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ハイペリオン(下) の商品レビュー

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47件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

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  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2016/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 やっと読み終わる…と思ったらまさかの未完。上巻から引き続き巡礼者それぞれの物語が様々なジャンルに亘っていて圧倒される。特にソル・ワイントラブの物語の「時間遡行」とブローン・レイミアの「アンドロイド」はそれだけで完成している。さらに領事の物語では時間軸を行き来しながら最後に全ての謎が明らかになる見事な構成。一番大きな謎は残ったままだが、それを棚上げにしたままでそれぞれの物語に引き込まれた。四部作の読破は気が遠くなるから、とりあえず「ハイペリオン」を読めばいいかと思っていたが、まずは「ハイペリオンの没落」を読むしかなくなった。

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2016/08/23

面白い!やばい、早く次をポチらなくては! (もしくは本屋に駆け込むか) ・・・というのが本書を読んだあとの多くの読者の行動じゃないかな。 無論、俺もポチった。

Posted byブクログ

2016/08/05

上巻で高まったボルテージを保ったまま、下巻も「面白さ」が波状攻撃を仕掛けてくる。 あの学者の物語はずるいよなあ。もう、娘を持つ父としては泣きっぱなしですよ。ああ思い出したらまた泣けてきた。 が、最後はびっくり!え?これで終わり? まるで北方水滸伝みたい。あれだけ面白かったのに、...

上巻で高まったボルテージを保ったまま、下巻も「面白さ」が波状攻撃を仕掛けてくる。 あの学者の物語はずるいよなあ。もう、娘を持つ父としては泣きっぱなしですよ。ああ思い出したらまた泣けてきた。 が、最後はびっくり!え?これで終わり? まるで北方水滸伝みたい。あれだけ面白かったのに、ラストで一気に興ざめ。ああ、惜しい。めちゃくちゃ惜しい。 と思ったら、解説によると実はまだ続くとのこと。よかったー。続編ももちろん買いです。

Posted byブクログ

2016/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻に引き続き読み進めた。 ハイペリオンへの旅に参加するものの話がぎりぎりまで続き、どのようなエンディングなのかと最後まで考えながら読んでいたが、さらに別な本へ続くとは知らなかった。 正直、読み進めていて、このまま終わってしまうのはつまらないと思っていたの少々うれしくなったのも事実である。 それぞれの物語がある程度つながりつつあり、さぁこれから面白くなるぞというところで終わってしまった。少々、難しい表現もありさらっと読んでしまったところもあるが、全体の概要はしっかりとらえることができるので十分楽しめる。 SFにあまり慣れていない私でも、この長い小説は最後まで楽しめそうだ。

Posted byブクログ

2015/02/04

時は28世紀、転移システムとホーキング航法の確立により銀河系内に系図を拡大した人類は連邦政府を設立し、支配する宙域を<ウェブ>と名付け、巨大なAI複合体<テクノコア>との共生関係の下に繁栄を謳歌していた。しかし、<テクノコア>でさえも把握することのできない不確定要素とされる惑星ハ...

時は28世紀、転移システムとホーキング航法の確立により銀河系内に系図を拡大した人類は連邦政府を設立し、支配する宙域を<ウェブ>と名付け、巨大なAI複合体<テクノコア>との共生関係の下に繁栄を謳歌していた。しかし、<テクノコア>でさえも把握することのできない不確定要素とされる惑星ハイペリオンでは、謎の遺跡<時間の墓標>が開き時空を超えた破壊者シュライクが解き放たれたとの噂が流れ、大混乱に陥っていた。 時は折しも、宇宙の蛮族アウスターがハイペリオン目指して侵攻を開始する。辺境の一惑星に過ぎないハイペリオンを狙うアウスターの目的は、<時間の墓標>と関係するらしい。アウスターよりも早く<時間の墓標>に到達して混乱を最小限に抑えるべく、連邦政府は7人の男女をハイペリオンへと送り出す。急速に崩壊していくハイペリオン社会を目の当たりにしつつ、様々な困難をくぐり抜けて<時間の墓標>に近づいていく7人の運命は・・・? この作品、分厚い文庫本2冊組に生頼範義画伯の気合い入りまくったカバーアートがバーン!といった感じで見るからに押し出しが強いんですが(笑)、構成は<時間の墓標>を目指す男女の巡礼7人が語る各々の身の上話が中心となっており、実質的に中編6本+インターリンクの連作集となっています。見た目から受けるイメージよりもサクサク読み進められます。 読んでみて意外だったのは、作者ダン・シモンズのSFに対する理解と思い入れの強さ。ホラー作家だと思い込んで読み始めた点も影響してるんですが、予想以上に「ちゃんとSF」していて、かつ幅が広いことに驚きました。巡礼の身の上話6編は、それぞれにサブジャンルの異なるSFとして成立しており、「司祭の物語」はSFホラー、「戦士の物語」は戦争SF、「学者の物語」はちょっとセンチメンタルな時間SF、「探偵の物語」はサイバーパンク・・・と、SFショーケースの如き様相を呈しています。こなれたSF者なら「あぁ、これはあの作品当たりからインスパイアされてるな」とにやりとしながら読み進められますし、SF初心者なら正に万華鏡を覗くように様々なSFサブジャンルの「いいとこ取り」を体験できるはず。 そしてなによりも、リーダビリティが高い!舞台となる未来社会の強固な構築ぶり、主要キャラの際立って個性的な造形、歴史から社会構成まで計算された各植民惑星の緻密な描写。愚直なSF作家なら、これらの舞台設定を描写するだけでいっぱいいっぱいで生硬な話になりそうですが、そんな「いっぱいいっぱい感」を微塵も感じさせない職人芸的筆運びが素晴らしい。ストーリー展開と平行して時折登場する、はっとするほど美しい情景描写も見ものです。冒頭の<聖樹船>の幻想的な描写を読んだだけで、「あぁ、このSFは面白いぞ!」と確信できましたもんね。絢爛華麗で外連味たっぷり、躍動感溢れる酒井氏の訳文の力も大きいですね。

