日本ミステリー最前線(2) の商品レビュー
書評家、香山二三郎氏…
書評家、香山二三郎氏のミステリ批評集。新本格の作品も取り上げられています。
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本書から『このミス』の創刊とあいまってくるため、ベスト・ミステリに選出される作品も何かと似てきており、また年代が進むにつれ、筆者もそれを意識したコメントを発するようになる。それに関して私は特に是非はない。『このミス』と似おうが似まいがそれはあくまで結果であって単なる指標に過ぎない...
本書から『このミス』の創刊とあいまってくるため、ベスト・ミステリに選出される作品も何かと似てきており、また年代が進むにつれ、筆者もそれを意識したコメントを発するようになる。それに関して私は特に是非はない。『このミス』と似おうが似まいがそれはあくまで結果であって単なる指標に過ぎないのだ。だから香山氏にはそれとは別に己のベストを貫いてほしい。 ここで云う意味は従来注目してきた作家たちに対して常に誠実であってほしいのだ。 昨今、不況にも拘らず新人作家のデビューが相次ぎ、ミステリ及びエンタテインメント関係における出版の洪水を促進させている風潮がある。そんな中、パッと現れパッと消える作家も多い訳で、新し者好きの書評子達の作家の使い捨て現象が起きている感が強い。この香山氏もその傾向に傾きつつあるのはどうしても否めない。 下世話な女性作家優先の法則、新人作家優先の法則など定義せず、良いものは良い、未熟なものは未熟だと明言する事が彼らの本分ではなかろうか。 さて3巻はどのような物になるか、興味津々だ。
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