種をまく人 の商品レビュー
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2018.7.1 図書館 図書館の入り口に飾ってあって、なんとなくぺらぺらしたら気になって貸出。 すぐに一気読み。YAなので2時間くらいで読み切れる。 各登場人物の視点から、廃墟広場が畑になっていく様子が描かれる。 一人の少女が種をまくところからはじまり、それを見たおじさん、窓から見守るおばあさんなど、それぞれ4.5ページづつ独立した超短編。ところどころでつながっているところも。たまに時間軸と登場人物がごっちゃになるところがあったけれど、全体的にはさくさく進んでいく。一人1話。他の人の話に少し出るくらいになるので、最初の人に戻ることはない。 ハートフルストーリー。読後心温まる気持ち。 人種、言語は関係なく、同じ目標があれば会話や仲間意識が生まれる。誰しも、できることが1つはある。会話大切。
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一人の少女がごみ捨て場となっている空き地にマメのタネを植えたことをきっかけにその場所が変わっていく様子、かかわっていく人たちの人間模様がとても興味深いです。
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アメリカ北東部、オハイオ州クリーヴランド。実際に存在する都市を舞台にした架空のお話です。 貧しく治安の悪い地区の一角に、ごみ溜めと化した空き地がありました。1人の女の子が、その空き地に種を撒いたことから物語が始まります。1人が起こした小さな行動が、もう1人の行動を生み…連鎖的に影...
アメリカ北東部、オハイオ州クリーヴランド。実際に存在する都市を舞台にした架空のお話です。 貧しく治安の悪い地区の一角に、ごみ溜めと化した空き地がありました。1人の女の子が、その空き地に種を撒いたことから物語が始まります。1人が起こした小さな行動が、もう1人の行動を生み…連鎖的に影響が広がっていった結果、大きな変化が生まれていきます。 無力感や、不安、孤独といったものを抱えて生きる人々が描かれていて、とても現実的なお話ですが、最後に明るい予感を残して終わります。前向きな気持ちになれる一冊です。 【ノコギリソウ】
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移民の集まる貧困地区の空き地が菜園に変わっていく話。空き地の畑を軸に様々な背景を持つ人々がそれぞれの視点で話を展開する。一話毎に主人公が変わるので、さっきまで主人公だった人物がどんどん2番手3番手の脇役になる。絵本とかにしてみたら読んでいる方も徐々に知っている人が増えていくので細...
移民の集まる貧困地区の空き地が菜園に変わっていく話。空き地の畑を軸に様々な背景を持つ人々がそれぞれの視点で話を展開する。一話毎に主人公が変わるので、さっきまで主人公だった人物がどんどん2番手3番手の脇役になる。絵本とかにしてみたら読んでいる方も徐々に知っている人が増えていくので細部まで目が行き面白いかも。 個人的にはグアテマラから移住したゴンサーロ一家の話が良かった。「アメリカに移住すると、おとなはこどもになり、こどもは大人になる」こどもは英語を覚えていくが大人はなかなか覚えられず自信を無くしていく。グアテマラのインディオの部落で農業を営んでいた叔父さんはスペイン語すら話さない。移住してからは体な大きな赤ん坊。だけれど畑に関わることで自分を取り戻していく。
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ええ話や…。道徳の教科書みたいや…。 この本、偶然見つけて読んだら、こんな風には思わないだろう。P・フライシュマンはいい作家だと思うし。 でもなあ、これ学校で先生にすすめられて読んだら、面白くないかも。みんな貧しいけど、いい人ばっかりじゃん。 悪人がいたり、もめごとが起ったりした...
ええ話や…。道徳の教科書みたいや…。 この本、偶然見つけて読んだら、こんな風には思わないだろう。P・フライシュマンはいい作家だと思うし。 でもなあ、これ学校で先生にすすめられて読んだら、面白くないかも。みんな貧しいけど、いい人ばっかりじゃん。 悪人がいたり、もめごとが起ったりした方が、リアルだと思ってしまう。こんなに上手くいくもんか? スラムに住む人の心が畑にかかわっただけで、そんなに変わるものか?もちろん野菜の販売で収入が上がれば、気持ちの余裕が生まれはするだろうけど、そもそも公有地、誰がどれくらいの面積を耕作してよいか決めなければ争いが起こるだろう。もちろん、ちょっとそういうことにも触れているんだけど、大きく発展させたり、掘り下げたりはしない。物語の主旨から外れるからだろうけど。 理想論を小説にしたような本。 こんなことですべてが上手く行くなら戦争なんて起らん、と思ってしまう。
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この本の内容が事実なのかフィクションなのかよくは分からないが、ひとつの真実の物語である。本能に訴えかけるものである。そして、幸せに生きることのヒントでもある。 最近読んだ本で、生物にもモラルはあるという内容のものを読んだ。すなわち自分が損をする場合でも他者の利益に協力するというこ...
この本の内容が事実なのかフィクションなのかよくは分からないが、ひとつの真実の物語である。本能に訴えかけるものである。そして、幸せに生きることのヒントでもある。 最近読んだ本で、生物にもモラルはあるという内容のものを読んだ。すなわち自分が損をする場合でも他者の利益に協力するということだ。 きっと植物を作ることと、その活動において協力しあうことは、われわれの本能にプログラムされているのだろう。だからこの本の登場人物達は変化する。それも良いほうに。 最近思うのは、幸せになりたいのであればひたすら他者のために行動するしかないということだ。みんなで分担しあいみんなで得た利益を分かち合う。金は確かに素晴らしい発明だ。しかし、助け合い、分かち合うということが優先されなければ、幸せから離れていくだけだと思う。
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ある少女が、ごみ捨て場になっていた空き地に蒔いた6粒のライマメから始まる、ある意味、現代の連作おとぎ話。 アメリカという舞台だからこそ成り立つ、さまざまな人種、さまざまな背景を持つ、さまざまな年代の人々が、入れ替わり、立ち替わりで登場し、種を蒔く。 植物を育てることは、再生の象徴でもある。季節は移り、繰り返す。厳しい冬を乗り切ったら、また種を蒔く時期がくるのだ。
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1年くらい前から読みたかった本。 でも、実際にページを開くまでその内容は知らなかった。 一人の人物に対してたった数ページしか割いていないのに、多くの登場人物に語らせてある地域の1年の流れが描かれている。 この本と似た内容の平和絵本を昨年読んだ。本屋での立ち読みだったかな? 最近...
1年くらい前から読みたかった本。 でも、実際にページを開くまでその内容は知らなかった。 一人の人物に対してたった数ページしか割いていないのに、多くの登場人物に語らせてある地域の1年の流れが描かれている。 この本と似た内容の平和絵本を昨年読んだ。本屋での立ち読みだったかな? 最近はガーデニングに続いて家庭菜園が流行っているみたいだし、種の持つセラピー力に感嘆。
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都会のど真ん中に畑が出来たらこうなった!雑多な種類の人間が登場します。自分だったらどうする?って考えながら読むといいのかもしれません。自分の生き方に悩んだ時にどうでしょう(^口^)。
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貧困街のゴミの溜まった空き地に少女が巻いた「豆」の種がきっかけで、畑作りへとつながっていった。 小さな種がこんなに大きな実をつけるのかと、読みながら感動していました。 はじめは自分だけの畑であって、目的もそれぞれだったのが、同じ菜園の仲間として変わっていく姿がよかった。 読んでほしい1冊だと思う。
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