巨匠の選択 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
旅のお供として。いろんな作家さんの自慢の一篇とおすすめの一篇を紹介するというアンソロジー。面白いのもあったけど、正直意味が分からないものも…。「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」は前別な本で読んだことあった。忘れてたけど、これは面白かった。あとは「悪党どもが多すぎる」「血脈」「いたずらか、ごちそうか」が面白かった。「13号独房の問題」はこういうアンソロジーによく紹介されるけど、いまいち面白さがわかんないんだよな。やっぱ翻訳ものって読みにくい。
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ミステリ界の巨匠たちが、自分の作品と他人の作品から一編ずつ、お気に入りを選ぶアンソロジー。誰が何を選ぶのか?ということに興味を持つ読者には、とてもおもしろい趣向だと思う。できれば、巨匠たちのセレクトについてていねいな解説をつけてほしい。(本人たちの解説はついている。) 私がいちば...
ミステリ界の巨匠たちが、自分の作品と他人の作品から一編ずつ、お気に入りを選ぶアンソロジー。誰が何を選ぶのか?ということに興味を持つ読者には、とてもおもしろい趣向だと思う。できれば、巨匠たちのセレクトについてていねいな解説をつけてほしい。(本人たちの解説はついている。) 私がいちばん好きなのは『悪党どもが多すぎる』。ドートマンダーものは短編の方が断然おもしろいと思う。ストーリーも、文章の間も最高。オチもよくて何度でも読める。ついこればっかり読んでしまう。 が、この作品は手持ちの短編集にも入っているのだ。「アンソロジーでいちばん好きな作品は既読の(しかも持っている)もの」みたいな法則をときどき感じるのだが、気のせいだろうか。新しい出会いを求めて読んでるのに。といってこの作品がなかったらこの本つまらないだろうなあ…とか思うと、痛しかゆしである。いや、本書はそこまでつまらなくはならないとは思うが。
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どれも楽しめたけど、その中でも一押しな話: 「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」 ピーター・ラヴゼイ プロット的なトリックには、毎度ながら感心させられてしまう。短篇のなかでは割と長め。無駄が無く、全ての言葉・要素が的確に効果を与えるってのはこういう作品のことだ! 「悪党どもが...
どれも楽しめたけど、その中でも一押しな話: 「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」 ピーター・ラヴゼイ プロット的なトリックには、毎度ながら感心させられてしまう。短篇のなかでは割と長め。無駄が無く、全ての言葉・要素が的確に効果を与えるってのはこういう作品のことだ! 「悪党どもが多すぎる」 ドナルド・E・ウェストレイク 銀行強盗するつもりが、別の強盗団の人質になってしまった!とても楽しく読めた。この人のシリアスなものも読んでみたい。 「13号独房の問題」 ジャック・フットレル 理論を詰めて頭を働かせれば、不可能なことはないという思考機械シリーズの主人公。その証明に刑務所から脱獄することに。トリックは私の苦手なちょっと手の込んだものだけど、キャラクターにそれをカバーするだけの魅力がある。 「法外な賭」 ジョン・ラッツ 借金に追いつめられた主人公が、地上何十メートルの窓桟から助かるか否か。テーマがすっきりしているので、より物語に入り込めるのかもしれない。最後にこのタイトルの理由が。 「どこまで行くか」 ローレンス・ブロック 男女が食事をしながら会話をし、それが終わり、物語も終わる。内容もほとんどが会話で占められる。どうもつかみどころがない、よくわからない物語だけど、男女の関係の移り変わり様と、なによりその会話が好きだ。
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ミステリー作家たちが、自分のお気に入り作品(自分で書いたことを誇りに思う作品)と、他人の作品のお気に入り(こんな作品が書けたらと思う作品)をセレクトしたアンソロジー。ピーター・ラヴゼイの「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」と、ハーラン・エリスンの「くたびれた老人」が気に入った。
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