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孤独であるためのレッスン の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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2012/11/02

筑波大で博士を取得した、教育学・臨床心理学の鬼才、諸富先生の真骨頂。 NHKブックスなのに、内容がキレキレ。 群れる人間・一般化する人間よりも、孤高の精神を持つ人間がよい、という見慣れた主張ながら、その論理と狂気と軽快さが、読むものを飽きさせません。 私もよく「孤独」へと逃げ...

筑波大で博士を取得した、教育学・臨床心理学の鬼才、諸富先生の真骨頂。 NHKブックスなのに、内容がキレキレ。 群れる人間・一般化する人間よりも、孤高の精神を持つ人間がよい、という見慣れた主張ながら、その論理と狂気と軽快さが、読むものを飽きさせません。 私もよく「孤独」へと逃げる男です。 上手くいかないことがあると、「誰も分かってくれない俺は孤独で、そんな俺カッコイイ」と恍惚状態に浸ります。(究極の中二病とも言えます。) でも、そんな俺だからこそ、人生が楽しい! 上記のような言葉では言い表せない「孤独の美学」をロジカルに解説してくれます。 最後に、諸富先生の言葉を引用します。 「【私はこの仕事をどうしても成し遂げなくてはならない】。このような強い人生の使命感、この人生における自分のミッションに気づくことが出来た人は、タフな心を持てる。成し遂げる為には、些細な人間関係のしがらみなどに患ってはいれない。だからこそ、その人間関係を捨てる勇気(孤独)が表出してくる。」

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2012/07/16

孤独を深める為の本。ただし「孤独愛好家」になる為でなく、あくまでも「~をする為の」孤独。 10年前に刊行されたので、少し古い部分もあるが、今読んでも十分生かせると思う。 メモ 孤独であるための八つの条件 1.「わかり合えない人とは、わかり合えないままでいい」と認める勇気を持...

孤独を深める為の本。ただし「孤独愛好家」になる為でなく、あくまでも「~をする為の」孤独。 10年前に刊行されたので、少し古い部分もあるが、今読んでも十分生かせると思う。 メモ 孤独であるための八つの条件 1.「わかり合えない人とは、わかり合えないままでいい」と認める勇気を持て。 2.人間関係についての「歪んだ思い込みやこだわり」に気づけ。 3.自分の人生で「ほんとうに大切な何か」を見つけよ。 4.「自分は間もなく死ぬ」という厳然たる事実を見つめよ。 5. 「たった一つの人生という作品をどうつくるか、絶えず構想しながら生きよ。 6.ソーシャルスキルを身につけよ。他人の話を聴き、他人を認めよ。 7.「この人だけは私を見捨てない。どこかで見守ってくれる」。そう思える人を見つけよ。 8.自分だけは自分の味方であれ。「自分を見守るまなざし」を自分の中に育め。 フォーカシング、トランスパーソナル心理学

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2012/06/06

好きな著者の1人、諸富さんの本。 「人と関わるのが嫌。恐怖。」という思いから、「なんとか人とつきあわずに生きて行くことはできないものか」、と思い、手に取ったのが本書。 読み終わって実感したのは、一度そう思ったら、たとえどんなに不安にさいなまれたり、さみしくなったり、かなしくな...

好きな著者の1人、諸富さんの本。 「人と関わるのが嫌。恐怖。」という思いから、「なんとか人とつきあわずに生きて行くことはできないものか」、と思い、手に取ったのが本書。 読み終わって実感したのは、一度そう思ったら、たとえどんなに不安にさいなまれたり、さみしくなったり、かなしくなっても、「人と関わらない。1人を貫く。」という意志を貫きとおすこと。 そうして「1人を貫く」ことで、次のステップへと進める。 これまで以上に強くなり、人とも関われるようになる。 それを、この本から学んだ。

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2011/11/04

コミュニケーション能力の低下や対人関係の希薄化が叫ばれている現在、著者はあえて孤独でいられることの価値を説きます。本書を読み進めていけば、それが単なる著者の偏屈さからくるものではなく、人が自分と、そして他者と深くつながっていくために不可欠な能力であることがわかってきます。 【九...

