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アメリカン・タブロイド(下) の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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"アメリカ…

"アメリカが清らかだったことはかつて一度もない"そう吼えて、ノワールの帝王が紡ぎだす憎悪と破滅の物語。類を見ぬ巨大な暗黒小説、ここに誕生す。

文庫OFF

2022/01/25

文章が簡潔すぎるが故、淡々と話が進む印象。スピード感はそれ程感じない。内面模写がほぼないから、登場人物の行動に唐突感もある。煽り文句と宣伝のコピーはいいけれども、内容はハードル高め。自分の読むレベルを上げてから、また再読しようと思います。

Posted byブクログ

2019/01/09

1995年発表、「アンダーワールドUSA」三部作の第一弾。アメリカ現代史の闇をエルロイ独自の史観と切り口で描いた野心作だが、拡げた大風呂敷の上に混沌の種子を散乱させたまま強引に物語を閉じているため、結局は収拾がつかずに投げ出した感がある。 本作も唯一無二の文体による過激且つ虚無的...

1995年発表、「アンダーワールドUSA」三部作の第一弾。アメリカ現代史の闇をエルロイ独自の史観と切り口で描いた野心作だが、拡げた大風呂敷の上に混沌の種子を散乱させたまま強引に物語を閉じているため、結局は収拾がつかずに投げ出した感がある。 本作も唯一無二の文体による過激且つ虚無的な情念の世界が読者を翻弄することは間違いない。だが、ノワール史を塗り替えた「LA四部作」での重厚且つ精緻な構成力は衰え、登場人物らのインパクトは強いものの極めて雑であり、総体的な完成度は低い。エルロイの意気込みだけが終始空回りしていると感じた。 60年代米国の「光と闇」を象徴するケネディ家に擦り寄り、カネと色と欲のみで結び付いた悪党らの狂騒。偽善と悪徳で腐り切った為政者、形骸化した元支配層の金満ワスプ、最下層を恐怖で牛耳るマフィア、独裁体制下で暴走するFBI、労働者を骨抜きにし権力中枢へと食い込む巨大労組。脈絡無く積み上げられていく覇権争い。その隙間を飢えた狼ども、すなわち本作の主人公格となる三人の男が涎を垂れ流しつつ駆け回り、最終的にはJ・F・ケネディ―暗殺へと至る濁流へと飲み込まれていく。 アメリカが独善的「自由」という大義の下に、傲慢な蛮行を繰り返してきたのは事実だが、エルロイは捩れた陰謀史観に捕らわれ過ぎている。肥大化した果てに内部から破裂する時を迎えつつあった覇権国家の実態を曝こうとする試みは、リアリティに乏しく、虚構性のみを強めている。ポピュリズムを建て前とする権力機構が「無法者/異端者」を野放しにするはずもなく、闇組織の如き自浄能力の欠如は、体制そのものの崩壊に繋がるからだ。時の要人らを我流にアレンジし、容赦無き俗物化を施して、米国の暗黒面を表象させているが、そこには、支配者層に対するエルロイ積年のルサンチマンさえ感じる。 まやかしの「正義」よりも、雑じり気のない「悪」こそが権力の源泉となり、目的が手段としての暴力を正当化する。けれども、その果てには破滅があるのみだ。 エルロイはこの先どこへ行こうとしているのだろうか。

Posted byブクログ

2018/01/20

アメリカが清らかだったことはかつて一度もない。われわれは移民船のなかで純潔を失い、それを悔やんだことは一度もなかった。アメリカの堕落を特定の事件や状況のせいにすることはできない。最初からないものを失うことはできないのだ。〜悪党共に幸いあれ。 「幻の女」以来の冒頭から衝撃。暗黒に...

アメリカが清らかだったことはかつて一度もない。われわれは移民船のなかで純潔を失い、それを悔やんだことは一度もなかった。アメリカの堕落を特定の事件や状況のせいにすることはできない。最初からないものを失うことはできないのだ。〜悪党共に幸いあれ。 「幻の女」以来の冒頭から衝撃。暗黒にどっぷり浸る準備は整った。 ケネディ暗殺。このゴールに向かって突き進む。とにかく熱量と情報量にやられた。一行一文字も見逃せないのである。止められない。ページは進まない。 誠実のかけらもない登場人物。FBI、CIA、大統領、大富豪…金と暴力が支配する圧倒的正義。 ケンパー、ウォード、ピートの3人が主軸に物語が織りなす。裏切り裏切られ、追い詰め追い込まれ、彼らの野心はどこへ向かうのか。私はウォードをメインに読んでいた。複雑な感情が湧く。彼の5年間は失うものも得るものも多すぎた。 権力にはひれ伏すしかないのだろうか?富とはそこまで欲するものだろうか?アメリカのいく先を、次作で目の当たりにしなくてわ。 2018年オススメマラソンその② いつきさんより紹介いただきました。エルロイ最高!!

Posted byブクログ

2016/07/19

実在した方々が大量出演。 ラストがどうなるかっていうのが史実としてわかっているため、 そこへどうやって収束していくのかが読み応えあり。 気持ち悪いくらいに最後に向けてピースが揃っていくのだ。 それほど遠くない過去の出来事なので、 単なる小説として見れないというか、 パンチが効い...

実在した方々が大量出演。 ラストがどうなるかっていうのが史実としてわかっているため、 そこへどうやって収束していくのかが読み応えあり。 気持ち悪いくらいに最後に向けてピースが揃っていくのだ。 それほど遠くない過去の出来事なので、 単なる小説として見れないというか、 パンチが効いた内容と感じた。 で、いつものごとく登場人物の名前がなかなか覚えられない。 主軸+知っているような名前がLA4部作より比較的多いのでマシではあるが。

Posted byブクログ

2010/12/06

LAシリーズからより緻密で重厚になった。LAのように読んでいて苦しくなるような圧迫感はなく、傍観者としてただただ物語にのめりこめた。強いて言えばケンパーに感情移入したかな。読み終わるのがもったいなく感じるほど気に入りました。

Posted byブクログ