27歳に忍び寄り、迫り、淫靡な思いのたけをぶつける構図。この作者が得意とする要素をダブルで盛り込んだ作品と言える。ヒロインに潜んでいたM性が暴かれていく展開も含めればトリプルか...

痴漢と女教師、つまり帰宅途中の電車内と生徒との情事を分けることで2人の男がヒロインたる高校教師の【美穂】27歳に忍び寄り、迫り、淫靡な思いのたけをぶつける構図。この作者が得意とする要素をダブルで盛り込んだ作品と言える。ヒロインに潜んでいたM性が暴かれていく展開も含めればトリプルか。身勝手な男達に翻弄されつつも教職の矜持とオンナの狭間に憂う悩ましさが描かれた作品である。ただし、昨今の風潮にタイトルが抵触するのか、もしくは作者との契約的な事情なのか、その真意は不明だが本作は公式サイトから削除されている。 偶然の遭遇から強引な関係を強要するに至る会社員〈宅間〉第一章・第五章 偶然の遭遇から強引な関係を強要するに至る高校性〈翔太〉第二章~第四章 痴漢から始まるが物語の主軸は生徒との情事であり、再び痴漢に戻って1つに収束する構成。そのきっかけや関係を結ぶに至るアプローチこそ異なるが、美穂に魅了された男達の行動パターンは似通っている。押しに弱く、昂らされれば乱れてしまう美穂にもその一因はあるのかもしれないが、そんな美穂の痴態と秘められていたM性を暴き出したことで有頂天にもなる男達が関係の継続を狙って美穂に執着しているとも言えるし、何より憧れの美穂を手に入れた喜びが根底にある。翔太にとって担任である美穂はもちろんのこと、宅間にとっても美穂は過去に縁のある相手だったのである。 電車内に留まらず自宅へ連れ込んで緊縛紛いの淫らな責めを見せる宅間。美穂の自宅に押し掛けるのみならず校内のトイレでも美穂を責め立てる翔太。それぞれに変化のあるシチュエーションは煽情的であり、とりわけ当初のオドオドした態度から美穂の筆下ろしを経て居丈高になっていく翔太などは若気の至りに任せた猪突猛進を見せている。そして、心の芯までは堕ちないものの刹那の肉欲には堕ちてしまう美穂が描かれていく。 最終章たる第六章は今回の行く末が描かれているのだがやや性急に纏めた感がある。美穂の真意が分からず宅間の存在によって袖にされたと勘違いし、その宅間と美穂の逢瀬を目撃した嫉妬に逆上する翔太だが、意外な形で「保険」を得ることとなり、思いのほか呆気ない形にも写る結末への伏線になっている。最後まで美穂は教師だったし、最後まで男達は身勝手だったが、性急に纏めながらも登場させた人物をきっちり使い切ったのは巧みなところであろう。

DSK