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模倣犯(上) の商品レビュー

4.2

364件のお客様レビュー

  1. 5つ

    155

  2. 4つ

    123

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    2

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2016/04/06

2016.4.5 再読 模倣犯。これほど濃厚で読み応えのある本はなかなかない。 犯人、被害者、遺族、様々な立場の心理描写が緻密。とてもひとりの人間が書いたとは思えない。 宮部さんの特徴でもあるけど、視点がサクサク変わっても全然違和感がなく読み進められる。 他の作家だと、ん?という...

2016.4.5 再読 模倣犯。これほど濃厚で読み応えのある本はなかなかない。 犯人、被害者、遺族、様々な立場の心理描写が緻密。とてもひとりの人間が書いたとは思えない。 宮部さんの特徴でもあるけど、視点がサクサク変わっても全然違和感がなく読み進められる。 他の作家だと、ん?という言い回しや、この書き方はなんだかおかしい、雑、と感じることも多いけれど、全くない。

Posted byブクログ

2015/12/14

実は宮部みゆき作品はあまり読んでいなくて、長編は3作目くらい。代表作のひとつでもあるし、これは読んでおくべきかなあと考えて。 上下巻の分冊。上巻では、本書の根幹となる事件の発端と展開が描かれる。群像劇的で、エピソードごとに視点の主が変わることにはなるが、第1部はおもに事件の被害...

実は宮部みゆき作品はあまり読んでいなくて、長編は3作目くらい。代表作のひとつでもあるし、これは読んでおくべきかなあと考えて。 上下巻の分冊。上巻では、本書の根幹となる事件の発端と展開が描かれる。群像劇的で、エピソードごとに視点の主が変わることにはなるが、第1部はおもに事件の被害者側、捜査(調査)側の立場から連続女性殺人事件が描かれる。最初に死体の一部を発見した高校生は、また別の強盗殺人事件の生き残りという設定だけど、これが後半の伏線になるのかどうかは不明。これが鍵にならなかったら肩透かしだなあ。 マスコミを利用した不可解な劇場型犯罪だが、第1部はなんと容疑者と思しき2人の男性の事故死?で終わる。 第2部はおもに容疑者とその周辺からの視点。被害者側の視点もあるので“当事者視点“というべきか。犯人のひとりは複雑な生育歴から、病的な性格が形成されたと思われる記述がある。関係する人物の述懐という形をとり、事件のからくりがさまざまな角度から(第1部のちょうど裏側を明かすように)描写される。こちらでは容疑者の1人で、第1部ラストで死んだ男の姿が見えてくる。自分は頭がいいと買い被っている男。奇妙な魅力と独善的な自己中心思考の主、時に襲ってくるトラウマのためにアンバランスなパーソナリティを持つ男。しかしここでは、自らの賢さを過信するこの男もまた、自分より頭の切れる誰かに利用されていることが暗示されて第2部は終わる。 多様に張り巡らされた伏線がどれだけ回収されるのか、第1部で出てきたルポライター志望の女性がキーパーソンになりそうだが彼女が今後のストーリーにどう絡んでくるのか、下巻の展開を楽しみにしたい。 群像劇は好きなのだが初期作品だからかやや散漫な印象は否めないというのが正直な感想。あと、なぜタイトルが「模倣犯」なのかもまだ上巻の段階ではわからない。

Posted byブクログ

2015/08/02

宮部みゆき、初作品。 人の心理描写をこう細かく描き出すというのは東野圭吾以来ぶりですな。はまるはまる。

Posted byブクログ

2015/07/23

読みかけて気づいたんだけど、文庫版だと大幅に加筆されて、5冊なのね。最初から読み直すかどうか迷い中。単行本もかなりの厚みがあって上下巻。しかもなかなか話が展開しないので、もう1回5冊で読み直すかと思いかけると若干挫折気味。 気を取り直して、連続失踪・殺人事件の被害者家族視点の第...

