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冷えきった週末 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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フェローズ署長シリー…

フェローズ署長シリーズ。警察小説というと敬遠する人もいるかと思いますが、本格ミステリ好きならば読まないと損をしますよ。

文庫OFF

2017/02/28

当たり前だが、警察のリアルな捜査活動を知りたければ、ノンフィクションを読めばいい。ミステリに求めるのは本物らしさであって、物語としてのエンターテイメント性が失われたら元も子もない。警察小説の基礎を築いた重鎮としてウォーは再評価されているが、いささか正攻法にこだわるあまり、全体を通...

当たり前だが、警察のリアルな捜査活動を知りたければ、ノンフィクションを読めばいい。ミステリに求めるのは本物らしさであって、物語としてのエンターテイメント性が失われたら元も子もない。警察小説の基礎を築いた重鎮としてウォーは再評価されているが、いささか正攻法にこだわるあまり、全体を通して地味な印象しか残らない。代表作といわれる「失踪当時の服装は(1952年)」「事件当夜は雨(1961年)」を以前に読んでいるはずなのだが、さっぱり記憶に残っていないのは、実直な謎解きはともかくとして、物語自体に面白さを感じなかったためだろう。 1965年発表の本作は、フェローズ署長シリーズの一冊だが、やはり読後に何の感慨も無かった。まず、物語のボリュームに比べて登場人物が多すぎる。捜査の過程で、関係者の名をフルネームでズラリと書き連ねていくのだが、結局は本筋に関わりのない者が大半なのである。しかもメインで扱っていた人物らが繰り広げた愛憎のストーリーも、真犯人を突き止めたところで中途半端にぶち切っている。ガチガチの本格推理ファンなら満足するのかもしれないが、無機質な人物の配置を含め、枝葉のエピソードもありきたりでは、謎解きのフェアプレイをどうこういわれても、溜め息しか出ない。要は、小説として「浅い」のである。

Posted byブクログ

2009/10/04

全く犯人が最後まで分からず。最後の最後で驚いた。最後まで、聞き込みばかりで、大した進展もないように思えたのに、だれさせなかったのもすごい。訳の分からないピースがバラバラと寄せられ、最後のワンピースで一気にひとつの画になった感じ。

Posted byブクログ

2009/10/04

2月29日、深夜。 彼女はパーティの席を立ち、そのまま姿を消した。 そして翌朝、彼女は川べりで見つかった……殴殺されて。同時に、プレイボーイの大富豪が新妻を残して失踪。ふたりを結ぶものはなにか? ニューヨークから来た名士たちの華やかな宴席の陰でもつれ合う、愛憎、打算、そして策謀...

2月29日、深夜。 彼女はパーティの席を立ち、そのまま姿を消した。 そして翌朝、彼女は川べりで見つかった……殴殺されて。同時に、プレイボーイの大富豪が新妻を残して失踪。ふたりを結ぶものはなにか? ニューヨークから来た名士たちの華やかな宴席の陰でもつれ合う、愛憎、打算、そして策謀。それを解きほぐさんと、ストックフォード署の警察官達の捜査はつづく。パズルの一片一片のように小さな手がかりを求めて……。フェローズ署長の捜査メモを掲載、105項目にわたるデータと29の疑問点を提出。綿密な伏線と徹底したフェアプレイで読者に挑戦する、警察小説の巨匠ウォー屈指の本格ミステリ。 ----- ミステリィは半分読めばだいたい犯人の影がちらついて来るものですが、ウォーの作品はそんな生易しいものではなかったです。 八割読んだ時点でも犯人の影がちらつくことなく、登場人物もたくさん登場し、色々な人びとの策略や守るための攻防が繰り広げられ、保存状態の悪い現場や犯人と被害者を結びつける要因の少なさ、それを突き止めていくがなかなか巧く進まない推理や詮索。しかし着実に真実に近付いていく様は、さすがというべきでしょうか。 (2009.04.16)

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