魔法飛行 の商品レビュー
一冊目とはすこしだけ毛色の違う、焦らされる部分もある2作目。駒ちゃんのまわりはいつも賑やかだなぁと思うけどきっと駒ちゃんが引き寄せているところがこの本の物語らしいところでもあるんでしょう。いい意味です。ところどころにある、少し日常に寄り添いながらも深く考えさせられる一文があって読...
一冊目とはすこしだけ毛色の違う、焦らされる部分もある2作目。駒ちゃんのまわりはいつも賑やかだなぁと思うけどきっと駒ちゃんが引き寄せているところがこの本の物語らしいところでもあるんでしょう。いい意味です。ところどころにある、少し日常に寄り添いながらも深く考えさせられる一文があって読んでていて退屈しません。別にきれいごとだけじゃないのに読み心地がいいので安心して読めます。学生が主人公の本ってある程度学生のうちに読んでおきたい。という部分がある。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
駒子シリーズの第二弾になります、前作は個人的今年のベスト1かも?というくらいの衝撃でした!ストーリー的にはいたって穏やかな「日常の謎」であっても物語の構成、キャラ創造の素晴らしさ、ラストで明かされることによって映える伏線の妙、どれも完成されていて痺れてしまいました。 ということで第二弾の本書です(以下ネタばれがかなり含まれると思われます、未読の方はご注意ください!ていうか、この日記がそれほどたくさんの人の目に留まるとは思いませんが…) 前作では作中作『ななつのこ』が大きな鍵となっていましたが、今回はヒロイン駒ちゃんが、挑戦する読み物が大きな鍵となってます。前作で出会った瀬尾さん(ななつのこの作者?共作?)に影響を受けたヒロインが創作に挑戦します!物語の作者として、我々読者に見せてくれる物語、19歳の女子大生が紡ぐほんわかとした物語、もちろんささやかな謎が含まれてはいますが。それに感想文というカタチで瀬尾さんが謎解きをしていく!というパターンをとっています。 しかし、パターンの中で不思議な手紙が挿入され、ラストへ向けてどんな結末が?と期待高まります。 それぞれの物語はどれも等身大の女子短大生が描かれていて繰り広げられるガールズトーク可愛く、ニヤニヤしてしまいました。知り合いに見られたらヤバイなぁ~ってくらい我ながらキモかったと思います。 中でもタイトルにもなってる「魔法飛行」が特に印象深いエピソードでした。ここではヒロイン駒ちゃんではなく、彼女の友人のささやかな恋?が語られます。彼女の存在は続く第三弾でも重要な伏線になっており、恋のエピソードそのものがシリーズを通しての伏線とも言えると思います。 そしてラストでは、一連の挿入されていた手紙の謎が明かされますが、ヒロイン駒ちゃんはクリスマスの横浜を駆けることとなります。隣には謎解き役の瀬尾さんがいて、やはり張られていた伏線が見事に繋がって納得のエンディングとなりました。 エピローグともいうべきホントのラスト、駒ちゃんと瀬尾さんは横浜にいて、クリスマスイルミネーション輝いてます。コスモワールドの観覧車見ながら、駒ちゃんは一人で回転木馬に乗ります、天然で可愛い駒ちゃん、なんとなくおもはゆい瀬尾さんの会話、読者はそれぞれのビジュアルを思い描いて息を呑んでることでしょう、二人の行く末に期待膨らむエンディングでした。
Posted by
主人公駒子は、自身が遭遇した謎について物語を書き、 友人瀬尾さんに送る。 卓越した推理力と洞察力を持つ瀬尾さんは、謎を鮮やかに解決する。 この形は『ななつのこ』の原型を踏襲している。 駒子の書いた3つの話、各話のおしまいにはなぞの人物からの手紙が挿入され、 その手紙がい...
主人公駒子は、自身が遭遇した謎について物語を書き、 友人瀬尾さんに送る。 卓越した推理力と洞察力を持つ瀬尾さんは、謎を鮮やかに解決する。 この形は『ななつのこ』の原型を踏襲している。 駒子の書いた3つの話、各話のおしまいにはなぞの人物からの手紙が挿入され、 その手紙がいったい何を意味するか、 最終話まで説明されない。 その手紙のせいで一種ファンタジーな空気が強まる。 謎はきれいに解かれるものの、『ななつのこ』のノスタルジックな雰囲気や駒子の初々しさがない。 設定として「体験を瀬尾さんに読ませるために書いた小説」なので致し方ないのかもしれないけれど、ちょっとオリジナルを越えられなかった続編、って感がいなめない。 加納さんの作品の中では下から数えて数番目というところかしら。 そして駒子たちが年の割りにあまりに幼くて、ちょっと違和感がある。 昔の短大生ってもっとピュアだったのかしら。。
Posted by
のっけから失礼な言い方だけど、北村薫の円紫さんと私シリーズによくにている。文系女子大生の駒子、女友達、駒子の回りの不思議と、それを鮮やかに謎解きする瀬尾さん。でも、描くものが違うのかな、似てるけど違うし、これはこれで好きだ。北村さんは必ず人間というものを深く描き出していた。加納さ...
