種をまく人 の商品レビュー
クリーブランドのゴミが捨てられている空き地に、女の子が豆の種を蒔いた。 近隣の人がドラッグを隠したのか?と疑い掘り返してみると、それは豆で、細いヒゲが出ていた。 他人の日記を見てしまいページを破ってしまったような気持ちになった。慌てて掘り返した豆をそっと土に戻して水をあげる。 始...
クリーブランドのゴミが捨てられている空き地に、女の子が豆の種を蒔いた。 近隣の人がドラッグを隠したのか?と疑い掘り返してみると、それは豆で、細いヒゲが出ていた。 他人の日記を見てしまいページを破ってしまったような気持ちになった。慌てて掘り返した豆をそっと土に戻して水をあげる。 始まりはそんな感じ。 畑に蒔いたものを世話している姿を見た人が、癒された気持ちになり、 希望を持ち、自分も働きたくなり、 ゴミの空き地は、 立派な畑に変わっていく。 クリーニング屋の女性は、自分の家にいるような気がして、心が温かくなり、畑で働いている人みんなが、家族のように思えた。 植物の世話、土いじり、働くことって、心に良い影響を与えるのかも。 そこに出てくる登場人物の考え方が爽やかになっていくのが良い。
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多分良い本… 人種も違い、言葉も、生活も食べ物も違う人々が畑を通して仲間になる。 植物を育て、自分も育っていく。 それぞれの土地の背景も含め端的なのは児童書ならでは。 ただ好きか、と聞かれたらなんとも言えないので星3つかな。
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言葉が通じない多民族の街で、小さな切っ掛けから荒地が一日一日と菜園に様変わりしてゆく、皆に連帯感が生まれ仲間になってゆく様子に、言葉なくともコミニュケーションは成立することを改めて感じた。 登場人物各々の想いを理解することは出来ないこともあったが、温かい気持ちになり読了。
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この本もフォローしてるお二人の方の本棚を拝見して、あ!この表紙学校図書館にある!となり、そして、レビューを読ませて頂いて早速読まねば‼︎と手に取った。 皆さまのレビューに、読書の幅を広げて頂いております、感謝しかありません。 この本は第45回(1999年度)青少年読書感想文全国...
この本もフォローしてるお二人の方の本棚を拝見して、あ!この表紙学校図書館にある!となり、そして、レビューを読ませて頂いて早速読まねば‼︎と手に取った。 皆さまのレビューに、読書の幅を広げて頂いております、感謝しかありません。 この本は第45回(1999年度)青少年読書感想文全国コンクールの中学校の部の課題図書だったようだ(使われていない応募用紙が挟まったままだったので…一体何年眠っていたのか…)。 95ページと短い話だが、ギュッと濃縮されたいくつもの人生の断片を読むことができる。 アメリカの東北部オハイオ州、大統領選の際によく耳にしたラストベルトと言われる地域が舞台となっている。 移民の国アメリカ。皆アメリカ人という大きな枠組みの中にいるけれど、それぞれの人種や民族に自らカテゴライズされて生活している様子がよくわかる。 時代とともに、移り住む人々(人種や民族)も変わる、それは政治的な背景を色濃く写しているのだろう。 そんな地域でゴミ捨て場になり、悪臭を放っていた一角に、ベトナムから移住してきた少女が、自分が生まれる前に亡くなった父に思いを馳せて、豆のタネを撒く。 それをアパートの窓から毎日のように見ていた老女(かつてルーマニアから移住してきた?)が、ある日行動を起こす。 その善意の行動の輪が広がり、ゴミ捨て場は緑あふれる畑へと姿を変えていく。 場所だけでなく、人々の心も徐々に変わっていき、地域の緩やかな連帯が生まれていく…。 一人一人が、その人生を自分に語ってくれているようだった。短いのに、アメリカという国のあり様が伝わってくる。一人の少女の小さな行動からもたらさられた変化に心が暖かくなった。2020.1.10
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※このレビューにはネタバレを含みます
