坂の上の雲 新装版(三) の商品レビュー
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正岡子規も主人公の一人だと思っていたがここで死にます。 子規は、一生懸命で、病気と向かい合い死んでいった。 生き方として尊敬に値する人であります。
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遂に日露戦争開戦。山本権兵衛、小村寿太郎、伊藤博文、西郷従道、東郷平八郎…etc。名だたる人物たちが、複雑に絡み合いながら日本が開戦に向かっていく様子が何ともいえない。旅順での戦闘は、今後どうなっていくのだろうか。 この巻で印象的だったのは、 「19世紀からこの時代にかけて、世界の国家や地域は、他国の植民地になるか、それがいやならば産業を興して軍事力をもち、帝国主義国の仲間入りをするか、その二通りの道しかなかった。…日本は維新によって自立の道を選んでしまった以上、すでにそのときから朝鮮の迷惑の上においておのれの国の自立をたもたねばならなかった」 と書かれている。当然、今の時代からすれば、何て迷惑な思想だ(特に中国、韓国にとって )と思うのだが、作者はこうも書いている。 「当時の国家と国際社会に割り込ませて国家のありかたの正邪をきめるというのは、歴史は粘土細工の粘土にすぎなくなる」 結局、どこの国が悪かったのかを決めることはできないし、当時に生きない限り感じることは不可能かもしれない。今の時代を生きる私にとってはそういう思想で成り立っていた時代だったのだと理解するしかない。
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日英同盟〜日露戦争(@旅順、鴨緑江) 日英同盟:当初は日独英の三国同盟。しかし、ドイツ皇帝カイゼルがロシアの脅威を感じ、脱退。結果、日英同盟になる。英国は極東におけるロシアの拡大に懸念を感じており、日本を駒にその問題を解決しようとした。 日本の対応:軍部や世論は日露開戦に前向...
日英同盟〜日露戦争(@旅順、鴨緑江) 日英同盟:当初は日独英の三国同盟。しかし、ドイツ皇帝カイゼルがロシアの脅威を感じ、脱退。結果、日英同盟になる。英国は極東におけるロシアの拡大に懸念を感じており、日本を駒にその問題を解決しようとした。 日本の対応:軍部や世論は日露開戦に前向きな様子。海軍大臣であった山本権兵衛はロシアとの戦争に向けて軍部のリストラや戦艦の増強などあらゆる海軍の改革を担ってきたが、日露開戦には慎重。陸軍次官の児玉源太郎は戦費調達のため渋沢栄一などのところにかよい、財界の了承を取り付ける。 伊藤博文は最後まで日露同盟にこだわったが、結局破綻した。 日露開戦:海軍は三笠を中心とする戦艦6隻。一方のロシアは本国のバルチック艦隊と、旅順の極東艦隊の二本柱。まず、旅順の要塞を囲い込み戦略により封鎖。その間、陸軍は日本海を渡り、仁川や大連に兵をおくる。それぞれ北上し、満州で合流。遼陽や奉天といった敵の本拠地を狙う。敵の極東司令官はアレクセーエフ。皇帝ニコライ2世と同様、日本をなめていた。 ロシアの作戦の一つは「一撃撤退」仁川以降、ハルビンくらいまで戦線を引下げ、敵の補給経路が長くなりきったところで全力で戦う。ナポレオンや後のヒトラーも敗北したロシアの得意技。 この頃の軍部の基礎思考には、海軍では艦隊の積載トン量ベースでの戦闘の試算、陸軍では兵の数と兵器の質による試算がベースになっており、後のWW2のように精神面を試算に入れることはなかった。その点、合理主義を旨とする朱子学の影響か。しかし騎兵や飛行機といった斥候部隊を使いこなすことは、日本にはついにできなかった。日本の軍部の基本戦略に漸進的な戦術というものはほとんどなく、源義経や楠木正成が得意とした奇襲攻撃が美学としてある。 軍事作戦は本来、素人でもわかるもの。この頃の優れた作戦というものは、軍事に関する素人でも理解できた。後のWW2の際の作戦のように素人に理解できないものは、常に敗者の作戦となる。 東郷平八郎司令長官は鈍感。開戦後に戦艦2隻を失った際にも微動だにしなかったと言われている。それに対して参謀である秋山真之などは敵の一挙手一投足に常に敏感に反応し、作戦をねる。 戦争において緒戦を勝利するということは非常に重要。日露戦争で言えば、外債の売れ行きといった戦費調達の面もあったが、それ以上に兵士の士気や軍部上層部の姿勢にまで影響するため。そのため、陸軍の大連上陸では3000人というこれまででは考えられなかったような犠牲を出しながらも撤退はしなかった。
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子規がもう死んでしまった。ドラマではあんなに引っ張ったのに… 早くも日露は開戦する。バルチック艦隊の到着を待ち、ひたすら持久戦に終始する旅順艦隊を東郷率いる日本艦隊はなんとか港の外まで誘い出して、少しでも戦力を削ぎたい。しかしバルチック艦隊の到着を待ちさえすれば勝利が確実な...
