記憶の果て の商品レビュー
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浦賀再読強化期間開始。ということで、浦賀のデビュー作。第五回メフィスト賞受賞作。 浦賀和宏という作家は「狂った世界」を綺麗な枠に収めるという能力に酷くたけた作家だと思う。狂ってるんだよ、何もかもが。狂ってるし、不安定。だけどその狂気と不安定さを絶妙なバランスで真っ白い正方形の箱の中に綺麗に詰め込んである、そんなイメージ。 主人公は安藤直樹、高校を卒業したばかりで、大学に通う前の春休みという宙ぶらりんな状態の中の話。 ミステリ、というにはちょっと色々と弱い部分もある。謎、がないことはないが、それが論理的に解決されているかといえばそうでもなく。 音楽にあまり興味がないから読むのが辛い部分とかもあったりするけれど。 「記憶の果て」と言葉が凄く効果的に使われていて、印象的だった。タイトルってのはこういうつけ方をするべきだなぁ、と。 結局人間というのは己の世界でしか生きられない存在であり、人間の数ほど異なる世界が存在している、と。自分が見ていると思っているものは、外の世界にあるものから刺激を受けて脳味噌が勝手に作り出した世界に過ぎない、と。 抜粋。 「どんなに生きることに不器用で、人生を楽しむ術を知らない人間でも、最低二つは楽しめることがあるんだ……。それは何だと思う?」 (中略) 俺は一拍おいて言った。 「音楽とセックス」 05.05.08
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この人の作品はなんだかわからない。 なんだかわからないと思って結構何冊か読んだのですが、 やっぱりわからない。 個人的にはメフィスト賞出身の中で一番異色な作家さんかもと思ってます。
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ああ、おもしろい。それより安藤君と結婚したい。これ読んだあとに『時の鳥籠』読んで感服した記憶があります。もう忘れちゃったんでまた読み直したいんだけど、引っ越してから『時の鳥籠』がみつかんなくて、ずるずるしてたらどれだけ出てるんですかこのシリーズ。気長に読んでいきたいです。本当にこ...
ああ、おもしろい。それより安藤君と結婚したい。これ読んだあとに『時の鳥籠』読んで感服した記憶があります。もう忘れちゃったんでまた読み直したいんだけど、引っ越してから『時の鳥籠』がみつかんなくて、ずるずるしてたらどれだけ出てるんですかこのシリーズ。気長に読んでいきたいです。本当にこれはジャンルわけ出来ないですね。ミステリSF?なのかな。これからこのシリーズを読んでいくのが楽しみでもあり怖くもあります。今までずっと本格推理の王道とかばかり読んでたので、俗にいうメフィスト陣の作品はわたしにとって衝撃でした。どっちかとゆうとこっちのほうが性にあってるんだと思います。でも、やっぱりそれらのルーツは本格推理だとおもうので、まずはそちらをちゃんと極めたいのです。ビバミステリー。私はベイビー。
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ミステリ界のハルキ。文体だせーと思うか素敵と思うかで別れる。設定もセカイ系の文脈。中学の時の僕は好きでしたが、それでも次作までしか読まなかったなー。
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~データベースより~ 親父が死んだ。自殺だった。 俺は安藤直樹。 親父が残したパソコンのなかにいるのは裕子。 いや違う、あれは単なるプログラムにすぎない。 でもプログラムに意識が宿ったのならば…。 いったい彼女は何者なんだ! 徹底した方法意識に貫かれたテクストが読者...
~データベースより~ 親父が死んだ。自殺だった。 俺は安藤直樹。 親父が残したパソコンのなかにいるのは裕子。 いや違う、あれは単なるプログラムにすぎない。 でもプログラムに意識が宿ったのならば…。 いったい彼女は何者なんだ! 徹底した方法意識に貫かれたテクストが読者を挑発する、 第五回メフィスト賞に輝くデビュー作。 ~感想~ (´-ω-`)う~ん 出てくる人間がみんな嫌い。 ただ、この続きがあるらしいから、それは読んでみたいと思った。 おしまい。
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ミステリ? SF? 青春小説? ――と、そんなジャンルの垣根を飛び越えるケッ作(この作品に関してはこの表記のほうがしっくりくる)高校を卒業し、大学入学を間近に控えながらも、大人になりきれない自分への嫌悪。そういった部分に強く共感を覚えた。
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SFなようなミステリーなようなどれでもないような。つまらなくはないですが;;登場人物の顔が目から上を映してない感じでした。
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ミステリーとはお世辞にいえないです。 この評価も2寄りの3です。 無駄なグダグダな人間描写が 正直疲れます。 それにこんなにページ数費やすほど 内容密じゃないです。 申し訳ないけど結論部スッカスカ。 ただし作家とか音楽の内容は なかなか濃いことや 小説界のタブー要素に 敢然と挑...
ミステリーとはお世辞にいえないです。 この評価も2寄りの3です。 無駄なグダグダな人間描写が 正直疲れます。 それにこんなにページ数費やすほど 内容密じゃないです。 申し訳ないけど結論部スッカスカ。 ただし作家とか音楽の内容は なかなか濃いことや 小説界のタブー要素に 敢然と挑んでいったのは評価しましょう。 …これシリーズものか。 疲れそうな予感。
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19才でこれを書いたって…正直嫉妬してしまった 調べてみたら続編があるようで楽しみ 絶版されてるみたいだから、まずは確保確保 しかしこれはどのジャンルに属するんだろうか
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ジャンル特定の難しい一冊。そして、それが作者の狙いでもあります。 本格推理小説へのアンチテーゼという、どこにでもありそうなキャッチがとてもシックリする。 全体的になんか読んでいてひっかかるものがあり、どことなく嫌味な感じもするのですが、この1冊だけなら問題なく読めます。 たまには...
ジャンル特定の難しい一冊。そして、それが作者の狙いでもあります。 本格推理小説へのアンチテーゼという、どこにでもありそうなキャッチがとてもシックリする。 全体的になんか読んでいてひっかかるものがあり、どことなく嫌味な感じもするのですが、この1冊だけなら問題なく読めます。 たまにはこんな一冊もいいかな? 多分作者の意図もあるので、敢えて内容には触れませんが、ひとつだけ。 ジョン・ケージの"4分33秒"からインスピレーションを受けたとされる、作中に登場する前衛小説ネタは大爆笑でした。 第5回メフィスト賞受賞作。
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