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偶然の音楽 の商品レビュー

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75件のお客様レビュー

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爽快でどんどん読みす…

爽快でどんどん読みすすめます。意外な出来事の連続が、なるべくしてなったような納得間。また人間のうちにある、狂った感覚があまりにもリアルに描かれていて、読んでいるうちに自分も露になるようで怖かったです。

文庫OFF

妻に去られ、あてのな…

妻に去られ、あてのない旅に出た男の物語。オースター作品が好きな人なら納得の一冊でしょう。

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父の遺産が転がり込ん…

父の遺産が転がり込んできたナッシュは、一年間アメリカ全土を車で旅をしていたところ、ポーカーの名手であるポッツィと偶然で出会う。二人はある億万長者の二人組と全財産を賭けてポーカー勝負をするが、負けて借金を抱えることに。仕方なく借金返済のために壁を作る仕事をすることになる。ところが。...

父の遺産が転がり込んできたナッシュは、一年間アメリカ全土を車で旅をしていたところ、ポーカーの名手であるポッツィと偶然で出会う。二人はある億万長者の二人組と全財産を賭けてポーカー勝負をするが、負けて借金を抱えることに。仕方なく借金返済のために壁を作る仕事をすることになる。ところが。。。ちょっと変わったロード・ノベル。

文庫OFF

スピード感溢れる展開…

スピード感溢れる展開が魅力。しかし、全篇通してやるせない雰囲気漂う作品です。

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偶然転がり込んだ遺産…

偶然転がり込んだ遺産。そして偶然の出会い。世界から切り離された状況の中で、壁を築き上げるという作業と相反して何かか崩れ落ちていく感覚。話に引き込まれる一方で閉塞感が付きまとった作品でした。

文庫OFF

2024/08/26

1ページ目からいきなりオースター節(もしかしたら柴田節だったりする?)なところと、何だかカイジみたいだなと思ってしまったころでちょっと笑ってしまったけども、通して見ればオースターの作品の中でも特に理不尽、不条理を強く感じる話だった。 色々と明らかにならないまま終わるので気になる所...

1ページ目からいきなりオースター節(もしかしたら柴田節だったりする?)なところと、何だかカイジみたいだなと思ってしまったころでちょっと笑ってしまったけども、通して見ればオースターの作品の中でも特に理不尽、不条理を強く感じる話だった。 色々と明らかにならないまま終わるので気になる所は多いけど、個人的に一番知りたいのはマークスが何者で、何を知り何を知らないのかというところかな。  映画版のあらすじと結末を見てしまったけど面白いですね。原作には明示されてない救いにも見えるし、終わらない転落の次の入口とも取れる。

Posted byブクログ

2024/07/26

会社の同僚にオススメいただいて読んだ。 こういうトリガーがないと海外の純文学ってほとんど読まないのでとても良い機会だった。 どうしても出てくる地名やらその距離感なんかが直感的にわからないのがあるけど、それを押して伝わってくる雰囲気が新鮮だった。完全に陰鬱でもなく、静謐さともまた...

会社の同僚にオススメいただいて読んだ。 こういうトリガーがないと海外の純文学ってほとんど読まないのでとても良い機会だった。 どうしても出てくる地名やらその距離感なんかが直感的にわからないのがあるけど、それを押して伝わってくる雰囲気が新鮮だった。完全に陰鬱でもなく、静謐さともまた違うなにか。嫌いじゃない。

Posted byブクログ

2024/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジョン・ケージの偶然音楽を意識するタイトルだけど、ギャンブルのようなストーリーの偶然性を感じる小説。突然の遺産、断捨離とドライブ。ギャンブル勝負、移動人生との対局のような石積み人生という主な場面で音楽は重要な役割を果たす。ピアノを手放す決断後に弾き続けたクープランの神秘の壁の暗示性や、相棒との別れに流すヴェルディとモーツァルトのレクイエムの荘厳性、そして久しぶりに乗ったSAABで流れたハイドンとモーツァルトを巡る2人の人生の考察。そして、ハイドンセットのSQらしいが、自分の車で何度も聴いたはずなのに誰の曲かわからなくなってしまったことは偶然性の象徴で、それはまた彼のストーリーの帰結であり、ここに偶然の音楽という意味が絡んでくるのかなと感じた。 人生は選択の歴史であるが、この小説では悪手を引き続け、それがリアルさを感じるが、ある意味でまた偶然の産物でもある。オースターの小説の面白さに少し到達できたような気がする。

Posted byブクログ

2024/05/24

最近読んだ小説の中では最も引力のある小説だった。 そしてきっとまた読み返したくなる作品である様に思う。 これを薦めたくなる様な人に会ってみたいな。

Posted byブクログ

2024/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

偶然の音楽 主人公は会ったことも覚えていない父親から大金を相続し、そのお金で全米を車で 回る生活を始める。自由に移動しながら感じる閉塞感。その先に本当の閉塞環境が待っていた。旅の途中で知り合ったジャック・ポッツイーというポーカーで身を立てている若者に残りのお金を託して、宝くじを当てて大金持ちになった2人組の大金持ちとポーカーの勝負を行う。その結果としての借金。その返済のための壁作り。本当の閉塞環境の中で、主人公は正気と狂気の間をゆったりと行き来しはじめる。 アメリカ文学独特の乾いた文体と不思議な環境の奇妙な物語。 偶然には意味が無いと思うのか?それとも神の采配と思うのか? 人はその間のバランスを取ることによって正気を保つ。 竹蔵

Posted byブクログ