子規がもう死んでしまった。ドラマではあんなに引っ張ったのに… 早くも日露は開戦する。バルチック艦隊の到着を待ち、ひたすら持久戦に終始する旅順艦隊を東郷率いる日本艦隊はなんとか港の外まで誘い出して、少しでも戦力を削ぎたい。しかしバルチック艦隊の到着を待ちさえすれば勝利が確実なロシアは誘いに乗らず、じりじりとした神経戦が続く。そこで真之は米西戦争から学んだ自軍の船を湾の入り口に自沈させ敵艦隊を湾の内部に封じ込める作戦を進言し、東郷はこれを実施する… 一方陸軍は北進し、ロシア軍との会戦に備えるが、ロシアが急造した野戦要塞の火力にさえ苦戦する有り様だった。旧式の銃と機関銃の戦いで、砲弾量も比較にならないほどお粗末なくらいしか陸軍はもっていなかった。それでも日本軍が敗走しなかったのはロシアは局地的な戦闘は望まず、ある程度奥地に日本軍を誘いこんでから、圧倒的な戦力で壊滅させる気であったからだ。撤退は作戦の内だった。 折々に挟まれる、ロシアの騎士道精神と日本の武士道精神のエピソードが面白い。 しかし、どこまで読んでも日本が勝てる要素が無い。 この時点での正確なデータをもとにシュミレーションしたとして、日本の勝ちを予想するPCがあったら、まずHDが壊れたか、ウイルスに感染した事を疑うと思う。
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この話を読んでいると猿と呼ばれていた後進国の東洋人であるにもかかわらず、一部の軍人はヨーロッパの社交界などで人気を博していたような描写がたびたびある。秋山好古も敵であるロシア軍人ととても仲良くなるし、広瀬武夫なんて「こんにちにいたるまで、広瀬ほどヨーロッパ婦人のあいだでいわゆるも...
この話を読んでいると猿と呼ばれていた後進国の東洋人であるにもかかわらず、一部の軍人はヨーロッパの社交界などで人気を博していたような描写がたびたびある。秋山好古も敵であるロシア軍人ととても仲良くなるし、広瀬武夫なんて「こんにちにいたるまで、広瀬ほどヨーロッパ婦人のあいだでいわゆるもてた男もいない」ということだから羨ましい。写真も見たけどそこまでハンサムじゃないと思うのは嫉妬だろうね。戦の方はだいぶ白熱してきました。4冊目は如何に?
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いよいよ日露戦争開戦。まずは海軍の戦いが中心。この先の展開が非常に気になる状態で終了。次巻も楽しみ。
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とうとう昇さん(正岡子規)が亡くなってしまう。生涯健康にすぐれなかった方なんですね。よく国語の教科書で見た写真がよれよれな感じだったのに納得してしまう。 そして、物語は日露戦争へ。秋山兄弟が属する軍隊の話や外交の話などいろいろな角度から日露戦争を知ることができます。まぁ、いつの...
とうとう昇さん(正岡子規)が亡くなってしまう。生涯健康にすぐれなかった方なんですね。よく国語の教科書で見た写真がよれよれな感じだったのに納得してしまう。 そして、物語は日露戦争へ。秋山兄弟が属する軍隊の話や外交の話などいろいろな角度から日露戦争を知ることができます。まぁ、いつの時代も引退した政治家が余計なことをするんだなぁと思いました。
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子規の死、日露開戦前の外交、日露開戦、第二回旅順口閉塞、戦艦初瀬触雷沈没までの戦況。NHKドラマで延々と演られて退屈だった広瀬とアリアズナの恋愛は数ページで片付けられている。
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正岡子規の死と日露戦争。 秋山兄弟の話しというより、日露戦争の背景の方が多い気がします。 まぁ、そうしないと2人の活躍が伝えにくいと思いますが。 でも、すごく勉強になります。
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子規が死んでしまった。 前半のひとりの重要な人物で、わたしの好きじゃない戦争から離れている唯一の人だったので、さびしい。 日本が日露戦争につっこんでいくところが書かれている。 弱いのに、必死に戦っていく姿。なぜ弱いのに戦争をしなければならなかったのか、そしてなぜ巨大な敵に対して...
子規が死んでしまった。 前半のひとりの重要な人物で、わたしの好きじゃない戦争から離れている唯一の人だったので、さびしい。 日本が日露戦争につっこんでいくところが書かれている。 弱いのに、必死に戦っていく姿。なぜ弱いのに戦争をしなければならなかったのか、そしてなぜ巨大な敵に対して勝つことができたのか、客観的に描かれているように思う。 先日、中国人で今はNYでバリバリ働いている友達が遊びに来た。彼女の上昇志向はすさまじい。今の日本人にはなかなかないエネルギーだ。ふと、話している間に、この小説のことを思った。 国が上に上っている間、その国の人はすさまじい力を発揮する。天才を生み出す。偉人を生み出す。それが良いのか悪いのか、そういう問題ではない。そういう時代なんだろうな。
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