コミュニケーション能力の低下や対人関係の希薄化が叫ばれている現在、著者はあえて孤独でいられることの価値を説きます。本書を読み進めていけば、それが単なる著者の偏屈さからくるものではなく、人が自分と、そして他者と深くつながっていくために不可欠な能力であることがわかってきます。 【九州大学】ペンネーム:M&M男

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2011/09/07

孤独と寂しさは違う。一人で考えにふけるものとも違う。 本当に大切な何かを見つけるために、ギリギリまで追い詰められたあとに訪れる新しい自分との出会い。 孤独をおそれないこと。引き受けること。自分自身と向き合うことで、「人間を越えた何か」と対話できる。 私はひとりがこわかった。そ...

孤独と寂しさは違う。一人で考えにふけるものとも違う。 本当に大切な何かを見つけるために、ギリギリまで追い詰められたあとに訪れる新しい自分との出会い。 孤独をおそれないこと。引き受けること。自分自身と向き合うことで、「人間を越えた何か」と対話できる。 私はひとりがこわかった。そして、マイナスな意味で一人ぼっちだと思っていた。だから、依存した。 でも一人を積極的に受け入れ認めたら何か変わるかもしれない。

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2018/10/31

周囲に同調することを絶対的な善と考え、同質社会に適応することを迫られる日本に対して真っ向から挑んでいる力作。 自分にとって大切な何かを見つけることや、心のうちで人間を超えた何ものかと対話しながら生きるといった、他人に依存しない生き方を提示している点も秀逸。 ・孤独、ひとりでいる...

周囲に同調することを絶対的な善と考え、同質社会に適応することを迫られる日本に対して真っ向から挑んでいる力作。 自分にとって大切な何かを見つけることや、心のうちで人間を超えた何ものかと対話しながら生きるといった、他人に依存しない生き方を提示している点も秀逸。 ・孤独、ひとりでいる人は危険であるとか無価値であると見る世間のまなざしが、追い詰めている。 ・大人たちが、友だちをつくること、周囲とうまくやることに過剰に価値を置き、ひとりでいること、孤独でいることをきわめて否定的にみている。 ・今の日本社会は、いつも見捨てられることに不安を感じていないと適応できない。友達集団から絶えず強い圧力をかけられ、その仲間と同質でなければ安定した生活を送ることができない状態に追い込まれている。 ・自分にとって大切な何かを見つけた時に、それとわかるよう、心をオープンな状態に保っておく。そのためになら、どんなものでも捨ててもかまわないと思えるほど大切な何かが見つかったら、タフに生きていくことができる。 ・何が本当に大切かを知り、それ以外のものは思い切りよく捨てることができることが、しあわせになるための近道。 ・孤独をまっとうして生きていくためには、心のうちで人間を超えた何ものかと対話しながら生きていくような視点をもつこと、自分を超えた地点から自分を見つめるまなざしを持つことが不可欠。

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2010/03/16

カウンセラーである著者のメッセージはただ一つ。 "孤独で何が悪い。" だと感じた。 人と違うこと、自分と対話すること。 それができる人が大人であり、一人の確立された人間であると。 誰かと群れていないといられない人はむしろ成熟していないんだと。 他人と自...

カウンセラーである著者のメッセージはただ一つ。 "孤独で何が悪い。" だと感じた。 人と違うこと、自分と対話すること。 それができる人が大人であり、一人の確立された人間であると。 誰かと群れていないといられない人はむしろ成熟していないんだと。 他人と自分は違うというところから、真の他者理解が始まる、 というのは1つの本質だと思う。 群れることを共有されがちな日本式の会社にいると忘れがちな大事なことを、心に楔として打ってくれる名著。 後は、自分の中にぽっかりとつくられたこの穴を埋める何かを見つければいいのかな。 ゲシュタルトの祈り、という詩が一番印象に残った。 わたしはあなたの期待に応えるために、この世にいるわけではない。 あなたはわたしの期待に応えるために、この世にいるわけではない。 あなたはあなた、わたしはわたし。