空き地の土を掘り返して耕し、種をまく。 水やりしたり雑草を抜いたり肥料をやったり。 初めは9歳の女の子が亡くなった父親を思い始めたこと。 きっと大きくなる。 ぜったい大きくしてみせる。 そんな少女のささやかな願いはやがて様々な人達に繋がっていく。 生まれた国も違う、肌の色も言語も年齢も。 けれどみんなの願いは一つ。 芽が出て葉が伸び、花が咲き種ができる。 その種をまた土にまく。 次の年も、また次の年も。 そうした自然の繰り返しにより、みんなの畑は集いの場となる。 忘れてしまっていた大事なことを、じわりじわりと思い出させてくれるような、清々しい気持ちになれた。 2020年初読み本。 年の始めに相応しい心温まるお話だった。 「どうにもならないことを一日じゅう考えているより、畑をつくるほうがよっぽどましだ。髪の黒いあの女の子に、それを教わったんですよ」
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この本は、菜園でのいろんな出来事が書いてあるのだが、誰が主人公だとはっきり決まっているのではなくて、一人ひとりが主人公で、その一人ひとりの気持ちなどが分かるところがいいなと思った。 この本は、生ごみやタイヤなどがたくさん捨ててある空き地に、ある少女が豆の種をまいたことから、その空...
この本は、菜園でのいろんな出来事が書いてあるのだが、誰が主人公だとはっきり決まっているのではなくて、一人ひとりが主人公で、その一人ひとりの気持ちなどが分かるところがいいなと思った。 この本は、生ごみやタイヤなどがたくさん捨ててある空き地に、ある少女が豆の種をまいたことから、その空き地はみずみずしい菜園に変わっていく。その菜園を通して、人種など関係なく、みんながコミュニケーションを取って「仲間」になっていく。 読んでいて飽きることがなく面白い本だけど、様々なことを読者に伝えているこの本はとてもいい本だと思った。
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街の片隅のゴミ捨て場が、いろんな人によって少しずつ変身するのが、ワクワクします。 実際に何も使われてない身近な空き地もこうなっていけばいいのに。
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アメリカのオハイオ州クリーブランドのビルの間のゴミ溜めに、生まれた国も肌の色も違う人々がそれぞれの理由で種をまく話。そこで生まれる関係性や喜びが人も育てていく。何かを育てることは自分自身も育てることなのかもしれない。
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きょうはお天気も良く、 暖かかったので、 近所の緑地公園で読書しました。 持参したのはページ数もお手頃な〝種をまく人〟。 そして、ほうじ茶とチョコレート。 物語の舞台は、 アメリカのオハイオ州クリーヴランド。 様々な国から移住してきた人々の集まる、 人種の坩堝と化した治安の悪い...
きょうはお天気も良く、 暖かかったので、 近所の緑地公園で読書しました。 持参したのはページ数もお手頃な〝種をまく人〟。 そして、ほうじ茶とチョコレート。 物語の舞台は、 アメリカのオハイオ州クリーヴランド。 様々な国から移住してきた人々の集まる、 人種の坩堝と化した治安の悪い貧民街です。 その街の片隅に、 ゴミ捨て場となった空き地がありました。 ある日、空き地の奥まった場所の 打ち捨てられた冷蔵庫の脇に、 ベトナムから越してきた女の子が、 マメの種を数粒蒔きます。 それがすべての始まりでした。 そのことを知った人が、 ひとりまたひとりと空き地を訪れ、 ゴミを少し移動させては、 わずかな隙間に野菜などの種をまき始めます。 やがてゴミ捨て場だった空き地は 畑へと様変わり。 そして、言葉の通じない人々の間に、 連帯感が生まれ・・・・。 生と死が繰り返され、 そうやって世界は続いていくのですネ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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心が温かくなりました。自然界のものは、お日様と雨と季節でうごいてる。人も同じ❗️地球上の人たち皆んな同じはず
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