毒草を食べてみた の商品レビュー
「毒草師」で出てきたサイクロパミンや、モノノ怪に出てきたキョウミクトウなど毒草・毒薬の話や事件が書かれている。どのページを読んでもミステリー小説に出てきそうな毒草がたくさん、たくさん。クラーレノキ、マチンは本当に恐ろしい。意識があるのに身体が動かなくなるのを、呼吸が出来なくなり苦...
「毒草師」で出てきたサイクロパミンや、モノノ怪に出てきたキョウミクトウなど毒草・毒薬の話や事件が書かれている。どのページを読んでもミステリー小説に出てきそうな毒草がたくさん、たくさん。クラーレノキ、マチンは本当に恐ろしい。意識があるのに身体が動かなくなるのを、呼吸が出来なくなり苦しいのに声も上げられない毒薬があるなんて思わなかった。毒草師を読んでからこの本を読むのも良し、こちらを読んでから毒草師を読むのも良し。面白い発見があるかもしれない。
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「いったいこの実はどんな味がするのだろうと、無性に好奇心がわき、一粒つまんで口に放り込んでみた。」(十三頁「ドクウツギ」より) 幼少より好奇心旺盛だった著者が、散歩中に見かけるような身近なものから外国の奥地にまで行かないと目にすることが出来ないものまで、致死性のものから神経性...
「いったいこの実はどんな味がするのだろうと、無性に好奇心がわき、一粒つまんで口に放り込んでみた。」(十三頁「ドクウツギ」より) 幼少より好奇心旺盛だった著者が、散歩中に見かけるような身近なものから外国の奥地にまで行かないと目にすることが出来ないものまで、致死性のものから神経性のものまで、44種の「毒草」をネタに毒草の特徴とそれに纏わる自他に関する出来事を綴ったエッセイ。本文そのものにも笑うに笑えない毒があるのはご愛嬌。だが著者が実際に口にしたり体験したりしたのはその内指で数えられるほどなので「書名に偽りあり」と言ったところか。 道路でよく目にする植物に青酸化合物より強い毒性があったり、病気の原因が実は生け花にした花にあったり、花屋で普通に手に入る花がガン化促進作用を持っていたり、と知らなかったでは済まされない話が続々出てきてゾクゾクした。 また、併記されている成分の名称の由来がその植物からというのが大半を占めており、はじめの「全薬物の60%以上が植物に由来している」という記述がその通りであることを改めて実感した。 毒草は縁遠いものではない。気付かないだけで確実に身近に存在する。家族やペットや家畜の誤飲・誤食を防ぐためにも、一度は読んでみてはいかがだろうか。もしかしたら、自分の原因不明の疾患の解明に一役買うかも?
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トリカブト。痙攣、発汗、不整脈で死に到る。未だに解毒剤はない。44の毒草をめぐる雑学エッセイ。身近な毒草も多いのに驚いた。福寿草やスイートピー、スズラン、スイセン、ポインセチアなど。古代ギリシャからインド、アメリカインディアン、古代中国に日本と毒草を通しての歴史豆知識も嬉しい。チ...
トリカブト。痙攣、発汗、不整脈で死に到る。未だに解毒剤はない。44の毒草をめぐる雑学エッセイ。身近な毒草も多いのに驚いた。福寿草やスイートピー、スズラン、スイセン、ポインセチアなど。古代ギリシャからインド、アメリカインディアン、古代中国に日本と毒草を通しての歴史豆知識も嬉しい。チェーホフやシェイクスピアの一節の引用もあり文学好きも楽しめる。コカやケシなどの麻薬作用や精神錯乱、嘔吐、下痢、心臓毒、呼吸麻痺など作用も様々。最も残酷だというのはマチン。意識があるのに静かに死ぬ。写真がモノクロなのが残念。 植物名、和名、科・属、学名、英名、成分、主な毒とアイコンがあり簡易事典としても使える。毒草は毒だけでなく古代から薬にも使われ、ギリシア・ローマでは密議宗教に、インドやアメリカ大陸では宗教に利用されていた。近代になり成分を抽出しアヘンに始まりLSDなどの合成麻薬も作られるようになっていく。毒草はかなり奥が深かった。
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とてもオタクな本ではあるがなかなか面白い。 とても身近にあるキョウチクトウやスイトピー、フクジュソウ・スズランといった植物からマンドレークなどという聞いたことながない植物まで、毒性についてかなりの部分、著者の体験を交えた解説が付く。 データベース的な体裁になっているが、解説分は読...
