稲盛和夫の実学 の商品レビュー
「会計」を会社経営の中でどのように活かしていくのかをテーマにした本書。 まずは会計上の常識に囚われすぎず、物事を本質から考える癖を身に付けること。 本当に必要な数字を導き出し、リアルタイムで経営状況を把握していくことの大切さを実感させられました。(特に償却費と在庫管理の話は強く...
「会計」を会社経営の中でどのように活かしていくのかをテーマにした本書。 まずは会計上の常識に囚われすぎず、物事を本質から考える癖を身に付けること。 本当に必要な数字を導き出し、リアルタイムで経営状況を把握していくことの大切さを実感させられました。(特に償却費と在庫管理の話は強く印象に残っています) 会計は過去の結果をまとめるためだけでなく、儲けるための武器の一種になりうると感じた。
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20年以上前に出版された本だが、現代に通じる経営の哲学が述べられている。 経営者として会計の本質を追究し、自らの会計学を確立したのには驚きを隠せない。 一貫しているのは、「人間として何が正しいか」という原理原則にもとづいて、会社経営を行っていること。 既成概念に捉われず本質を追究...
20年以上前に出版された本だが、現代に通じる経営の哲学が述べられている。 経営者として会計の本質を追究し、自らの会計学を確立したのには驚きを隠せない。 一貫しているのは、「人間として何が正しいか」という原理原則にもとづいて、会社経営を行っていること。 既成概念に捉われず本質を追究する姿勢や、トップこそ常に挑戦する姿勢を持ち従業員の意志に変えるという経営哲学には、経営者でなくとも学ぶところが多かった。 第2部の経営問答は、経営者の課題に対して具体的にどう実践すべきかがよく分かり、経営やコンサルティングに従事する者にとって大変参考になる。 経営や会計において判断に悩む人には、一読をすすめたい。
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会計を通して著者の仕事に対する想いを知ることが出来る。 一対一の対応という考え方にはとても参考になるものがある。 経営には会計に対する考え方が大事。 基本の基本だ。
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経理資料を見るとき、作るときに理解しておくべき、経営目線の会計。財務会計、税務会計、管理会計のつながり、利益とキャッシュのつながりが、分かりやすい例で立体的に説明してある。
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会社の方に借りたので、稲盛さんの本を初めて読みました。 京セラではどのように会計をしてきたかという、管理会計の本です。 会計というのはやらされてやるものではなく、経営方針のようなものが現れるとても重要なものだと思います。 担当部署に任せて報告だけしてもらうというのではなく、...
会社の方に借りたので、稲盛さんの本を初めて読みました。 京セラではどのように会計をしてきたかという、管理会計の本です。 会計というのはやらされてやるものではなく、経営方針のようなものが現れるとても重要なものだと思います。 担当部署に任せて報告だけしてもらうというのではなく、経営者自らが会計としっかり向き合うことで方向性などをしっかり示す必要があるとわかりました。 会計がテーマですが、会計を通して経営者がどのように会社を導くのかというような姿勢の部分が語られていて、とてもいい本だと思いました。 うちの経営者にも読んでほしい・・・
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シンプルで倫理観・道徳心ある稲盛さんの経営。Google も倫理観や道徳心を大事にして経営しているらしいが、ガラス張りの経営や仕事への実直さは勉強になります。 商売というのは、値段を安くすれば誰でも売れる。それでは経営はできない。お客様が納得し、喜んで買ってくれる最大限の値段。...
シンプルで倫理観・道徳心ある稲盛さんの経営。Google も倫理観や道徳心を大事にして経営しているらしいが、ガラス張りの経営や仕事への実直さは勉強になります。 商売というのは、値段を安くすれば誰でも売れる。それでは経営はできない。お客様が納得し、喜んで買ってくれる最大限の値段。それよりも低かったらいくらでも注文は取れるが、それ以上高ければ注文が逃げるという、ギリギリの一点で注文を取るようにしなければならない。 経理が準備する決算書を見て、たとえば伸び悩む収益のうめき声や、やせた自己資本が泣いている声を聞き取れる経営者にならなければならない 経営者が会計を十分理解し、日頃こら経理を指導するくらい努力して初めて経営者は真の経営を行うことができる 本質的に強い企業にしようと言うのであれば経営者が自分や企業実力以上に見せようと言う誘惑に打ち勝つ強い意志を持たなければならない。 設備投資を行えば生産性それ自体が向上するであろうし、最先端の技術を使っていると言う満足が得られるかもしれない。しかし実際はそれがそのまま経営効率の向上につながるとは限らないのである。 メーカーの場合では特に受注生産している場合中でもOEM (相手先ブランドによる委託生産)で生産している場合に1番この問題が起こりやすい。例えば工作機械3台の注文をもらうとすると部品は念のため4台分発注し、トラブルに備えるとする。しかし運良く3台とも問題なく良品ができたところがあと1台分の部品が残っているそのような場合いつまでも部品を抱えておくのではなくできるだけ在庫評価をせずに朝から落とすべきなのである。すなわち既に価値のないものが財産として置いてあり資産となっているのである。こうして結果としては利益が見かけ上増えて不必要な税金を払っていると言う場合が出てくるのである。その意味で棚卸しは人任せにせず、本来経営者が自分の目で見て自分の手で触れて行うべきである。 必要な分だけ買う。不必要な分もまとめて買っても結局は食べきれず、腐ったりする。企業経営も同じ不用意な設備投資は在庫リスクを抱えることになり、余分なコストが発生する。
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稲盛和夫の経営哲学をもとにした会計について簡潔に述べている。 実態に則した会計とは? キャッシュベースでの経営 1:1の対応を貫く ダブルチェックで管理をシステム化する 時間あたりの採算制度 アメーバ経営で各組織が利益を求める仕組みに 様々なヒントがある。 すぐに生産性の高い機...