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2010/02/16

人と楽しく付き合うには、まず自分自身がきちんと孤独でなければならない。 逆説的なこの本の内容には、確かにそうかも、と思わせるところがありました。

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2009/12/04

なんとなく不安だからグループで行動する、という人、もしくはかつて孤独な時を過ごしてきた人にとって良い本だと思います。

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2011/09/21

気の合う仲間とか友人や友達あるいは親友と過ごす時間の、それはそれはなんと楽しいことか。 一度でも経験したことがある人にとって、それは麻薬みたいなもので、人類はこの甘い誘惑からは絶対逃れられず、生涯に渡って呪縛となって付きまとう。 ・・・などという風には、誰も考えたことも発想したこ...

気の合う仲間とか友人や友達あるいは親友と過ごす時間の、それはそれはなんと楽しいことか。 一度でも経験したことがある人にとって、それは麻薬みたいなもので、人類はこの甘い誘惑からは絶対逃れられず、生涯に渡って呪縛となって付きまとう。 ・・・などという風には、誰も考えたことも発想したこともないんじゃないかな、でも・・・・・ 現代において、逆に、脅迫観念みたいに、ひとりじゃいられない症候群、が、どれほど弊害を及ぼしているか、はかり知れないかもしれない。 99%が授業中にメールのやりとりを日常的にして【私の近くにもお風呂の中まで又はベッドでもケータイを離さず着信があれば顔を洗っていても眠っていてもスグ返事を返すのが当たり前の若者がいる】そして、高校・大学・職場でランチを一緒に食べる友達がいなくて孤独に耐えられず不登校・不出勤になったり、などということが発生しているらしい。 ええっと、私は社交的なようで、実はもともと孤独が嫌いじゃないのです。 というか、歌を歌ったり、落語を演じたり見たり、その他様々な集まりに積極的に出かけていって発言したり・参加したりしたのには、秘密があるのです。 ・・・それは、実は、私は、赤面症で極度の上がり症で、面と向かって話すことが苦手な、極端な恥ずかしがり屋さんだったのです。 ちゃんとした意見を持っているのに人前で発表することができないもどかしさ。好きな人の前で何も言えない悔しさ・・・こんな理不尽なことがあっていいものか!こんなのイヤ!ということで、発奮した高校生の私は、自己大改造をするべく、人の真っ只中へ出かけて行って、話さざるを得ない情況に自分を投げ出したのです。 のんびり建築相手のモノローグを楽しんでいた中学生の頃と違って、山谷にも行って何十歳も年の違う大人の人や外国人にも接するように仕向けたのです。 この荒療法は、初め私を怖くて苦しくて絶望の淵に落とし入れましたが、そのうち、しどろもどろでもきちんと意見が言えるようになり、そして2年もしないうちに、コペルニクス的転回を果たすことになりました。 そう、私は別人に変身したのでした。平静に発言できるようになったばかりでなく、時には感情の赴くままにパセティックに、またある時は、熱狂的なアジテーターのように。 そしてそれに伴って、今まで友人などというものの影すらなかった私に、あちらこちらに、私の友人だと自称する人たちが現れたのです。親身になって世話を焼いてくれたり誘ってくれたり何かくれたりしました。 それはそれでありがたいことだと思って受けることもありましたが、根源的に私は、何かの目的やテーマのために大同団結することはあっても、個人的に徒党を組むという性癖はまったくありません。 友人を持ちたい、とか、親友がほしいとも・・・ ええっと、たまたま本屋で手にしたこの本で、諸富祥彦センセは、医学・心理学・宗教を統合したトランスパーソナル心理学や実存主義哲学の今やあまり読まれなくなったヤスパースを援用して・・・ 孤独は、決して、避けるべき否定的なものなどではない。 孤独は、現代をタフに、しなやかに、かつクリエイティブに生きていくために不可欠の〝積極的な能力〟である。これからの困難な時代を、幸福に生きるために、現代人がトレーニングしてでも身につけるべき新たな〝能力〟である。 という論旨の元に孤独の効用を説いておられて、私を多いに愉快にさせて下さいました。

Posted byブクログ