Posted byブクログ

2015/01/24

上巻に引き続き惑星ハイぺリオンの<時間の墓標>を目指す七人の巡礼者の身の上話。 今回語られるのは、学者と探偵、そして領事の物語である。 どの話も小説一本分に相当する内容の濃さであると思う。 娘を愛する親のストーリーには涙を禁じ得ないし世界の根幹を揺るがすミステリーには手に汗を握る...

上巻に引き続き惑星ハイぺリオンの<時間の墓標>を目指す七人の巡礼者の身の上話。 今回語られるのは、学者と探偵、そして領事の物語である。 どの話も小説一本分に相当する内容の濃さであると思う。 娘を愛する親のストーリーには涙を禁じ得ないし世界の根幹を揺るがすミステリーには手に汗を握る。 そして世代を経て社会の歪みに立ち向かってゆく姿には心を打たれる。 本当にダン・シモンズという作家は、どんなジャンルでもこなす力量を持っているんだなと驚くばかりである。 これら巡礼者の語る物語によりこのハイぺリオンの世界を理解した読者に待っているのが本格的にドラマが動き出す「ハイぺリオンの没落」である。 是非こちらも読んでいただきたい。

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2014/12/11

「思い出のシリ」の後半ぐらいからスピード感が増してきてそのまま最後まで走りきる感じ。登場人物と世界観の紹介で終わり「ハイペリオンの没落」へ続く。

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2013/06/11

バラエティ豊かな話が集まり、それぞれがハイペリオンへと向かっていく。上下巻で900pくらいあったけど、まだ何の回答もない。それに対する怒りとかは全く生まれず、早く続きが読みたい。

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2013/05/04

学者の話は今日ではよく見る設定だけど、グッと来た。 個人的にサイバーパンクが好きだから、女探偵の話は楽しく読めた。サイバーパンクならではの小ネタも仕込んでて思わずニヤける。 まだ序章で謎はまだまだあるから、忘れないうちにさっさと次に行かないと・・・

Posted byブクログ

2013/04/07

久しぶりに読み直してみて、改めて構想スケールの大きさと、語りの上手さに感嘆。最後の巡礼の夫々の物語が枠構造で(なおかつ、その中でさらに枠構造になっている物語も)語られ、それが辺境惑星ハイペリオンと人類の未来という外枠的物語にぴったりはまるパズルとなっているだけでなく、キーツの詩か...

久しぶりに読み直してみて、改めて構想スケールの大きさと、語りの上手さに感嘆。最後の巡礼の夫々の物語が枠構造で(なおかつ、その中でさらに枠構造になっている物語も)語られ、それが辺境惑星ハイペリオンと人類の未来という外枠的物語にぴったりはまるパズルとなっているだけでなく、キーツの詩からとった表題を含めた文学的オマージュとも重層的に絡み合っていて、音楽でいえば、マーラーの交響曲のような重層的、構造的かつ後期ロマン主義的爛熟を醸し出している。でも忘れていたのは、ラストがオープン構造になっているということ。『ハイペリオンの没落』も読まなければ、、

Posted byブクログ