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月曜日の水玉模様 の商品レビュー

3.9

119件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    34

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2023/01/12

日常の謎としては割と重めの事件が多い印象。実際に犯罪が起きているケースもあって、うやむやで済ますのは無理がありそうな気もする。ミステリとしては日常系のデフォルトで、細かい伏線を張り巡らせるタイプ。多少の強引さは仕方がないかなという感じ。個人的に、すっきりしないエピソードが多かった...

日常の謎としては割と重めの事件が多い印象。実際に犯罪が起きているケースもあって、うやむやで済ますのは無理がありそうな気もする。ミステリとしては日常系のデフォルトで、細かい伏線を張り巡らせるタイプ。多少の強引さは仕方がないかなという感じ。個人的に、すっきりしないエピソードが多かったなあ。

Posted byブクログ

2022/01/23

日常の謎の見解の相違。 私にとっての日常の謎とは第一に犯罪ではない事。 嫌がらせや軽微な犯罪はあるかも知れないけど、そういう事もあるかもねと思えるワクワク感が大前提。 本作で出会うのはほとんどが社会犯罪。 逮捕されるレベルの犯罪。 日常とは? 主人公の陶子さんも最後まで人...

日常の謎の見解の相違。 私にとっての日常の謎とは第一に犯罪ではない事。 嫌がらせや軽微な犯罪はあるかも知れないけど、そういう事もあるかもねと思えるワクワク感が大前提。 本作で出会うのはほとんどが社会犯罪。 逮捕されるレベルの犯罪。 日常とは? 主人公の陶子さんも最後まで人物像が掴めなかったし好感も持てなかった。 明らかな犯罪行為に目を瞑り、知り合いだしねとなぁなぁで済ませ、社会人だしそんな事もあるよね、と日常の枠に押し込める。 いや、ない。 女性は理不尽を押し付けられていると事あるごとに嘆いているのに女性の味方になる訳でもなく、おまえらのせいで価値下げられてるんだよと言わんばかりな態度と私は違うんですアピール。 犯罪を黙認して利益を得る社長を『抜け目ない』と誉めさえする倫理観で犯罪に寛容な性格なら、女性への理不尽や特別扱いにも『そういう事もあるよね』とか『ラッキー』とか思って寛容に上手く渡っていく性格じゃないとおかしくない? 正義感あるの?ないの? 陶子さんの性格として描かれているものと作者の代弁者としての意見が乖離しているようなチグハグさに見える。 そのアンバランスさをカバーできるほど主人公の生い立ちが掘り下げられてもいない。 雑用を押し付けられがちで事なかれ主義な性格をストーリーの導入にしているのに、問題を突き詰めて白黒つけていく行動力には事なかれ主義が見当たらない。 出来る陶子さんと比較されるために出されているとしか思えない仕事の出来ない女性も酷い。 薬を取り違えても本人同士で交換してくださいと個人情報渡す受付嬢とか。 男女関係なくそんな人いないだろうよ。 少しはありそうな出来なさにして欲しかった。 刊行が古いからそういう偏見と固定観念の強い時代なのかな。 昔もそんな人いなかったと思うけど。 この本に出てくるまともな女性っておばあちゃんだけなんじゃないかな、いやそのおばあちゃんも娘を好き勝手させてるんだからまともじゃないのか。 ななつのこシリーズが大好きで期待値が高かったから残念だったな。 本作の中ではババロアの謎が好きでした。

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2022/05/19

2013年7月13日 ほのぼのミステリー。OLの陶子と、別の会社のサラリーマンの萩君の妙な関係がおもしろい。 私は水曜日の話が好きだったな。

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2021/03/20

去年から読み始めた加納朋子、5冊目。 東京に住んでいた時、小田急線から代々木上原で千代田線に乗り換えて通勤していた。丁度この本が書かれた頃で、描かれているホームの光景が懐かしい。 私は日比谷で三田線にまた乗り換えていたけど、この本の主人公・陶子さんは二重橋前で降りて丸の内で働く...

