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文化学院児童文学史 稿 の商品レビュー

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2024/07/07

児童文学史をほじめ、幅広く児童文化について研究されてきた上笙一郎が、かつて御茶ノ水にあった文化学院にゆかりの児童文学にかかわる作家、作品とその歴史をまとめた、貴重な著書。 文化学院は、大正自由教育の系譜に連なるユニークな学校。 芸術、文学、ジャーナリズム、演劇、音楽など多方面で...

児童文学史をほじめ、幅広く児童文化について研究されてきた上笙一郎が、かつて御茶ノ水にあった文化学院にゆかりの児童文学にかかわる作家、作品とその歴史をまとめた、貴重な著書。 文化学院は、大正自由教育の系譜に連なるユニークな学校。 芸術、文学、ジャーナリズム、演劇、音楽など多方面で活躍する人材を生み出している。 そんな学院の中でも、児童文学の世界で輝きを放った人々の人となり、その作品を丹念に調べ上げ、記録されている。 私も若き日に(いまも若いけど)文化学院に学び、上笙一郎の児童文学の講義を受けていた一人。私にとっては上笙一郎先生、と呼ぶのが一番しっくりと来る。 学生時代から絵本や児童文学に興味はありつつも、特別熱心な学生でもなく、当時の私は梶谷善久先生を初めとするジャーナリズムコースの先生方の講義に熱を入れていたので、親しく話しをしたり、教えを受けたりしたわけではないが、講義は毎回楽しく聞かせてもらっていた。 この書籍を読んで、何故、あの時、もっともっと真剣に先生から直截お話しを聞く機会をもたなかったのか、と悔やみきれない。

Posted byブクログ