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沈まぬ太陽(5) の商品レビュー

4.2

230件のお客様レビュー

  1. 5つ

    106

  2. 4つ

    61

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

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2023/06/06

最後の1ページまで捨てなかった想いは「救い」だった。 それは希望だったかも知れない。 「正義は最後には必ず勝つ」の想いだ。 何度胸糞悪い思いをしつつも、国見会長や恩地、旧労組、ご遺族係や御巣鷹山事故支援班など会社に僅かに残る良心が報われることを信じ、願い、読み勧めた。 その結果...

最後の1ページまで捨てなかった想いは「救い」だった。 それは希望だったかも知れない。 「正義は最後には必ず勝つ」の想いだ。 何度胸糞悪い思いをしつつも、国見会長や恩地、旧労組、ご遺族係や御巣鷹山事故支援班など会社に僅かに残る良心が報われることを信じ、願い、読み勧めた。 その結果はもちろん伏せるが、これがただのフィクションではない、という事実には驚愕しかない。 事実を基にした小説だけに、事故後の経緯など、情報は出来るだけ遮断して読んでいたが、ようやく事実と向き合えることを今はただ喜ぶとする。 最後に、 全5巻、全く飽きずに楽しませていただいた山崎豊子先生、ありがとうございました。

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2023/05/03

モデル小説だけに結末をほぼ知っているので、何だかやりきれない思い。悪は栄える。田中派は勿論だが清和会(就中、三塚)にもダーティさを強調。でも、福田が清廉とは笑わせる。彼と甥の東本願寺内紛への介入を知れば、とても言えまい。作者は京阪の人だから、その辺の事情も知悉していただろうが...

モデル小説だけに結末をほぼ知っているので、何だかやりきれない思い。悪は栄える。田中派は勿論だが清和会(就中、三塚)にもダーティさを強調。でも、福田が清廉とは笑わせる。彼と甥の東本願寺内紛への介入を知れば、とても言えまい。作者は京阪の人だから、その辺の事情も知悉していただろうが。鐘紡を関西にしたのは、京セラ含みなのかね。金融関係の叙述はやたら詳細で専門的だが、リサーチャーが優秀なのか具体的なニュースソースが居たのか。不毛地帯では瀬島龍三の商社時代を肯定的に描いたが、本作では、その後の政界フィクサー像を否定的に書いて、バランスをとったか。尚、作者は「蒼惶」と言う言葉が好きなようね。

Posted byブクログ

2023/03/10

やっと読み終わった。現実にあった話とは思えないほど衝撃だった。最後に報われていたことが救いだったが、その後のどんでん返しも読みたかったかも。どこかで見たけど、人間の欲望はほんとうに怖い。でも欲望がないと成長できないので、自分のしてきたことに胸を張れる人になりたい。

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2023/02/26

私利私欲にまみれてる人が多くて、 なんで会社のことを考えてる人があんな扱いを受けるのか。 組合とか、諸々、自分のイデオロギーを持ってるから 変えられないのかも。 まとまらん。 登場人物多すぎ〜

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2022/11/09

日航の腐敗の酷さは怒りを通り越して呆れる限りです。こんな航空会社に搭乗し、命を預けるわけにはいかない。

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2022/12/08

【302冊目】会社に絶望し、人生のどん底近くにいたときに、フォロワーさんに教えていただいた本。海外の僻地をたらい回しにされ、家族と離れ離れの生活を強いられた主人公の労苦に驚愕と、共感と、そして自分も同じくらいの苦痛を感じているという気付きがあった。たぶん順風満帆のときには、まった...

【302冊目】会社に絶望し、人生のどん底近くにいたときに、フォロワーさんに教えていただいた本。海外の僻地をたらい回しにされ、家族と離れ離れの生活を強いられた主人公の労苦に驚愕と、共感と、そして自分も同じくらいの苦痛を感じているという気付きがあった。たぶん順風満帆のときには、まったく違う(主人公の恩地を嘲るような)感情を持ってしか読めなかっただろう。 とはいえ、中盤以降は日航機の御巣鷹山事故と、それに続く会社の更生のための努力を中心に描かれる。御巣鷹山事故は、涙無しには読めない悲しみと怒りを感じざるを得ず、なぜこの作品が今となっても有名で、多くの人に読まれ続けているのかよく分かった。 終盤に向かうに連れ、会社組織や政治家の醜悪さや、マスコミも含め結局みんな自己の利益を図ることしか考えていないという、政官財アッパー層への絶望を覚えさせるような展開。 恩地の子ども二人が、研究者と薬剤師という組織に頼らない生き方を選び、それが父親の背中を見て育ったからではないかと恩地が推測する場面が印象的。我が子もそうなるかもしれないし、私自身、我が子にはそう育ってほしいと願うな。

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2022/09/14

御巣鷹山の慰霊登山のニュースを見て、再度読みたいと思い、実家に置いてあった本を持って帰ってきた。 主人公の熱い生き方が心を打つ。比較してみる私や現代人のぬるさを感じる。 著者山崎豊子さんの社会の問題をよく調査し、小説にしてくれるのはありがたい。航空会社の問題点、政府の問題点が...

御巣鷹山の慰霊登山のニュースを見て、再度読みたいと思い、実家に置いてあった本を持って帰ってきた。 主人公の熱い生き方が心を打つ。比較してみる私や現代人のぬるさを感じる。 著者山崎豊子さんの社会の問題をよく調査し、小説にしてくれるのはありがたい。航空会社の問題点、政府の問題点がわかりやすく頭に入る。それに伴い、個々が会社・政府と戦っても限界がある難しさも感じる。 私も御巣鷹山に慰霊登山に行ってみたいと思う、久しぶりに級友を誘ってみよう。

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2022/08/24

結末はさらっとしてしまった感もあるが、日航の腐敗はひどいものがあったのは間違いないことがわかる。 政治の恐ろしさ、腐敗しきった組織を建て直すことの難しさを改めて感じることができる作品。 御巣鷹山に眠る皆様、そして著者の山崎豊子さんに改めて哀悼の意を表したいと思います。

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2022/02/14

実際のところはどうか分からないが、ここで書かれていることがもし事実だとしたら、モデルとされている企業は救いようがない状態だっただろう。だから相当な反発があった。 ただし、現実にモデルとされている企業は2010年に一度倒産している。ただしここに限らず、欧米の大手航空会社が相次いで...

実際のところはどうか分からないが、ここで書かれていることがもし事実だとしたら、モデルとされている企業は救いようがない状態だっただろう。だから相当な反発があった。 ただし、現実にモデルとされている企業は2010年に一度倒産している。ただしここに限らず、欧米の大手航空会社が相次いで破綻したのを見ると、そもそも航空業界は利益を出しにくい構造なのだろう。 山崎の作品はほぼアンハッピーエンドで終わるが、それは社会問題を題材にしているからである。 ただ本作を読むと、パターンがなんとなく『不毛地帯』に似ているような気がする。

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2022/01/15

結末にサプライズはなかったが、希望が持てるような終わり方であった。 計5巻のシリーズですが、御巣鷹山事故についてほぼ無知で読んだため、やはり第3巻御巣鷹山編は衝撃を受けました。 個人的に国見会長の真面目さ、真摯な人柄にとても惹かれました。読み応えのあるシリーズでした。

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