ヨーロッパの超特急 の商品レビュー

エリック・シノッティ(著者),ジャン=バティストトレブル(著者),湧口清隆(訳者)

2022/11/28

いまでは「高速鉄道」という言葉に置き換わった感のある、
「超特急」という言葉が題名に使われていることから感じられるように、
2000年にフランスで出版された本の2001年の邦訳。

仏TGVを中心として、ヨーロッパの高速鉄道の
1960年代から1990年代までの歴史を、
主に経済的な面から記したもの。

クセジュらしく、文章は硬質で簡潔です。
ヨーロッパの地名や人名が注も無く出てきますが、
クセジュを読む人には問題にならないでしょう。

ヨーロッパの高速鉄道の初期について論文を書こうという学生が、
概略について知り、参考文献の手掛かりにするには良い本かと思います。
その一方で、もし書店で鉄道関連書籍の棚にこの本が置かれていても、
鉄道マニア向けの本ではありませんのでご注意を。