狐罠 の商品レビュー
蓮丈那智シリーズで登場する旗師の宇佐美陶子さんが主人公の話です。まだ駆け出しのころから、凄味のでる存在に変身する物語ですね。古美術商が贋作をどう扱うかという視点ではとても面白く読めました。
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冬狐堂シリーズ・第1巻。店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う「旗師」である主人公・宇佐見陶子。彼女が同業の橘薫堂(きくんどう)から仕入れた“唐様切子紺碧碗”は贋作であり苦い思いをする。陶子は橘薫堂に対し、プロをも騙す「目利き殺し」を仕掛け返す決意をするべく秘密裏でその...
冬狐堂シリーズ・第1巻。店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う「旗師」である主人公・宇佐見陶子。彼女が同業の橘薫堂(きくんどう)から仕入れた“唐様切子紺碧碗”は贋作であり苦い思いをする。陶子は橘薫堂に対し、プロをも騙す「目利き殺し」を仕掛け返す決意をするべく秘密裏でその準備に取り掛かるが-。 古美術商における舞台裏や暗黙ルールなど骨董独特の世界に好奇心からかぐいぐいと引き込まれ、人間の所有欲・駆け引きといった人間の闇も垣間見え、さらに橘薫堂の関係者の死や30年前の贋作事件も絡み合う。罠は掛けているのか、それとも掛けられているのか。陶子をはじめ個々のキャラクターもどことなく影があり、彼らが取り巻く古美術という世界をより妖艶に、より不気味に映し出しています。 いやぁ、はまった。先を急ぐように夢中になったのは久しぶり。
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冬狐堂シリーズの第1弾「狐罠」読了。自分の鑑定眼を武器に骨董品を商う「旗師」である宇佐見陶子を主人公にした古美術ミステリー。同業の橘薫堂から贋作を掴まされ、プライドを引き裂かれた陶子は「目利き殺し」を仕掛け返すことを決意するのだが。。面白かった。古美術界という富と欲望が渦巻く世界...
冬狐堂シリーズの第1弾「狐罠」読了。自分の鑑定眼を武器に骨董品を商う「旗師」である宇佐見陶子を主人公にした古美術ミステリー。同業の橘薫堂から贋作を掴まされ、プライドを引き裂かれた陶子は「目利き殺し」を仕掛け返すことを決意するのだが。。面白かった。古美術界という富と欲望が渦巻く世界を舞台に、一癖も二癖もある人物が登場する。騙し騙される売買の描写、贋作の説明、どれも新鮮に感じられた。また殺人事件を追う刑事と陶子の駆引きなど、引き込まれる要素が目白押し。美術、骨董品に興味のある方はオススメ♪
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視点が頻繁に変わるが、決して読みにくいこともなく、かえって謎に対して多角的に向かっていく感じがよかった。テーマや世界観が重厚だがそれにもまして構成がいいと思った。
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いやー、面白かった!ラスト、久々に睡眠時間削って、一気に読んじゃいましたw 贋作制作とか、造詣深すぎっ!!いやいや、まったく興味深い一冊でした♪
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最後の最後までワクワクしながら読めましたが、謎解きの部分が自分にはイマイチふに落ちないような感じを受け少しだけ消化不良気味になりました。 事件とはおよそ関係のない人物による書類の始末が、この事件の きっかけになるとは思いもしませんでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
贋作を売りつけられた仕返しに、贋作を売りつけるという贋作バトルって趣向が面白い。X線蛍光分析などの科学的な分析に引っかからないような贋作制作の工夫などは興味深かった。古美術という堅苦しい世界を描いていはいるが、キャラはデフォルメが効いてるし気軽に読めた。またミステリーの部分である殺人事件の解明も古美術に根ざしたものでよかった。
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「旗師」宇佐見陶子シリーズの1作目です。 興味深い世界を堪能しました。 なかなか素人には敷居の高い骨董の世界。 専門的な説明もあって硬くなってもよさそうなのにそうならない。 決して軽いテンポの文章ではないのに読み易い。 何故か? たぶんエンターテイメント性が高いから。 主人公...
「旗師」宇佐見陶子シリーズの1作目です。 興味深い世界を堪能しました。 なかなか素人には敷居の高い骨董の世界。 専門的な説明もあって硬くなってもよさそうなのにそうならない。 決して軽いテンポの文章ではないのに読み易い。 何故か? たぶんエンターテイメント性が高いから。 主人公陶子とカメラマン硝子の壊れ物コンビ(陶器と硝子ですね)。 (最後まで本名が出なかった)プロフェッサーDに、 練馬署の犬猿コンビ(ブルドッグと猿顔だから)。 冬狐堂(陶子の屋号)と銀座の狸こと橘。 単語を見ているだけで楽しい。 各章のタイトルもいいですね。 「罠のなかの狐」「仕掛ける狐」等々興味もイメージも膨らみます。 それになんたって登場人物達ですよ。 謎めいた大英博物館の元研究員はもちろん、 国立博物館の主任研究員に妖怪じみた贋作師、 爽やか笑顔の保険会社調査員やら悪評高い骨董商。 大学教授の元夫や客師、銘木屋、更には刑事まで。 業界を取り巻くいろんな人種が入り乱れて楽しいったらありません。 狐と狸の化かし合いもとい騙し合いに殺人事件まで絡んできて。 そのスピード感でページをめくる手が止まりませんでした。 ハラハラドキドキはもちろん、どんでん返しもちゃんと用意されてます。 読後感は「あー楽しかった」です。
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「なんでも鑑定団」を好きでよく見ています。 骨董品、確かにいい物はいいですね。 骨董市でお手軽な値段で買える陶器は買った事あります。 図書館で偶然手にしたこの本、 骨董、鑑定、贋作の言葉に魅かれて読みました。 やはり、素人が簡単に骨董に手は出せないと思いました。 まあ、それ程の骨...
「なんでも鑑定団」を好きでよく見ています。 骨董品、確かにいい物はいいですね。 骨董市でお手軽な値段で買える陶器は買った事あります。 図書館で偶然手にしたこの本、 骨董、鑑定、贋作の言葉に魅かれて読みました。 やはり、素人が簡単に骨董に手は出せないと思いました。 まあ、それ程の骨董品には手が出ませんが・・・
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古美術ミステリーと聞いて、テレビの2時間サスペンスみたいなトンデモ系かと思いきや、本格的に読ませる話で、引き込まれた。 何より、骨董に関する記述が専門的で細かいのに、知識の全くない自分でも面白く読める。蒔絵の文箱の文様の描写など、見たことがあるかのように鮮やかに頭に浮かぶ。 ...
古美術ミステリーと聞いて、テレビの2時間サスペンスみたいなトンデモ系かと思いきや、本格的に読ませる話で、引き込まれた。 何より、骨董に関する記述が専門的で細かいのに、知識の全くない自分でも面白く読める。蒔絵の文箱の文様の描写など、見たことがあるかのように鮮やかに頭に浮かぶ。 ただ、知識的なものより、登場人物それぞれの個性が際立っているのことが、この話の魅力をより増している。 主人公の冷静でいながら内に秘めた熱や、敵となる橘薫堂の品の良さをとりつくろった中に垣間見える下劣さなど、実際にそこにいる人のよう。 一点、硝子さんの口調は疑問。筆者が男性か女性か知らずに読み始め、途中も「どっちなんだろう?」と疑問が解けずにいたが、陶子と硝子の会話で、男性だなと。三十女言い過ぎだと思う。
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