ドラキュラ崩御 の商品レビュー
吸血鬼ドラキュラがヴァンヘルシングとの戦いに勝ち、ヴィクトリア女王と結婚して世界を支配するパラレルワールド3部作の第3話。何度目かのドラキュラ成婚に集まったローマで、繰り返す深紅の処刑人による吸血鬼殺し、そしてドラキュラまでも何者かに殺される。処刑人を操るのは誰か?ドラキュラを殺...
吸血鬼ドラキュラがヴァンヘルシングとの戦いに勝ち、ヴィクトリア女王と結婚して世界を支配するパラレルワールド3部作の第3話。何度目かのドラキュラ成婚に集まったローマで、繰り返す深紅の処刑人による吸血鬼殺し、そしてドラキュラまでも何者かに殺される。処刑人を操るのは誰か?ドラキュラを殺したのは誰か?実在の人から映画や小説の主人公まで虚実ないまぜに登場させ、フェリーニの「甘い生活」の記者マルチェロやジェームズボンドも重要な役回りで登場する。機械仕掛けの刺客や血だらけの描写が享楽的ローマを舞台に繰り広げられる。そして「サスペリア」に出てきた涙の母という魔女が吸血鬼の敵役に。そんな仕掛けのひとつひとつが嬉しい。キムニューマンの博識とストーリーテラーぶりに今回も驚かされる。前半少しテンポが悪いがドラキュラ崩御からは本を閉じることができず一気読み。
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屍者の帝国の予習復習として、ドラキュラ紀元だけでなく、戦記、崩御も読んでおいてよかった。 最後、ああいう死に方をするかと、 いい意味でしつこく戦って欲しかった。
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「ドラキュラ紀元」「ドラキュラ戦記」の続編。 戦後、冷戦に突入した時代を舞台にした、スパイ小説風味のお話。 前2作に比べると、展開のリズムがよろしくない。 何か期待するものを間違ったかも。 前2作を読んでいるので楽しめる、という程度。 ヒロイン・ジュヌヴィエーヴでも 準ヒロイン(...
「ドラキュラ紀元」「ドラキュラ戦記」の続編。 戦後、冷戦に突入した時代を舞台にした、スパイ小説風味のお話。 前2作に比べると、展開のリズムがよろしくない。 何か期待するものを間違ったかも。 前2作を読んでいるので楽しめる、という程度。 ヒロイン・ジュヌヴィエーヴでも 準ヒロイン(または女主人公)・ケイトでもなく、 立場の微妙なペネロピの描かれ方はとても良かった。 超有名スパイ小説から出張してきた某中佐の扱いは気の毒だ。
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続編は出るらしいが、うーん。ここで終った方が綺麗にまとまっていていいと思うなぁ。 1959年。おりしも、ドラキュラの成婚が話題になっているローマ。 百五歳になったボウルガード。彼は死を迎えつつあり、吸血鬼のジュネと残りの日々を送っていた。 ローマでは長生者(エルダー)のみを...
続編は出るらしいが、うーん。ここで終った方が綺麗にまとまっていていいと思うなぁ。 1959年。おりしも、ドラキュラの成婚が話題になっているローマ。 百五歳になったボウルガード。彼は死を迎えつつあり、吸血鬼のジュネと残りの日々を送っていた。 ローマでは長生者(エルダー)のみを殺す殺人鬼が出ていて、ジュネも狙われる。 ボンドが間抜けな役で登場。 映画のキャラと実在の人物とが入り乱れて大盤振る舞い。サンジェルマンは有名どころだから出て当然だが、アダムス夫妻とかは出てきて「おおっ」と思った。よく知っているキャラが出てくるととても嬉しい。 ドラキュラが死ぬ前に、ボウルガードが逝った。もう少し後ろで死ぬかなと思ったのだけど、樓主が思うより早かった。 彼が最後まで人間だったところが深いが、主要な女の子キャラはみんな転化して吸血鬼になって二十代だものな。 でも彼は綺麗な死に方だった。元婚約者(亡妻の妹)と友人と愛人(全部吸血鬼)に見取られ、愛人に「永遠に愛してる」と告げてから死ぬ。 ドラキュラは意外な死に方をしたし、一巻(ドラキュラ紀元)を読んで、こんな人物に殺されることになるなんて思いもしなかっただろう。
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『ドラキュラ紀元』、『ドラキュラ戦記』の続編です。 戦後のイタリアで殺人(?)事件が! はたしてその被害者は!? ってばればれなんですけど。 続編書かれるかもってあとがきにあったんですけど、気が付いたら絶版になってるみたいなんですよねえ;−;
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面白いとかつまらないとか言う前に、とにかく凄い。相変わらず凄い…… 凄い吸血鬼もの? 凄い改変歴史もの? 凄いオマージュ? 凄いパスティーシュ? いやいや、3巻目にして、やっと気づいた。こりゃ、ギャグなんだね。 今回は時代は一気に飛んで、1950年代のイタリア。 この辺だと、も...
面白いとかつまらないとか言う前に、とにかく凄い。相変わらず凄い…… 凄い吸血鬼もの? 凄い改変歴史もの? 凄いオマージュ? 凄いパスティーシュ? いやいや、3巻目にして、やっと気づいた。こりゃ、ギャグなんだね。 今回は時代は一気に飛んで、1950年代のイタリア。 この辺だと、もうキャラの元ネタもある程度知ってる人物になってくる。 そうなると、もういちいちの台詞や登場人物がギャグにしか見えなくなってくる。 まー、考えてみれば、1巻のときは真面目に読んでたんだけど、 2巻のリヒトホーフェンと影武者は立派に笑い所だったな。 これから読むことのためにあまり書かないけど、3巻の主人公の一人はアストンマーチンが愛車。 もう笑える。第一声が、「ボンドです。ヘイミッシュ・ボンド」もう、キムったら。 書いてて楽しかったんだろうなー。この後にもくだらない台詞が出るけどお楽しみ。 アルカードの話やら、メリン神父やら、『アルゴ探検隊』やら。好きなんだなぁ(笑) ジュヌヴィエーヴがバチカンの図書室に行くシーンがあるんだけど、 バチカンには無数のポルノが収蔵されているってのは、なんかむこうの都市伝説みたいなものらしい。 ラストの海岸のシーンもなんか笑えるしな。 『ドラキュラ紀元』はチャールズが書いたかもしれない自伝っつーメタフィクショナルなのかな、 とも思ったけど違う? 前2冊のように大きな話じゃないから、ちょっと深みがないかな。 でも、十分楽しめる。 取り敢えず完結、という感じだけど、4巻も執筆中とか。 今度は1970年代のハリウッド。 アンディ・ウォーホールやコッポラなんかが出てくるとか。ますます笑えるんだろうな。
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