読みかけて気づいたんだけど、文庫版だと大幅に加筆されて、5冊なのね。最初から読み直すかどうか迷い中。単行本もかなりの厚みがあって上下巻。しかもなかなか話が展開しないので、もう1回5冊で読み直すかと思いかけると若干挫折気味。 気を取り直して、連続失踪・殺人事件の被害者家族視点の第一部は、なかなかスリリングでよろしい。冷酷で姿を見せない殺人鬼は、冷静でクレバー。しかし最後に車ごと崖の下に…?というところで終わる。ネタバレのようだが、ここから話が始まると言っていいので、ここまでは書いて良いだろう。 しかし、過去にさかのぼって始まる第二部が、どうにもこうにも盛り上がらない。犯人らしき人物の冷徹・残忍な部分は描けているものの、現在かと思えば中学に、その次は蕎麦屋の娘の話で現在からポンポンと小学校、また突然現在、2年前など、シャックリのごとく思いついた時制に飛ぶため、読んでいて辛い。また、それらのエピソードが重複しているにも関わらず、長々と記載しているのも理解に苦しむ。 また、袖触れ合うも他生の縁とばかりに、あの人もこの人もと、すべて事件に絡むように設置してしまっていて、どうにもこうにも読んでいて身動きが取れない状況に陥るのだ。おそらく、書いている方はもっと身動きが取れていないだろう。 はっきり言って、文章に無駄が多すぎる。一方で無駄は多いが遊びの少ないのも、この作品を読んでいて辛いところだろう。登場人物は全く寄り道もせず、無駄な会話もしない。せっかく1990年代中旬という設定にしているのに、その時代の世俗も、まったく織り込まれていない。 さらに、そういった「登場人物の配置」に躍起になって描かれる反面、どの人物も魅力に欠け、感情移入もしにくいのだ。長い長い上巻を通して、人間ぽさや感情移入するスキが有るのは、第一章の有馬義雄くらいのものだろう。 まだ下巻は読んでいないが、いらないエピソードを削ったり、無駄な登場人物の辛味をなくせば、上下巻をまとめた1冊になりそうな話だ。 そういう意味でも、文庫版5巻は読む気がしない。 ☆は第一部☆4, 第二部☆2で平均。 どうでもいい話だが、「ピース」がこの間芥川賞を取ったあの芸人で再現されてしまうのも辛い。

Posted byブクログ

2016/09/25

毎日出版文化賞特別賞受賞、ならびに芸術選奨文部科学大臣賞文学部門受賞。上下二冊、約1400ページ、原稿用紙3551枚。こんな長いの初めて、疲れた。

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2015/03/02

気の悪い登場人物ばかりで、どんな本よりも気持ちが重たくなります。樋口めぐみが相当キツいですね。あれは…どうやったらああいう子にキャラクター設定できたのか教えてほしいくらい。もちろん他にもオカシイ人達がたくさん出てきますが、殺された人の苦しみや断末魔の叫びでさえ同情できない程のひど...

気の悪い登場人物ばかりで、どんな本よりも気持ちが重たくなります。樋口めぐみが相当キツいですね。あれは…どうやったらああいう子にキャラクター設定できたのか教えてほしいくらい。もちろん他にもオカシイ人達がたくさん出てきますが、殺された人の苦しみや断末魔の叫びでさえ同情できない程のひどい描写っぷりに、ほとほとうんざり。唯一の救いは有馬義男の矍鑠ぶりと、石井良江の人間らしい怒りと恨みでしょうか。途中出てこなくなった慈子や、どう絡んでくるのか分からないけどキーパーソン的な真一の存在も気になります。

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2015/01/25

面白いのだけど、なかなか進まない。 まあ、第二部でだいぶダレてきて、登場人物が多すぎるよ!!とか思うけど、きっと宮部みゆきなら、きっと宮部みゆきならこれを後に生かすはずだ!と信じて下巻も読み進めています。 「狙われて殺される方にだって何かしら落ち度があったはずなんだ」「犠牲者の...

面白いのだけど、なかなか進まない。 まあ、第二部でだいぶダレてきて、登場人物が多すぎるよ!!とか思うけど、きっと宮部みゆきなら、きっと宮部みゆきならこれを後に生かすはずだ!と信じて下巻も読み進めています。 「狙われて殺される方にだって何かしら落ち度があったはずなんだ」「犠牲者の女性たちを不当に罵倒することで、やっと安心できるのかもしれない」 確かにわたしも、残虐な事件が起きても、どこか遠い国で起きているような感覚を持つとき、無意識にそういう気持ちが働いているのかもしれない。 被害者にも問題があったからこういうことになったんだ。だから自分は大丈夫だ、ってね。 でも「火車」でも思ったように、そうじゃない。 自分もひとつ乗り越えたり、落ちたりすれば、そんな場面に遭遇することだってありうる、自分にもありうる話を、どこか遠い国の話だなんて、被害者の女性を棚にあげて思うことは良くない。

Posted byブクログ

2015/01/15

連続誘拐殺人事件を題材とした話。とにかく長い。1部は警察側から、2部は犯人側からの話になっているが、時間軸を考えながら読んでいくのは大変。もう少しテンポが良ければいいのだが。下巻に期待。

Posted byブクログ

2015/01/25

上下巻合わせた感想です。 新聞か雑誌で数年かけて連載していた話な為、間延びした感あり、回収できてない伏線もありで、読むのに費やした時間に見合わないなと感じました。 内容も今となっては陳腐な感じがするけど、当時は斬新だったのかな‥?

Posted byブクログ

2014/11/27

長くて物理的に重いのに、続きが気になって持ち歩いて電車の中でも読んでいた。重かった。 事件を取り巻く人それぞれに異なった思いがあり、それぞれの視点から進行して行くストーリーがおもしろい 塚田真一くんのことを考えると胸が痛む・・・ 上下読了

Posted byブクログ