ふたりの証拠 の商品レビュー
悪童日記の続編。 悪童日記では、非常に特別感があったのですが、この本で世に言う普通になってきます。 なんか、なんとなく読み進めてしまった感じ。 でも、このふたりの証拠がボディブローのように効いてくるんです。 孤独の恐怖を感じるようになってしまった気がします。
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悪童日記から始まる三部作の二作目。 二人の証拠…とはクラウスのためにリュカの綴った日記のことになるのかな? 前作が徹底して「ぼくら」の視線から綴られたのに対し、「ふたりの証拠」では(主に)リュカの目から綴られた小さな町での出来事が綴られています。 ぼくらというアイデンティティを...
悪童日記から始まる三部作の二作目。 二人の証拠…とはクラウスのためにリュカの綴った日記のことになるのかな? 前作が徹底して「ぼくら」の視線から綴られたのに対し、「ふたりの証拠」では(主に)リュカの目から綴られた小さな町での出来事が綴られています。 ぼくらというアイデンティティをなくしたリュカは均衡をなくした世界で、名前を持った誰かと関係を結ぶことでようやく立っている。リュカに本当に必要なのはクラウスだけなのだと、リュカは知っているし、彼の周りも知っている。そして、それが悲劇につながっていく。 しかし、本当にクラウスはいたのか?リュカ以外にクラウスの存在を証明するものはいない。 作者は孤独な人だったんだろう、というのを感じます。
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またまた謎の結末。 別々の環境で生きた双子の人生は どのように変わっていったのか・・・。 次を読まねば!
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戦争は終わった。だが、見るも美しい青年に成長した主人公の闘いはこれからだった…。前作を凌ぐ驚天動地の続篇、ついに登場。
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『悪童日記』の続編。とはいえ、悪童日記とは作品の構成からして雰囲気が違う。これにも意表をつく衝撃的な展開がまっているのだが、小説としての面白さは悪童日記には及ばない。
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戦争は終わった。過酷な時代を生き延びた双子の兄弟の一人は国境を越えて向こうの国へ。一人はおばあちゃんの家がある故国に留まり、別れた兄弟のために手記を書き続ける。厳しい新体制が支配する国で、彼がなにを求め、どう生きたかを伝えるために―強烈な印象を残した『悪童日記』の待望の続篇。主人...
戦争は終わった。過酷な時代を生き延びた双子の兄弟の一人は国境を越えて向こうの国へ。一人はおばあちゃんの家がある故国に留まり、別れた兄弟のために手記を書き続ける。厳しい新体制が支配する国で、彼がなにを求め、どう生きたかを伝えるために―強烈な印象を残した『悪童日記』の待望の続篇。主人公と彼を取り巻く多彩な人物の物語を通して、愛と絶望の深さをどこまでも透明に描いて全世界の共感を呼んだ話題作。
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相変わらずの力強い文体です。 ボクシングで言えば、フックも無ければアッパーカットも無い。ストレートさえもなく、鋭いジャブの連続です。そしてそれが独自のリズム感を生み出します。 ただ、「悪童日記」が徹底した事実のみを淡々と記し、ほとんど感情の在りかさえ判らなかったのと異なり、この「...
相変わらずの力強い文体です。 ボクシングで言えば、フックも無ければアッパーカットも無い。ストレートさえもなく、鋭いジャブの連続です。そしてそれが独自のリズム感を生み出します。 ただ、「悪童日記」が徹底した事実のみを淡々と記し、ほとんど感情の在りかさえ判らなかったのと異なり、この「ふたりの証拠」ではリュカの人間的な感情が結構表に見えて来ます。また、「悪童日記」が主人公達だけの物語であったのに対し、これは戦後の共産社会も一つの大きなテーマとして取りあげられて居るようです。 何れにせよ、凄い作品ではあります。
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リュカ!また引き込まれてしまった。悪童日記の続編。ミステリーよりもミステリー。真相が気になって仕方が無い。待てない子には意地悪な作品。
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悪童日記の続編であるふたりの証拠。前作は美しい双子が戦時中をどうしたたかに生きてきたかを淡々と描く物語であったが、今作は双子のうちの一人、リュカという、独りの人物に焦点が絞られているぶん、ストーリー性のたかいものとなっている。
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あれ!?第8章での整合しているようで、くい違っている彼らの記憶、反応、態度は?エピローグと第8章までの内容の齟齬は?エピローグ付記に出てくる原稿とは?今まで自分が読んできたのはこの小説なのか、原稿なのか。そこにとらわれてはならないのかもしれないので、とりあえず三作目に行ってみよう...
あれ!?第8章での整合しているようで、くい違っている彼らの記憶、反応、態度は?エピローグと第8章までの内容の齟齬は?エピローグ付記に出てくる原稿とは?今まで自分が読んできたのはこの小説なのか、原稿なのか。そこにとらわれてはならないのかもしれないので、とりあえず三作目に行ってみよう!
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