去年から読み始めた加納朋子、5冊目。 東京に住んでいた時、小田急線から代々木上原で千代田線に乗り換えて通勤していた。丁度この本が書かれた頃で、描かれているホームの光景が懐かしい。 私は日比谷で三田線にまた乗り換えていたけど、この本の主人公・陶子さんは二重橋前で降りて丸の内で働くOLさん。 そんな彼女が日常に起こる謎を、通勤電車の中で知り合ったリサーチ会社調査員の萩とともに解き明かしていくというお話。 会社の周りをうろつく不審人物、薬局での薬の取り違え、迷子の女の子、事務所での窃盗、そしてトラックごとの積み荷泥棒…。 メインの謎解きと関連してもうひとつのプチ謎解きも入れ子になったお話は結構凝った作り。 月水はほのぼの、火木は会社生活のダークなところを突いて、金土はしんみり、最後の日曜は仕掛けたほうも暴いた方もブラックという感じで、なかなかに変幻自在。 しかし、それよりも私が気になったのは、頁の端々に現れる女性が働くことに対する様々なコメント。 『女の敵は女』だとか『職場で要求されるのは、一にも二にも<若さ>なのだ』とか『仕事量では男性の多くに引けをとらなかったにもかかわらず、給料は男性社員の半分程度でしかない』とか『会社内部で<女の子>と言えば、もちろん子供ではなく若い女子社員のことを指す』とかあって、当時の一般職の立ち位置がよく知れる。 『世間からはオフィスレディなどと持ち上げられ、男性社員皆から可愛がられてはいても、何かが違うという思いを常に味わってきた』というのもある。 一方、『女子社員の多くは、会社にとって便利であり、時に必要不可欠な存在でさえあるかもしれなかったが、それでも表層的で一過性の関わりしか持つことはない。と言って、それが特に不満だというつもりもない。少なくとも陶子自身は、時折男性社員が気の毒になるほどに自由だったから。出世や昇給や競争という名の枷で縛られていないぶん、物事がよく見えることだってあるだろう』ともあって、陶子さんの心情が微妙なことも垣間見える。 それ故か、陶子さんは仕事も出来て推理も冴えている割に"デキる女"感が少なく、お話にもスカッと感よりも何となくほろ苦さやもの悲しさを感じさせられるものが多かったが、この本に独特の味付けになっていたように思う。

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2019/06/12

ものすごい期待してたからか、個人的にはイマイチでした。 謎はおもしろいと思うんですが、答えがなんというか、多分こうかなってみえてしまいました。主人公の感情移入も出来ませんでした。ただ、女の敵は女、っていうのは共感できましたが、それだけでした。 またこの作家さんのを読むかと聞かれた...

ものすごい期待してたからか、個人的にはイマイチでした。 謎はおもしろいと思うんですが、答えがなんというか、多分こうかなってみえてしまいました。主人公の感情移入も出来ませんでした。ただ、女の敵は女、っていうのは共感できましたが、それだけでした。 またこの作家さんのを読むかと聞かれたら‥いまはわかりませんと答えます。

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2017/09/19

 加納さんの本はこれが初読みでした。  日常ミステリーですね。人が死んだり、政府の野望に巻き込まれたりはしません。何気なく過ごしていく日々の中で、普段は気にも留めないようなこと。そんなことが気になる。そこからお話が始まります。  自分は普段、人間観察をしたりしないのですが、周囲の...

 加納さんの本はこれが初読みでした。  日常ミステリーですね。人が死んだり、政府の野望に巻き込まれたりはしません。何気なく過ごしていく日々の中で、普段は気にも留めないようなこと。そんなことが気になる。そこからお話が始まります。  自分は普段、人間観察をしたりしないのですが、周囲の人たちは人間観察がとても楽しいと言っていました。  この人は今なにを考えて、何をしようとしているのか、そんあことを推理したり想像したりするのが楽しいのでしょうか。  <以下引用>  「陶子さんは電車に乗っていて、何か変わったことに気づいたりして、見知らぬ乗客についていってみたくなったりしたことはないですか?」  この気持ちはわかる気がしました。気づいたこととは少し違うかもしれませんが私はなぜかよく酔っ払った女性に声をかけられつことが多いのですが、その方々は今の気持ちを率直に話します。  おそらく彼氏と喧嘩したのであろう謎に炊き立てのお米を持った女性。  今日定年退職を向かえ送別会の帰りだという女性。  ふらふらになりながら今日の飲み会が楽しかったと語るNHKの女性社員(笑)。  時間があったら終電じゃなかったから皆さんの話もっと聞きたかったな・・・ということを思い出しました。

