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日本社会の歴史(下) の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2015/03/29

江戸時代というより義満死後以降なのかな、本書でも急に内向きの描写に様変わり。日本人が好きな戦国時代の描写って詰まるところ内輪揉めやからなぁ。 戦国時代を鉄砲とかキリシタンみたいな観点でなく、徹頭徹尾商業の観点から眺め直すと面白いような気がする。って全く根拠も何もないから全くもって...

江戸時代というより義満死後以降なのかな、本書でも急に内向きの描写に様変わり。日本人が好きな戦国時代の描写って詰まるところ内輪揉めやからなぁ。 戦国時代を鉄砲とかキリシタンみたいな観点でなく、徹頭徹尾商業の観点から眺め直すと面白いような気がする。って全く根拠も何もないから全くもって無責任な素人考えですが。 ところで明治時代の罪というか隠微な影響というのは注意深く自覚すべきなんだろう。これが本書の要点であり、そのことについては基本的には反論するところなしです。

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2013/11/15

建武新制に貨幣経済の萌芽を見出すところが、斬新であり網野善彦の史観の中心でもある。日本を農業国でないとした網野善彦は、土地に経済基盤を置く史観から、新しい史観を提唱したと言えるだろう。

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2012/11/04

建武の新政から江戸初期まで。その後は最終章で簡略に語られるのみ。高校日本史程度の知識が無いと読み通すのに手こずるかも。最終章最終節を先に読んでおく方が網野史観を理解し易い。

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2011/05/14

[ 内容 ] 社会と「国家」とのせめぎあいの前近代史を、社会の側からとらえなおす通史の完結編。 下巻は南北朝の動乱から地域小国家が分立する時代を経て、日本国再統一までを叙述し、近代日本の前提とその問題点を提示。 十七世紀前半、武士権力によって確保された平和と安定は列島社会に何をも...

[ 内容 ] 社会と「国家」とのせめぎあいの前近代史を、社会の側からとらえなおす通史の完結編。 下巻は南北朝の動乱から地域小国家が分立する時代を経て、日本国再統一までを叙述し、近代日本の前提とその問題点を提示。 十七世紀前半、武士権力によって確保された平和と安定は列島社会に何をもたらしていくのか? [ 目次 ] 第9章 動乱の時代と列島社会の転換 第10章 地域小国家の分立と抗争 第11章 再統一された日本国と琉球王国、アイヌ社会 第12章 展望―十七世紀後半から現代へ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/10/16

 社会構成の展開を概観しながらも日本通史の叙述を積極的に試みている。  地域区分を視野に、さまざまな日本の構造を広く視野におさめようと、琉球や蝦夷地といったある意味異質な文化、民族を包括した日本史像を示している。  14、15世紀に画期があるとする主張を理解するには、さらなる読...

 社会構成の展開を概観しながらも日本通史の叙述を積極的に試みている。  地域区分を視野に、さまざまな日本の構造を広く視野におさめようと、琉球や蝦夷地といったある意味異質な文化、民族を包括した日本史像を示している。  14、15世紀に画期があるとする主張を理解するには、さらなる読み込みが必要というのが、読後の感想である。  なぜなら太閤検地や統一政権成立に一定の意味があるという歴史観にとらわれすぎているのかもと考えながら、今一度の読み込みをしないと、網野構想の内容を理解できまい。  あるいは上、中を読み込むことによって、理解がすすむのかとおもいつつ、漸く下巻を読了した。  網野史学を解するには、通しで読むことがたいせつなのであろう。

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2013/09/17

(2004.04.17読了)(1999.06.25購入) 日本史通史の3巻目、「1333年鎌倉幕府の崩壊から1945年敗戦まで」 NHK大河ドラマ等で取り上げられた、「太平記」「日野富子」「毛利元就」「武田信玄」「信長」「秀吉」「前田利家」「伊達政宗」「琉球の風」「家康」「春日局...