のっけから失礼な言い方だけど、北村薫の円紫さんと私シリーズによくにている。文系女子大生の駒子、女友達、駒子の回りの不思議と、それを鮮やかに謎解きする瀬尾さん。でも、描くものが違うのかな、似てるけど違うし、これはこれで好きだ。北村さんは必ず人間というものを深く描き出していた。加納さんは、もっと柔らかくて、不思議で、魅力的な何かが読後に残る。傘が一本あって、人間が二人いて、どちらかが濡れるなら、そんな傘は畳んじゃった方がいい。
Posted by
『ななつのこ』の続編。 主人公が体験する日常生活のミステリーを少ない手がかりでひも解いてい行く。 ファンタジーのような、温かい空気に包まれる作品。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全5話なんだけど、4話とまとめの1話。いや、全体で1話。みたいなお話。淡々と読み進める、女子大生の、日常と非日常の間のようなミステリーは最後にすべてを包む大きなミステリーになった。 おー、素晴らしい。そうきますか。。 平均点のお話が、もんのすごい高得点になりました。魅せ方のうまさだなぁ。。
Posted by
2011/10/30 Amazonより届く。 2012/11/27~11/29 駒子シリーズ、第二弾。今回は駒子が瀬尾さんにあてて、自作のストーリーを送り、瀬尾さんがそれに返信する、というスタイル。そこに、事情を知る何者かからの手紙が差し挟まれる。一体、誰が送ってくるのか。 独立...
2011/10/30 Amazonより届く。 2012/11/27~11/29 駒子シリーズ、第二弾。今回は駒子が瀬尾さんにあてて、自作のストーリーを送り、瀬尾さんがそれに返信する、というスタイル。そこに、事情を知る何者かからの手紙が差し挟まれる。一体、誰が送ってくるのか。 独立した四編ではあるが、なるほどね。一作目ほどのインパクトはないが、良い短編集であった。
Posted by
「ななつの子」の続編だそうですね。 加納さんの小説のパターンに慣れてしまったのか、続編と思わず読破。 やっぱり!う〜んすごい。の一言でした。 一見なんのつながりのない短編集に思えて、実は最後にすべてつながってた。。 ファンタジーと思いきや、実はミステリーでした 主人公の彼氏(?)...
「ななつの子」の続編だそうですね。 加納さんの小説のパターンに慣れてしまったのか、続編と思わず読破。 やっぱり!う〜んすごい。の一言でした。 一見なんのつながりのない短編集に思えて、実は最後にすべてつながってた。。 ファンタジーと思いきや、実はミステリーでした 主人公の彼氏(?)信頼できる人物の痛快な推理。 最初の物語こそ、そうだろうな〜とは思ったのですが、途中、 ひき逃げ犯の家族らしき人からの手紙とか、全く謎だらけで、 誰だろ?とどんなに推理しても分からなかった。 う〜ん加納さん。やってくれます。 今日ははれてますが、雨の午後とかにお茶を飲みながら読みたい推理小説。 って感じです。お勧めですよ〜
Posted by
こういう話大好き~。 1話完結の短編集みたいなのなんだけど最初からずっと色々な伏線がひいてあって、 それが最後に全部うまくまとまって感心させられました。 ラストの方はどうなるのかホントにどきどき。 主人公が自分によく似ているキャラだったのでとても親近感わきました。 これは「ななつ...
こういう話大好き~。 1話完結の短編集みたいなのなんだけど最初からずっと色々な伏線がひいてあって、 それが最後に全部うまくまとまって感心させられました。 ラストの方はどうなるのかホントにどきどき。 主人公が自分によく似ているキャラだったのでとても親近感わきました。 これは「ななつのこ」という小説の続編らしいです。 読む順番間違えたなぁ。 とにかく面白かった!おすすめ。
Posted by
改めて読むと、 瀬尾さんの王子様っぷりが気恥ずかしいぐらい(笑) 途中、海外に行ったかと思いきや、 駒子ちゃんがどうしようもないぐらいピンチに陥った時、 これ以上ないタイミングで戻ってくるとはねぇ。 加納女史の初期作品ということもあり、 全体的に初々しさが漂っていると思います...
改めて読むと、 瀬尾さんの王子様っぷりが気恥ずかしいぐらい(笑) 途中、海外に行ったかと思いきや、 駒子ちゃんがどうしようもないぐらいピンチに陥った時、 これ以上ないタイミングで戻ってくるとはねぇ。 加納女史の初期作品ということもあり、 全体的に初々しさが漂っていると思います。 女子短大生ってこういうものよと 強くアピールされているのもなんだか微笑ましいな。
Posted by