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いちばん初めにあった海 の商品レビュー

3.7

99件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2012/04/18

収録作品は二編。 表題作の『いちばん初めにあった海』は引っ越しの準備を始めた女性が見つけた、見覚えのない一冊の本の間に挟まれていた謎めいた手紙をめぐる物語。 ミステリーとしてはちょっと微妙だったのですが、主人公の女性のどこか不安定で繊細な感じを文章で見事に醸し出しています。作中...

収録作品は二編。 表題作の『いちばん初めにあった海』は引っ越しの準備を始めた女性が見つけた、見覚えのない一冊の本の間に挟まれていた謎めいた手紙をめぐる物語。 ミステリーとしてはちょっと微妙だったのですが、主人公の女性のどこか不安定で繊細な感じを文章で見事に醸し出しています。作中に出てくる本の内容も観念的ながらもとてもきれいだな、と思わせてくれる話です。 登場人物の使う優しい関西弁の使い方もとてもポイントが高く、主人公とその女友達の不思議な友情もまた素敵です。 『化石の樹』もミステリーの印象より、文章の美しさの印象のほうが濃く残っています。ラストのクサいセリフがどうしてなかなか好きです(笑) どちらの作品もミステリーとしての完成度よりも、美しい文章や細やかな心理描写のほうに惹かれました。

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2012/04/11

中2の時に図書館で読んだ本 ガツンと来た。 一文を、13年忘れていない。 いま読んだらまた違うのだろうな…

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2014/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この話はちょっとした謎がある状態で展開します。時々挟まれる小説の内容が印象的でした。 また過去の話が時々でてくるのですが、それもまた現実と比べてしまい寂しいというかもどかしいというか……。 この本には2つの作品話が収録されていますが、繋がっていると思うので両方読んでほしいです。

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2011/11/03

お客様に借りて読んだ本。 加納朋子さんの作品2作目ですが 個人的にかなりすきです。 それにこの表紙の青さが美しすぎる。 中編の二本立てで読みやすい。 どちらのはなしもだいすき。 表題のいちばん初めにあった海は 最後うるっときました。 かなりおすすめ***

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2011/10/24

加納さんらしい作品。 さらさらとしたポエティックノベル。 プチミステリーな要素も含んでいて、サスペンスほどではないにしろ、続きが結構気になりました。 ただ明るい物語ではないので、普通未満の精神状態のときには読まなくてもいいかも (笑)

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2011/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中編2本が繋がっている話だと、再読してから理解したくらいの知能レベルのときに読んで、当時甚く感動した作品。

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2011/07/27

  綺麗なタイトルだなって思って手にしました。 構成力は相変わらず素晴らしく、「現在」と「過去」を綺麗に織り込んで纏め上げていく手法は、さすが加納さんでした。今回は随分と重かったような気がしますが、どろどろした感じではなく、海のような深さを持ったお話でした。   忘却は慈悲でし...

  綺麗なタイトルだなって思って手にしました。 構成力は相変わらず素晴らしく、「現在」と「過去」を綺麗に織り込んで纏め上げていく手法は、さすが加納さんでした。今回は随分と重かったような気がしますが、どろどろした感じではなく、海のような深さを持ったお話でした。   忘却は慈悲でしょう。辛すぎる出来事は、時が傷を癒す前に人を壊します。だから、忘れられることはきっと救い。でも、たとえ記憶は消せたとしても、どんなに思い出せなかったとしても、心にはしっかりと刻まれています。思い出させることはとても残酷な仕打ちに思えたけれど、生きている限り進まなければならないのなら、仕方がないのかな。正直、読み進めていくのが辛かったです。それでも最後には少しほっとしました。   言霊って、私もあると思います。神様がいるかなんてわからないけど、人が心の底から願ったことはきっと必ず本当になるはず。それに "誰も皆、自分の半身を探しながら生きている" というのに同意でした。出会った期間なんて関係なしに、そんな人に出会ってしまったなら惹かれる衝動を抑えられないんでしょうね。

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2011/06/26

 ちょっと語り口が甘すぎて、自分の好みと違いました。この作者の本は色々読んでみようと思っていたのですが、うーん、どうしよう。

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2011/04/14

『コッペリア』を読んだ時と同じ鳥肌。やっぱり加納さんの作品はこういうテイストが好き。 ストーリーは印象に残りにくかった。また機会があれば読みたい。

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2011/01/22

加納さんの作品を読むのは、今回が3作目。情景描写やところどころに折り込まれている比喩表現が良いなあ。すごく好みの文章です。ほんのり心が温かくなるような読後感もよい感じ。

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