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2017/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

http://mimi9sayaka.blog14.fc2.com/blog-entry-583.html より転記 「レインレイン・ボウ」,「七人の敵がいる」 よりも前のお話で、陶子さんのお話でした。 そして、「レインレイン・ボウ」の最後にちょっとだけ出てくる萩君の 周りで起こる、不思議な“事件”の数々。 二人の出会い(?)は、満員電車で、 いつも途中下車する人(萩君)のおかげで座れるのに ある日突然、その駅で降りずに自分と同じ駅まで乗っていき、憎たらしく思ったこと。 水玉模様とは、なんとネクタイの柄で、しかも、水玉は月曜限定! 月曜から日曜までの7話構成。 1話で1つかそれ以上の謎を解決しつつ 全体で繋がっているのは、いつものとおり。 加納さん、うまいなぁとまたまた思います。 陶子と広海の関係も微妙に変化していって 最後、どうなる?と思いつつ 先に読んでしまった「レインレイン・ボウ」でも 相変わらずの関係のようです。 そして「レインレイン・ボウ」を先に読んでしまったので 陶子さんの家族は訳ありとは知っていたけれど そしてお祖母さんさんが、すごいとも知っていたけれど… さらによく、わかりました。 でもその後も一緒に暮らしてないのですね…

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2016/11/27

日常派ミステリの旗手、加納朋子の本領が存分に発揮された1作。筆致はかなり軽く、肩肘張らずに楽しむことが出来ます。陶子と萩の、どちらが探偵役がハッキリしていない点が面白いですね。2人の掛け合いがなんとも絶妙です。 ちなみに陶子は町田、萩は愛甲石田から小田急線で丸の内に通勤している...

日常派ミステリの旗手、加納朋子の本領が存分に発揮された1作。筆致はかなり軽く、肩肘張らずに楽しむことが出来ます。陶子と萩の、どちらが探偵役がハッキリしていない点が面白いですね。2人の掛け合いがなんとも絶妙です。 ちなみに陶子は町田、萩は愛甲石田から小田急線で丸の内に通勤しているという設定になっています。「魔法飛行」その他の記述から、加納さんが町田か相模大野辺りに縁があることは間違いないのですが、あの界隈の住人が相模川以西をどう見ているか、良ーく分かる作品でもあるんですよね(苦笑)。 朝ラッシュ時に座れるほど、愛甲石田は甘くないぞー! …と、愛甲石田よりさらに奥に実家がある僕としては叫びたい気分です。

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2016/10/20

この人の本が好きなんだと確信。 連作で日常ミステリー。 普通のOLだが洞察力のある主人公と、ちょっと間抜けな助手役の彼。 二人のこの後が気になるところではあるが・・・進展はしないかなぁ(笑)??

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2015/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「普通」の毎日の中で起きるちょっとした不思議な事件。 謎が謎のままで残っているとモヤモヤする。 平凡なOLと自分では思っているかもしれないけれど、陶子の頭の回転の速さと観察力・行動力は結構たいしたもんだ。 そして萩くんの記憶力。 ふたりに共通する優しさ。 読後感がとてもいいのは、彼らの人柄のおかげだ。 だけどちょっと待って。 よ~く読んでみたら、結構刑事事件に該当する謎が「いい話」っぽく解決されてますよ。 右京さんなら許さないところだね。 陶子が少しずつ人間的に成長し、自分を捨てた母親と向き合えるまでになったこと。 大人の弱さを受け入れながら、人をまっすぐに見つめることが出来るところ。 成長小説としても読むことができる。 加納さんの小説って、好きだなあ。

Posted byブクログ