知的複眼思考法 の商品レビュー
とても分かりやすくて、いろんな人に奨めたいと思った。 自分で考えるきっかけになるし、自分の頭で考えるというは当たり前のようでなかなかできないことを、いかに実践するかを丁寧に解説してある。
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なぜ?なぜ?と考えましょう。 複眼で見ようと。 素晴らしいけど、 議論のレッスンのがシンプルで良いなぁ。 わかりやすいです。でも マスターはとっても難しいと感じました。 途中でしんどくなっちゃった。
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ここに書かれている「物の見方」を、これから出会う現象に当てはめていくと、考え方が洗練されていくと思います。 とはいえ、全体的に、それは「豊富な知識」を前提としないと成立しないのでは?と思いました。もちろん、著者は、知識も重要と言っているが、どことなく、知識の存在感が薄いと思う。...
ここに書かれている「物の見方」を、これから出会う現象に当てはめていくと、考え方が洗練されていくと思います。 とはいえ、全体的に、それは「豊富な知識」を前提としないと成立しないのでは?と思いました。もちろん、著者は、知識も重要と言っているが、どことなく、知識の存在感が薄いと思う。 で、著者自身は、アメリカの大学で死ぬほど読書をしてきたわけだから、その結果、知識がなくても考える力は鍛えることができるというロジックの展開は、そもそも因果関係が逆転しているように思う。 疑問に思うには、他との比較が。 概念レベルでモノゴトを捉えるには、そのレベルでの知識が。 と、何かと知識を前提としないと発想できないよね、ということが多いと思う内容だった。
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「自分の頭で考える」という思考法について書かれた本。自分が普段どれだけ思考停止をして、情報をただ受け入れるだけになっているのか、実感させられた。TVやインターネット、新聞の情報をうのみにすることなく、批判的に考え、色んな角度から問いを展開する方法について書かれている。具体例もわ...
「自分の頭で考える」という思考法について書かれた本。自分が普段どれだけ思考停止をして、情報をただ受け入れるだけになっているのか、実感させられた。TVやインターネット、新聞の情報をうのみにすることなく、批判的に考え、色んな角度から問いを展開する方法について書かれている。具体例もわかりやすく面白く、著者の言っている内容がすんなりと理解できた。 学校教育では正解を導くことが要求され、それが出来る人が優秀な人だとされるが、実社会では正解のない問題も多く、そういった問題にどう立ち向かっていくかが大切となる。本書はそのような答えのない問題への対処の仕方へのヒントとなると思う。 とにかく非常に面白かった。
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多面的に物事を捉え、自分なりの考えを持つことの重要さが理解出来ます。 様々な事例を取り上げて、多面的に物事を捉えるとはどういう事かをレクチャーしてくれますが、私的には特に偏差値に関する論考が参考になりました。単なる統計的な数値でしかない偏差値がいつの間にか受験戦争のシンボルとして...
多面的に物事を捉え、自分なりの考えを持つことの重要さが理解出来ます。 様々な事例を取り上げて、多面的に物事を捉えるとはどういう事かをレクチャーしてくれますが、私的には特に偏差値に関する論考が参考になりました。単なる統計的な数値でしかない偏差値がいつの間にか受験戦争のシンボルとして悪者視され排除されていく過程はとても興味深いものでした。
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教育学を教え大学教育について考えてきた教授は、論文を執筆するだけでなく講義でもその考えを実践してきた。常識やハウツー的マニュアルに頼るのでなく、自ら考える能力はどうすれば形成できるのか?ありきたりなステレオタイプから抜け出し、知識や情報に振り回されない視点とはどのように身に付けら...
教育学を教え大学教育について考えてきた教授は、論文を執筆するだけでなく講義でもその考えを実践してきた。常識やハウツー的マニュアルに頼るのでなく、自ら考える能力はどうすれば形成できるのか?ありきたりなステレオタイプから抜け出し、知識や情報に振り回されない視点とはどのように身に付けられるのだろうか?そのアプローチを、学生に伝えるために丁寧に、丁寧に解説していく良書。 いや、正直そんな新しい発見は無かったんですよ。「書く事で考える」「問いの立て方を掘り下げる」「逆説や関係論的な見方をする」そういった思考法ってこれまで無意識にやってたりするんで。でも、その個々の要素をこれだけ体系的に、きちんとその理由も説明していくことでいままで点で理解した事が面で見えてくる感じ。そして身に付け方についても、基礎から発展の流れできちんと教えてくれる。 最後に。本書では複眼的思考を身に着けるための方法として「批判的読書」を薦めている。それは、手に取った本を初めから非難するような気持ちで接するのではなく、著者と対等な立場になって考える道筋を追体験し、その上で自分だったらどうするかという代案を出す行為だ。そう、この本に対していかに批判的読書を行えるのか?これが、読了者に対する卒業試験だ。
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大学のゼミの先生が薦めていた本。あらゆる物事にたいして、真っ正面から見て鵜呑みにするのではなく、多方面から様々な見方をして、間違った情報や偏った意見を疑ってみよう、という本。その様々な見方をする方法が書かれています。例と一緒に見ていくから分かりやすい。確か大学生の人気書籍で1位に...