(2004.04.17読了)(1999.06.25購入) 日本史通史の3巻目、「1333年鎌倉幕府の崩壊から1945年敗戦まで」 NHK大河ドラマ等で取り上げられた、「太平記」「日野富子」「毛利元就」「武田信玄」「信長」「秀吉」「前田利家」「伊達政宗」「琉球の風」「家康」「春日局」「忠臣蔵」「吉宗」「花の生涯」「徳川慶喜」「竜馬がゆく」「翔ぶが如く」等の時代。ドラマは、戦国と幕末が多い。 1333年6月 後醍醐天皇による建武政権樹立。  この前後の時代が太平記の世界なのだが、足利尊氏と直義の関係が何度読んでもよくわからない。「徒然草」の吉田兼好(1283-1350)は、この時代の人。 1334年3月 貨幣(乾坤通宝)及び紙幣の発行。宋銭の排除を意図した。 1338年8月 北朝、足利尊氏征夷大将軍に任ず。 1339年8月 後醍醐天皇死去。 1378年3月 足利義満、京都室町に「花の御所」を完成。(この本では1380年としている) 1467年5月 応仁の乱。ドラマ「花の乱」?の舞台。  将軍は8代義政。義政の弟義視に将軍後嗣が定まって後、日野富子が嫡子義尚を生んだため、我が子を将軍位に就けたいための画策が応仁の乱となった。  浄土真宗、本願寺法主蓮如はこの時代に布教を拡大。 1492年 コロンブス第1回中米航海。 1497年 毛利元就生まれる。1571年 毛利元就死去。 1500年 撰銭令。堺などで鋳造された私鋳銭の排除と明銭の信用の下落の防止。 1543年8月 鉄砲伝来。 1553年、1555年、1557年、1561年、1564年 川中島合戦。(上杉謙信、武田信玄) 1560年5月 桶狭間の合戦。信長、今川義元を討ち取る。 1573年7月 室町幕府滅亡。 1576年2月 信長、安土城を築き移る。 1582年6月 本能寺の変。信長、死去。 1588年7月 刀狩令。百姓たちの武装を禁じて、農耕をもっぱらにせよと命じた。 1591年 全国的統一検地令を発す。 1598年8月 秀吉、死去。 1600年9月 関が原の戦い。 1603年2月 家康、征夷大将軍となり江戸幕府を開く。 1616年 家康、死去。 1637年10月 島原の乱。宮本武蔵も出陣し、怪我をしている。 1939年7月 ポルトガル船の来航禁止。鎖国開始。 1682年 井原西鶴「好色一代男」。 1687年 生類憐みの令を出す。 1689年 松尾芭蕉「奥の細道」。 1702年12月 赤穂浪士、吉良邸討ち入り。 1716年5月 徳川吉宗、将軍家を継ぐ。 1772年 田沼意次、老中になる。 1774年 杉田玄白ら「解体新書」刊行。 1802年 十返舎一九「東海道中膝栗毛」初編刊。 1814年 滝沢馬琴「南総里見八犬伝」初輯刊行。 1839年 蛮社の獄。渡辺崋山・高野長英捕らえられる。 1853年6月 ペリー来航。 1860年 桜田門外の変。 1868年 明治維新。 著者は、各時代の琉球や蝦夷地についての記述を欠かさず入れている。従来日本史の記述から外されてきていることへの抵抗なのかと思う。 最後の章では、明治政府の行ってきた歴史教育の誤りを指摘している。江戸時代の「士農工商」の認識は誤っている。「万世一系」の天皇支配下の日本民族を優れたのものという意識を植え付け、アイヌ・琉球の個性を無視し、シナ人・朝鮮人への蔑視の感情を根付かせた。 ☆関連図書(既読) 「日本の歴史をよみなおす」網野善彦著、筑摩書房、1991.01.30 「続・日本の歴史をよみなおす」網野善彦著、筑摩書房、1996.01.20 「蒙古襲来(上)」網野善彦著、小学館ライブラリー、1992.06.20 「蒙古襲来(下)」網野善彦著、小学館ライブラリー、1992.06.20 「日本社会の歴史(上)」網野善彦著、岩波新書、1997.04.21 「日本社会の歴史(中)」網野善彦著、岩波新書、1997.07.22 「歴史を考えるヒント」網野善彦著、新潮選書、2001/01 (「BOOK」データベースより)amazon 社会と「国家」とのせめぎあいの前近代史を、社会の側からとらえなおす通史の完結編。下巻は南北朝の動乱から地域小国家が分立する時代を経て、日本国再統一までを叙述し、近代日本の前提とその問題点を提示。十七世紀前半、武士権力によって確保された平和と安定は列島社会に何をもたらしていくのか。

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