とてもオタクな本ではあるがなかなか面白い。 とても身近にあるキョウチクトウやスイトピー、フクジュソウ・スズランといった植物からマンドレークなどという聞いたことながない植物まで、毒性についてかなりの部分、著者の体験を交えた解説が付く。 データベース的な体裁になっているが、解説分は読みやすく面白く書かれている。 へーっていう話が大半だが、ひょっとして実用的な知識になることもありそうなので、読んでみて損はないかもしれません。
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中古で購入。 いろんな意味でおもしろいけどオススメしない一冊。 著者の犯罪記録ともいうし、だんだん犯罪ネタ・下ネタに走る、ちょっとこれまで読んだことのない毛色の新書でした。変な知識がつくよ。
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スイートピーやスズラン、スイセンなど、意外と身近な植物が毒を持っており、とても驚きました!きれいな花にも毒がある・・・ですね。 熊本大学:秋
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その毒草にどんな毒があるのか、今までをどのように歩んできたかを紹介している。 神話や伝承に話が及ぶ事も多い。 実際に「食べてみた」記述があるものは殆どないが、精製の仕方や使い方、ジョーク等、際どい話も。 過去の著名人の中毒の話題なども載っていて、科学・歴史・民俗・文学各方面に対す...
その毒草にどんな毒があるのか、今までをどのように歩んできたかを紹介している。 神話や伝承に話が及ぶ事も多い。 実際に「食べてみた」記述があるものは殆どないが、精製の仕方や使い方、ジョーク等、際どい話も。 過去の著名人の中毒の話題なども載っていて、科学・歴史・民俗・文学各方面に対する好奇心を少しずつ満たしてくれる。 幻覚作用のある植物が民俗でどのように扱われてきたのかについてを読むと、現在麻薬として乱用されているもの等の運命とそうせしめた過去に少し寂しさを覚える。 少し興味を持って覗いてみるのには丁度良い分量の良書。
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いわゆる「毒」から麻薬成分の「毒」まで。普通に見ていた身近な花に、実は毒があったりびっくりなものも。「マンドレーク」が恋なすびで、マンドラゴラだったのね。そしてGエレガンスと古代の「毒」にすごい興味が湧きました。アヘンの精製…あれ、いいの?
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実際に著者が食べてみた体験談かと思いました。考えてみればそんな恐ろしいことは(もししていたとしても)出版できないですね。毒草の歴史は人類と自然の歴史でもあります。植物の力を借りて狩猟をしていた時代があり、植物のお陰で宗教上の奇跡を起こしていた時代があり。それぞれの用途に応じた使い...
実際に著者が食べてみた体験談かと思いました。考えてみればそんな恐ろしいことは(もししていたとしても)出版できないですね。毒草の歴史は人類と自然の歴史でもあります。植物の力を借りて狩猟をしていた時代があり、植物のお陰で宗教上の奇跡を起こしていた時代があり。それぞれの用途に応じた使い方の研究も成されていたことでしょう。毒草に関する知恵と経験が人類の繁栄をもたらし、文化を作り上げてきたのです。…なんて、多少縁があるからと持ち上げてみたりして。 キョウチクトウの枝で作った串がアレキサンダーの軍勢を滅ぼした伝説についての考察が面白かったです。
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タイトル買いしたけど、かなり興味深く読めた。 実際に著者が毒草を食べたわけじゃないけど、食べた事例や症状が種類ごとにわかりやすく書かれていて面白い。 これで、ムカつくやつを毒殺したいとか、自分が自殺するとしたらこうやってこれ飲もうかなとか、妄想が広がるw
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