大学のゼミの先生が薦めていた本。あらゆる物事にたいして、真っ正面から見て鵜呑みにするのではなく、多方面から様々な見方をして、間違った情報や偏った意見を疑ってみよう、という本。その様々な見方をする方法が書かれています。例と一緒に見ていくから分かりやすい。確か大学生の人気書籍で1位になったとかならないとか…(記憶が定かでない…)。今までの自分が単純すぎて愕然としました!今の時代には絶対に必要な能力だと思う。良本です!
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自分の頭で考える力を身につけるためにはどうしたらよいのか? その「どうしたら」の方法をなるべく一般に応用可能な形で表現した本。 まず基礎トレーニングとして 「読書」では論の進め方をたどったり、もっともらしさを疑ったり、自分が著者になったつもりでことばや表現がなぜ選ばれていったのか、思考過程を吟味しながら読む。 また論争を読む、著者の論証を予想する、古い出版物を現在の立場から検討する、書評を書く。 「作文」では批判をしたら自分なりの代案を紙に書いて考える。結論を先にいう、根拠を述べる、推考か断定かを意識する、論点の移動、関係性の有無を表現する。自分の立場とは違う立場で書いてみる。 その後、実践編として 「問いのたて方と展開のしかた」実態探し、答え探しをしない。考えることを要求する「なぜ」。擬似相関をみやぶりつつ、因果関係を明らかにしていく。問いを細分化する。概念レベルやその概念の定義を変えて考える。 最後に「問いをすこしずつずらしながら展開していく方法」として 問題の関係性を分解してみる、影響と意図とのずれ、時代によるアジェンダの移り変わり、本来の文脈にもどって視点を確認する(誰が損・得するのか、当該の問題が解けたらどうなるのか) が、豊富な具体例とともに説明されています。 普段ぼんやり考えていることがコンパクトかつわかりやすくまとめられていて「そうなんだよ」「なるほどね」と共感と発見を何度も繰り返しながら、読み終えました。 マインドマップなどで問題設定してみたものの、問題によっては展開できなかった経験を持つ身としては、このようなトレーニングや展開方法を取り入れて、 クリアにできなかった問題に再挑戦するとともに、定期的なトレーニングの重要性を改めて実感しました。 何度も戻って読み返したい本の1つ。おすすめです。 ○目次 創造的読書で思考力を鍛える ・著者の立場、読者の立場 読書の紅葉 著者と対等な立場にたつ ・知識の需要から知識の創造へ 批判的に読む 鵜呑みにしない態度を身につける 批判的読書の実践法 批判的読書にチャレンジ 考えるための作文技法 ・論理的に文章を各 批判的読書から批判的議論へ 書くことと考えること 接続の言葉の役割を知る ・批判的に書く 反論を各 違う前提にたって批判する 問いのたてかたと展開のしかたー考える筋道としての<問い> ・問いをたてる 「疑問」から<問い>へ 「どうなっているの?」・・・<実体を問う>問い 「なぜ」という問いかけ ・<なぜ>という問いからの展開 因果関係を問う 擬似相関を見破る 問いの展開例 ・概念レベルで考える 概念のはたらき 概念とはサーチライトである 概念・定義・ケース 問いを一般化・抽象化する 複眼思考をみにつける ・関係論的なものの見方 ものごとの二面性(多面性)に注目する 関係の中でものをとらえる 偏差値教育批判を関係論的に見直す 「ひとりあるき」をやめて考える 関係論的見方を導くてがかり ・逆説の発見 「行為の意図せざる結果」へのまなざし 当初のねらいと実際の比較 ・<問題を問うこと>を問う 問題のはやり・すたり 作られる問題・隠される問題 問題とその文脈 メタを問う問いのかたち
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本書は大学生に「考える力」を身につけるために書かれた、とても読みやすいながらも、「自分の力で考える」ための方法論が詰まった名著である。構成として、まず読者に常識を疑うことを諭し、次に常識にとらわれないための思考法を説明した後、複眼思考を身につける「問い方」を三つの視点から講義している。言葉づかいがとても平易で、文章の構成が英語圏式で非常に読みやすく身近な社会問題や事例を多くあげているので分かりやすい。ただ、「はじめに重要なことをのべ、理解を深めるためにいくつか例を使って解説し、さらに念押しのためにもう一度、二度要点を述べる」といった形式なので助長に感じるところが多々ある(がその部分を読み飛ばしても理解できる)のと、文庫としては分厚い本なので、多少しんどいことはいなめない。が、読む価値はある。
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第四章の「関係論的なもの見方、逆説の発見、メタを問う」はどれもおもしろかった。似たような本は数あれど、ここまで親切にやってくれる本もなかなかない。しかし第三章は繰り返しがひどく眠くなった。教育学部物出身というだけあって、偏差値教育に関する文章が多く、退屈に感じさせる部分も多い。かと言って、それ一辺倒で知的複眼思考法を教えていこうというものではないので、あしからず。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』『共産党宣言』のくだりはおもしろかった。スゴ本のDainさんのプロフィールから読もうと思った。
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