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女系家族(上) の商品レビュー

3.9

66件のお客様レビュー

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2011/01/16

大阪老舗の女系家族。四代目が亡くなり、遺産相続に女の執念が渦巻く。更に四代目の妾まで加わり、激しい女の戦いが始まる。身内であろうがなかろうが、その激しさはえげつない。

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2011/01/10

山崎豊子著。1963年。船場老舗の矢島家の遺産相続をめぐる話。代々が女系の家筋であり、3人姉妹とそれぞれと亡父の隠し女の間で相続争いが繰り広げられる。

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2010/05/09

何が残ったかというと、微妙。 女系家族の実状を描いた感じ。 遺産を巡ってすごいいやらしいやりとりがあって、そんな時にお金が必要?って感じ。時代もだいぶ前の話だったし、あんまり実感もなかったかな。。。

Posted byブクログ

2020/07/15

最初っから目が離せない展開で、とにかく先が気になって、一気に読んだ小説だった。 大阪の老舗呉服問屋の当主が死んだ後、繰り広げられる遺産相続の壮絶な争い。しかも、四代続いた矢島家には、女系を尊ぶ伝統があるために、我儘放題に育てられた三人姉妹のいずれもが、自分の相続権を一分たりとも譲...

最初っから目が離せない展開で、とにかく先が気になって、一気に読んだ小説だった。 大阪の老舗呉服問屋の当主が死んだ後、繰り広げられる遺産相続の壮絶な争い。しかも、四代続いた矢島家には、女系を尊ぶ伝統があるために、我儘放題に育てられた三人姉妹のいずれもが、自分の相続権を一分たりとも譲ろうとはしない。 「華麗なる一族」も「白い巨塔」も「沈まぬ太陽」も、権力をめぐる闘争が大きなテーマだったけれども、この「女系家族」は、その中心にあるのが女性たちなので、その描き方もまた、男社会での争いとは様子が一味違っている。 遺産相続の当事者である三人姉妹だけではなくて、その周りの、遺産管理人である大番頭や、長女の舞踊の師匠、相続対象である山林の山守など、様々な人物がこの相続劇に関わっていくのだけれど、そのいずれもが、それぞれの立場から自分の損得勘定を計算高くはじきだす、亡者の集まりのような様相になっている。 ひたすら続く、謀略と騙し合いの繰り返しは、芸術的な域にまで達していて、その駆け引きが面白い。 遺産にまつわる品目や金額の記載も、やたらと細かいし、作品の中に登場する衣裳や骨董品や料理の名前など、一つ一つが仔細に挙げられていて、その具体的すぎる描写が、ものすごいリアルさだと思った。 昭和30年代の作品ということもあり、難しい言葉使いが多かったけれど、大阪弁での、ディベートのような言葉の応酬は、小気味良いスピード感がある。 山崎豊子という作家は、こういう、人の心の奥底に潜む欲望のようなものを表現させたら、右に出るものがいない、達人レベルの書き手だと思う。 出版後、現在までに繰り返しドラマ化されているらしいのだけれど、たしかに、これほどTVドラマにうってつけの脚本というのは、そうそうないだろう。 「妙なもので、ご大家の嬢さんほど、欲が強いようでおますな。お幼い時から、ご自分が欲しいと思われたものは、何でも自分のものになり、人に譲るとか、ものを分けるとかいうようなことをご存知やおまへんので、遺産分けというような相手とものを分けることから始まることには、いささかの譲歩もござりまへん」 「けど、何というても、血を分けたご姉妹の間のことでおますし・・」 「ところが、肉親の姉妹同士の間ほど、争いが深くなるようでおます、数億の遺産の分配でありながら、あのお三人の間では、たとえ、一万円、千円、毛筋一本の出入りでも、お譲りになりまへんやろ、いっそ、他人同士ならお譲りになることでも、まるで、血が血を逆らうようにお三人の間に、腥い嫉みとも、憎しみともつかぬ競争心が呼び起こされるようでおます、それも、四代も女系を重ねた血の濃さから来るものかと思うと、何かぞっとするような、因果めいた怖しさが背筋に来るようでおます・・」(p.279) 「俗に山師という言葉があるほど、山林の売買や、所有権については、よっぽど気をつけてかからんことには、えらいペテンにかけられてしまうものだす、つまり、一口に山林を何町歩持っているなどと云うても、山の地床だけの場合もあるし、立木の伐採権だけの場合もあるし、地床も伐採権も所有している場合もあるわけで、それによって持ち山の値打が桁違いに開いて来るわけだす」(p.296) 「私は父の葬儀に矢島家の筆頭喪主として利休橘の家紋を背負うて焼香にたち、小さい時から矢島家の家紋を、二人の妹より長く、度多く背負うて来ましただけに、どんなことがあっても、総領娘である私が、あの二人より、たとえ竈の灰の一掬いでも少ない相続は出来ません、それはもう、現実の損得勘定を離れた気違いじみた執念のようなものかもしれまへんけど、私は昔通りの女系の家の総領としての誇りと力を失いとうないのだす」(p.303)

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2010/03/18

(「BOOK」データベースより) 大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ば...

(「BOOK」データベースより) 大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認められていた。…遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。

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2011/08/11

いや〜、ドロドロ。 この人の話は、そのドロドロがおもしろいのだけど、今回のは女だらけの話なだけに、何だか一層凄まじかった気がしました。 いい人が出てこないなぁ……。 かろうじて文乃には、同情の余地があるけれど…。 嘉蔵だって、養子婿で虐げられてるからって浮気していいってことにはな...

いや〜、ドロドロ。 この人の話は、そのドロドロがおもしろいのだけど、今回のは女だらけの話なだけに、何だか一層凄まじかった気がしました。 いい人が出てこないなぁ……。 かろうじて文乃には、同情の余地があるけれど…。 嘉蔵だって、養子婿で虐げられてるからって浮気していいってことにはならないしね。 この本はだいぶ前に買って、上巻の途中で放り出してあったもの。 ドラマ化されてたけどそっちも見てないし、どういう結末になるのか知らないので、下巻が楽しみ。

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2009/10/04

読み終わると、なんとも心が重くなります。 嫌な気持ちが100%の読み応えです。 ドラマ化してましたが、絶対に本を読むのがお勧めです。

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2009/10/04

大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認...

大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認められていた。…遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。

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2009/10/04

すごい、ドロドロ過ぎる…。 出てくる人間全てが、救いよう無いほどイヤラしいなんて。 どうすんねん。 これからどないすんねん。 早く読み終わりたい! そしてできれば、スッキリしたい! これもしまたドラマ化するなら、長女は江角マキコ、次女は雛形あきこ、三女は蒼井優でお願いしたい。...

すごい、ドロドロ過ぎる…。 出てくる人間全てが、救いよう無いほどイヤラしいなんて。 どうすんねん。 これからどないすんねん。 早く読み終わりたい! そしてできれば、スッキリしたい! これもしまたドラマ化するなら、長女は江角マキコ、次女は雛形あきこ、三女は蒼井優でお願いしたい。 08.06.25

Posted byブクログ

2009/10/04

言葉のなまりで多少読みづらかったけど、 ストーリーはよく出来ている。ドラマと並行して読んだ。 昔の話なのに、違和感がない。松本清張並。

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