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堕落論 の商品レビュー

4

158件のお客様レビュー

  1. 5つ

    41

  2. 4つ

    68

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    3

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2014/05/29

わたしと安吾を出会わせてくれた 大学の図書館に感謝。 表題作のみならず、すべての作品に流れる 安吾イズムにしびれる。 あけすけで、真正直で。好きです、安吾。

Posted byブクログ

2014/03/25

天皇制や資本主義化における労働者のあり方、また日本人としての生き方について、現代においても無視できない考察がなされており、興味深い。特に戦後間もない時代にあって、ここまで天皇制やその歴史との向き合い方を看破した姿勢には、恐れ入る。堕落論では、ひとりの人間として日々の生き方を考えさ...

天皇制や資本主義化における労働者のあり方、また日本人としての生き方について、現代においても無視できない考察がなされており、興味深い。特に戦後間もない時代にあって、ここまで天皇制やその歴史との向き合い方を看破した姿勢には、恐れ入る。堕落論では、ひとりの人間として日々の生き方を考えさせられる。但し解説に挙げられるように、読む上ではちょっとした注意が必要な点もある。

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2014/03/04

「僕は坂口安吾も知らない生徒を持ちたくない。」と当時の塾講師に言われ読了。 先生には感謝しています。 現代にも通ずる「堕落」という考え。

Posted byブクログ

2018/06/26

読み終わって感想を書こうと思ったら何年前か知らんが以前のレビューがあった。評価は変わらず★2つ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー備わった本能のままに欲に純粋に生きることこそが美しい、健全たる文化であり進歩であり繁栄である。なるほど。 本書でめちゃくちゃディスられ...

読み終わって感想を書こうと思ったら何年前か知らんが以前のレビューがあった。評価は変わらず★2つ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー備わった本能のままに欲に純粋に生きることこそが美しい、健全たる文化であり進歩であり繁栄である。なるほど。 本書でめちゃくちゃディスられてる「武士道」について。新渡戸稲造と国家の品格を読み直して脳内討論させたくなった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 重たく苦いなと思った。ブラックコーヒーみたいな一冊。文学のふるさととか、日本文化私観とか 面白かったけど、何にせよそこ切り込みますかーというとこに切れ味良くスパッと行っちゃう日曜昼過ぎの批評家タイプ。尖っている。このタイプに多いけど、言ってることは最もなうえオリジナルな切口で説得力もあるし至極成程と思うんだけど、対人関係が不器用で本当は認めて欲しくて仕方ないんだけど、そうならないモヤモヤも抱き合わせで厭世感をプンプン匂わすタイプ。実際に関わったら嫌な奴だろうな。でも苦味の中にコクと深みがある。そしてそれは認めたくないけどやっぱり本物で、関わる側としてはとても扱いづらそう。 あらゆることにおいて実利的でないというか本質を見極めることもせず、更にそれを潔しともしない日本人の性格を身ぐるみ剥いで丸裸にしてなお冷水を浴びせるようなところをみると、彼にとってもまた現世は生きづらいものだったんだろうなぁ。

Posted byブクログ

2013/12/06

これは日本人が生きたひとつの証明である。 この中には堕落論の他に日本文化私論や、キリストと少年(?)などが入っていた。 それらの全てが安吾の見た日本人の本質を見ている。 この本は日本人がどうあるべきかという感覚を限りなく正しく、そして美しく表現した。

Posted byブクログ

2013/11/13

戦後の倫理観について説いた評論です。少し古い本なので今の価値観と異なる部分も多くありますが、ありのままであれというのは難しいけれどそうありたいとねがいます。 九州大学 ニックネーム:入江良太郎

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2013/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

坂口安吾の評論集。初めて手に取った時はかっこつけで、この本に書いてあることを何一つ理解していなかったように思う。久々に「堕落論」を読み返してみる。 安吾は一つの大きな目的や潮流に飲み込まれる様はある種の美しさがあると説く。そこから外れ、思考して老いることが堕落することなのか。堕落することは「自律すること」と同義なのか。堕落することとはいかなることか、はっきりとした明示がないまま論は結ばれる。 論じられている「天皇制」やら「武士道」やらは様々なものに読み換えることが可能だろう(上手い例が思いつかないけど「空気を読む」とかね)。 うーんまだ整理できてないなあ。またなんか書きます。 (たけい)

Posted byブクログ

2013/10/23

純文学を始め、歴史小説、推理、文芸、エッセイと多彩な領域で活動した、無頼派と呼ばれる作家の一人・坂口安吾のエッセイ。代表作ということで読了。 日本文学や作家論、戦争理論、人間の欲まで幅広く綴っている。特に戦争に対する考え方は私にとって新しい視点のひとつで唸るものがあった。冷静な...

純文学を始め、歴史小説、推理、文芸、エッセイと多彩な領域で活動した、無頼派と呼ばれる作家の一人・坂口安吾のエッセイ。代表作ということで読了。 日本文学や作家論、戦争理論、人間の欲まで幅広く綴っている。特に戦争に対する考え方は私にとって新しい視点のひとつで唸るものがあった。冷静な視点を持ちながらも言うべきことは強く鋭く主張する姿勢が随所に読み取れて、すごく好感が持てた。 時間を置いて、また手に取りたい作品。

Posted byブクログ

2013/10/16

坂口安吾の評論、エッセイ。 本当の意味を理解したかは 分からないけれど、 純粋に面白く読めた。 悪妻論とすごく好き。 いろんな作家の名前が 出てくるのも楽しく読めた。

Posted byブクログ

2013/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

武士道や天皇制というのは、日本人の弱点を克服するために整えられた。 というのはなるほど、と。 とは言え一方で、これらの基準が吹っ飛ぶとそれはそれで不自由であり、堕ちきることには耐えられないだろうと。 しかし、一歩先に行くには「堕ちる」必要があると。 また「考えない」ということほど無邪気なものはない、という。 つまり、「堕ちる」ということは「考える」ということであり、武士道や天皇制はそれら「考える」ことの手間を省くためのものであったのか。 恥じる⇒切腹、という流れも「決まったもの」である。 しかしこれらの流れが武士道としてなければ、「自分で自分の身を処理」する必要が生じる。そこの過程こそが「堕ちていく」こと? 人間、特に日本人は「堕ちきる」ことに慣れていない節がある。 一方でそれは「疑わない」ことでもあり、考えることを放棄している面もある。

Posted byブクログ