稲盛和夫の経営哲学をもとにした会計について簡潔に述べている。 実態に則した会計とは? キャッシュベースでの経営 1:1の対応を貫く ダブルチェックで管理をシステム化する 時間あたりの採算制度 アメーバ経営で各組織が利益を求める仕組みに 様々なヒントがある。 すぐに生産性の高い機械に飛びつくのではなく、現状との利益率との差分を正確に測るべきである。 経営者は人の心の火を灯すものである。 目標数値は「どうありたいか?」「社員の心」を読み解き、いざという商機を見つけたら大胆な設定をするのもまた良い。
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※このレビューにはネタバレを含みます
・経営者は先代から引き継いだ事業を存続させなければならない。存続させるということは、今までの事業を単純に続けることだろうか、それとも新たなチャレンジを始めることだろうか? トップから、「売上・利益何億円」という目標設定を聞くたびに、私は、この会社の経営哲学は、何なのだろう?と疑問が湧く。経営者に要求されることは厳しいのだという状況はわかるが、金額だけの目標を社員に課すということには疑問を感じざるを得ない。 製造販売業なのだから、その時代の社会情勢に適応した商品開発の目的を明確にし、どのように事業を展開させ、その結果として得られる売上・利益は何億円を目標をしましょう。という話を聞きたいのは、私だけだろうか? 売上・利益が上がれば、その手段は何でもいいのだろうか?今までの仕事を継続的に、できることをやっていればいいのだろうか?それとも、新しいことやりたいことに挑戦することが望まれているのだろうか?クールに分析し、クールに判断すればいいのだろうか?それとも、エモーショナルにチャレンジすることがもとめられているのだろうか?社員は、そんな経営者の葛藤を共有したいと思っているのではないだろうか?
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・常識と呼ばれる迷信を前提に経営すると、考える機会を放棄して他社の模倣となり横並びとなる ・儲かったお金はどこにあるのか?を経営者は常に問いかけ、利益ベースではなくキャッシュベースで考えないと資金繰りに苦しむ ・顧客を満足させることと経理処理を正確に行うことは全く別であり、どちらも徹底しなくてはならない ・投資とは、自らの額に汗して働いて利益を得るために、必要な資金を投下することであり、苦労せずに利益を手に収めることではない ・人間や社会にプラスになるような価値は、投機的活動によって増加することはない ・ダブルチェックの基本は、一人ですべてができるようになっていてはならないということである ・企業が発展するためには付加価値を生み出し高めていかねばならない。その付加価値を表現するために単位時間当たりの付加価値計算をして、付加価値生産性を高めるための指標を用意して現場で理解できるようにした ・売価還元原価法は、製造にかかったコストを積み上げて原価を求めるのではなく、その製品にあてはまる原価率をあらかじめ計算し、それを個々の売値にかけて、売価を原価に還元する方式 ・良い制度があるから採算が上がるのではなく、現場が採算を上げようと思うから上がるのである ・目標が高いか低いかをどう判断するか、トップダウンかボトムアップか、という発想で考えるのでは、決して優れた経営はできない。そのような良い方法があるなら、経営なんて誰でもできる。問題は、目標値の高い低いではなく、経営者がこうありたいと思う数字を持つこと。経営目標は経営者の意志そのものであり、決めた目標を現場にやろうと思わせることが経営者のやること。そのため、人の心をどうとらえるのかが経営において一番大事 ・目標は何か、いったい何をやりたいのか、ではそのために何をどうすればいいのかをシミュレーションする。中国の古典に、天の時、地の利、人の和という言葉がある。天の時や地の利を得たとしても、最終的にことを決するのは心のあり方なのです。 基本原則 ・キャッシュベースで経営する ・一対一の対応を貫く ・固定費を抑えた筋肉質の経営に徹する ・完璧主義を貫く ・ダブルチェックで会社と人を守る ・採算の向上を支える ・ガラス張りで公正な経営を行う
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人の心が何よりのベースであり、人として正しい経営とは、を突き詰めたときにある、会計のあり方が示されている。システムというよりは経営者のあり方とシステムが正しく社会に一貫していることがポイント。 ・原理原則に従うこと、シンプルであること ・値決めは経営そのもの
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