ゴールの見えない物語 の商品レビュー
この本は、"Perfect Pitch"というイギリスで発行されていた本の中から10編を選んで翻訳・発行したものである。"Perfect Pitch"という本は、副題に"The Best New Football Writing&...
この本は、"Perfect Pitch"というイギリスで発行されていた本の中から10編を選んで翻訳・発行したものである。"Perfect Pitch"という本は、副題に"The Best New Football Writing"とあるように、その年に書かれたサッカーに関しての文章の中から面白いものを選んで1冊の本にした、いわゆるアンソロジーだ。日本での翻訳版は、2000年に発行されている。かなり古い本だ。私は、"Perfect Pitch"の編者のサイモン・クーパーが好きだという理由で手にとってみた。 本書に収載されている話は、私のようなオールド・サッカー・ファンにとっては、楽しめるものが多かった。マラドーナ、ロナウド(クリスチャン・ロナウドではなく、日韓W杯の時の優勝メンバーの1人であるブラジルのロナウド)、リネカー、バティストゥータ、ベルカンプといった、オールド・ファンなら何らかの思い出を持つ往年の名選手をテーマにした話や、1978年のアルゼンチンでの軍事政権によるW杯の開催に関して反軍事政権の立場にいて投獄された活動家の残した文章など、どれも興味深いものだった。マラドーナの「神の手、5人抜き」、日本が歴史上はじめて参加したフランスW杯の初戦のアルゼンチン戦で決められてしまったバティストゥータの得点、今でもYou tubeに存在するいわゆる「ベルカンプ・ターン」、1978年のマリオ・ケンペスの姿など、懐かしく思い出した。50歳以上の昔からのサッカー・ファンであれば楽しめると思う。
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『カントナ去りし後の私の人生』が秀逸。2度しかカントナに遭遇したことのない筆者が、カントナ引退発表時、これから誰を書けば良いのかため息をつき終わる。ただし後日談にはなるが、後にはベッカムもいたし、クリスティアーノ・ロナウドもいた。そして筆者はその後もユナイテッドを書き続けることに...
『カントナ去りし後の私の人生』が秀逸。2度しかカントナに遭遇したことのない筆者が、カントナ引退発表時、これから誰を書けば良いのかため息をつき終わる。ただし後日談にはなるが、後にはベッカムもいたし、クリスティアーノ・ロナウドもいた。そして筆者はその後もユナイテッドを書き続けることになる。
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