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時雨のあと の商品レビュー

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27件のお客様レビュー

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2018/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

藤沢周平の時代物短編集。 江戸時代の庶民や下級武士の人々が織りなす様々な物語。 非常に完成度の高い短編が7話収録されている。 これまで藤沢周平の作品は隠し剣シリーズしか読んだことが無かったのだが、こちらの作品の方が個人的には好ましいと思う。 人の心の僅かな揺らぎというかそういった機微が上手に表現されている作品が多い。 藤沢作品は映画化で成功した作品が多いので、ぜひこの短編集の作品も映画として撮ってもらいたいくらいだ。 あとがきで著者の藤沢周平が何故江戸時代を背景にした作品を書くのかを語っているが、読んでて納得がいった。

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2017/11/16

この人の作品は全て何度も何度も読み返している。もうほとんどストーリは覚えているが、それでも本棚の前に立つと手がのびるのは、この人の作品がよほど性に合うのだろう。 1篇を選ぶとすれば鱗雲か。街道で倒れていた亡くなった妹に似た娘。竹刀タコがあり、仕込み杖を持ち秘密を隠している。その...

この人の作品は全て何度も何度も読み返している。もうほとんどストーリは覚えているが、それでも本棚の前に立つと手がのびるのは、この人の作品がよほど性に合うのだろう。 1篇を選ぶとすれば鱗雲か。街道で倒れていた亡くなった妹に似た娘。竹刀タコがあり、仕込み杖を持ち秘密を隠している。その娘をめぐる母と主人公の思いやり。主人公のいいなずけの悲運とその父親の苦悩。2つの流れが交錯しストーリーが進む。最後に娘が帰ってくるシーンは明るく清清しい

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2016/04/28

内容(「BOOK」データベースより) 身体を悪くして以来、すさんだ日々を過す鳶の安蔵。妹みゆきは、兄の立ち直りを心の支えに、苦界に身を沈めた。客のあい間に小銭をつかみ兄に会うみゆき。ふたりの背に、冷たい時雨が降りそそぐ…。表題作のほか、『雪明かり』『闇の顔』『意気地なし』『鱗雲...

内容(「BOOK」データベースより) 身体を悪くして以来、すさんだ日々を過す鳶の安蔵。妹みゆきは、兄の立ち直りを心の支えに、苦界に身を沈めた。客のあい間に小銭をつかみ兄に会うみゆき。ふたりの背に、冷たい時雨が降りそそぐ…。表題作のほか、『雪明かり』『闇の顔』『意気地なし』『鱗雲』等、不遇な町人や下級武士を主人公に、江戸の市井に咲く小哀話を、繊麗に、人情味豊かに描く傑作短編全7話を収録。

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2016/02/25

雪明かり 闇の顔 時雨のあと 意気地なし 秘密 果し合い 鱗雲 江戸の市井に咲く小哀話を、繊麗に、人情味豊かに描く傑作短編全7話。

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2015/11/22

短編7話。標題の「時雨のあと」のようにじわっと胸に迫る内容ばかり。どれもおもしろかった。2015.11.21

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2015/04/29

藤沢作品は、武士ものよりも、圧倒的に庶民の物語が好きだな、と毎回読むたび思う。 この人の書く町人たちの強さと弱さが、とても好き。

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2014/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

時代は江戸時代。下町の平民や下級武士が中心の物語です。江戸時代のものは華やかな新撰組や将軍もの、竜馬系が多いですが、こういった一般人の話も面白いですね。藤沢氏のタッチは小粋で、シンプルな文章が非常に旨いです。貧しい生活ながら人々が一生懸命に暮らす様子は、ほんわかと幸せそうです。 字は小さいのですが、薄いですし30ページほどの短編がほとんどなので、あっという間に読めました。次は「蝉しぐれ」を読んでみたいです。

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2014/04/14

身体を悪くして以来、すさんだ日々を過す鳶の安蔵。妹みゆきは、兄の立ち直りを心の支えに、苦界に身を沈めた。客のあい間に小銭をつかみ兄に会うみゆき。ふたりの背に、冷たい時雨が降りそそぐ…。表題作のほか、『雪明かり』『闇の顔』『意気地なし』『鱗雲』等、不遇な町人や下級武士を主人公に、江...

身体を悪くして以来、すさんだ日々を過す鳶の安蔵。妹みゆきは、兄の立ち直りを心の支えに、苦界に身を沈めた。客のあい間に小銭をつかみ兄に会うみゆき。ふたりの背に、冷たい時雨が降りそそぐ…。表題作のほか、『雪明かり』『闇の顔』『意気地なし』『鱗雲』等、不遇な町人や下級武士を主人公に、江戸の市井に咲く小哀話を、繊麗に、人情味豊かに描く傑作短編全7話を収録。

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2013/12/26

時代小説を読んだことない人に おすすめの藤沢周平の短編。 そして女性にもおすすめ。 やはりまだ、藩とか江戸時代の 階級とかの話はよく分からない事が 多くあるが、 どちらかというと恋愛要素、 人情、家族愛が主なので 一気に読める。 読後感は最高。 「意気地なし」「鱗雲」が好き。

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2012/08/24

「果し合い」部屋住みの大叔父と、若い二人の物語。 「鱗雲」母と二人暮らしの若侍、仇持ちの娘。 時代物が読みたい、けど長編を手に取るエネルギーがない・・・ という時の欲求を満たしてくれ藤沢作品。 中期~晩年の作品のほうが、練れているというか熟して落ち着いている印象。 私が生まれる前...

「果し合い」部屋住みの大叔父と、若い二人の物語。 「鱗雲」母と二人暮らしの若侍、仇持ちの娘。 時代物が読みたい、けど長編を手に取るエネルギーがない・・・ という時の欲求を満たしてくれ藤沢作品。 中期~晩年の作品のほうが、練れているというか熟して落ち着いている印象。 私が生まれる前に書かれた作品とか、感慨深いです。

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