うわさのベーコン の商品レビュー
ようやく読めた!!道立図書館から取り寄せ。表題作含む4編入り。 言葉を覚えたて、世界というものを知りたての時期の曖昧さやどぎつさや生々しさを孕んだ文章で構成された恐ろしい小説。4編とも家族小説的な側面がある。 著者近影、美人。 小説って何だろうと考えつつ不穏なリズムをただた...
ようやく読めた!!道立図書館から取り寄せ。表題作含む4編入り。 言葉を覚えたて、世界というものを知りたての時期の曖昧さやどぎつさや生々しさを孕んだ文章で構成された恐ろしい小説。4編とも家族小説的な側面がある。 著者近影、美人。 小説って何だろうと考えつつ不穏なリズムをただただ追っていた感じ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルと表紙と作者名がすばらしくて、現在入手困難であるという事も価値あげているように思います。下手だけどものすごく引き込まれるのはおそらく他人の日記を読む悪趣味な興味に似ていると感じました。純粋でまっすぐな技法については評価は難しく、内容や技法よりも小説という物はいったい何だろうかという所まで考えさせてくれます。 たとえば、すべての技法を習得した有名な芸術家が晩年にピュアな小学生の書いたような絵をナチュラルに描く事や、精神疾患やお薬のチカラで創作されたいいとか悪いとか評価をこえてしまうようなものは日本円にすると億単位の値打ちがあるかゴミか、ほんとに紙一重で両極端のように思います。個人的に自分の理解を超えるような物はよいと思ってしまうのですが、今回は下手くそだけどぐいぐい引き寄せられて読んでる間は面白い。そんな風に思いました。 なによりも、誰の真似もしていないという事について考えさせられました。
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高橋源一郎をして90年代最高の作品(もしかしたら20世紀で五指に入る作品だったかも)と言わしめた小説ならざる小説。小説があこがれた自由がここにある(ような気がする)。
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