桃尻語訳 枕草子(上) の商品レビュー

3.7

21件のお客様レビュー

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2013/05/11

80年代の女子言葉に翻訳された枕草子。 この語り口はもう古い。いかにも古い。正直読んでてつらいところも結構あるし、若い人には意味不明でこっちにこそ注が必要な部分も多いw ですがこれ、古典を学び始めた高校生にやっぱりお勧めです。 というのは本文よりむしろ、注がよく出来ているんです。...

80年代の女子言葉に翻訳された枕草子。 この語り口はもう古い。いかにも古い。正直読んでてつらいところも結構あるし、若い人には意味不明でこっちにこそ注が必要な部分も多いw ですがこれ、古典を学び始めた高校生にやっぱりお勧めです。 というのは本文よりむしろ、注がよく出来ているんです。まついなつきの挿絵は例によって描線はぞんざいですが、あるとないとじゃ全然違う。 我慢して一冊分目を通すだけで、かなりの古典常識が身について、ほかの王朝文学を読むときも助けになるはず。 中宮彰子や定子をはじめとして、清少納言を取り巻く人物関係や、当時の女房のステイタスや生き様など、背景もとても分かりやすく述べられています。 そして何より、一見おちゃらけ企画に見えて、全訳なんですよ。これまたすごいというか、便利です。

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2012/10/18

桃尻語現役だったら、もっと面白かったのかも。若者の風俗というのは、移り変わりが激しいからな(遠い目)。

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2011/04/26

ちょっと読みにくい。時代かなぁ。死語もあるし。昔の本みたいです。雰囲気を感じる分にはいいかもしれません。ただ、どちらかと言うと、本編よりは「まえがき」と最後の「解説」の方が面白かったです。とくに「解説」の方は、熱の入りようというか、読んでいる方が熱くなってしまいそうな解釈が展開さ...

ちょっと読みにくい。時代かなぁ。死語もあるし。昔の本みたいです。雰囲気を感じる分にはいいかもしれません。ただ、どちらかと言うと、本編よりは「まえがき」と最後の「解説」の方が面白かったです。とくに「解説」の方は、熱の入りようというか、読んでいる方が熱くなってしまいそうな解釈が展開されています。

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2011/04/11

平安時代中期に関白藤原道隆の娘として生まれ、一条天皇の后となったのが中宮定子。その中宮定子に女房として仕えていた、清少納言の作とされるのが『枕草子』。中関白家の興亡と中宮定子の悲運を背景に持ちながら、それを表面に出さずに中宮定子のサロンの様子を描いた『枕草子』は王朝文化の遺産であ...

平安時代中期に関白藤原道隆の娘として生まれ、一条天皇の后となったのが中宮定子。その中宮定子に女房として仕えていた、清少納言の作とされるのが『枕草子』。中関白家の興亡と中宮定子の悲運を背景に持ちながら、それを表面に出さずに中宮定子のサロンの様子を描いた『枕草子』は王朝文化の遺産である。一方、この『桃尻語訳 枕草子』は、1986年3月から1995年5月にかけて刊行されたもので、いわばバブル景気の興亡の中で書かれたものである。華やかなる時代に生まれた二つの作品には、古き良き時代の香りが感じられる。 『桃尻語訳 枕草子』は、1980年代の女子高生の口調で現代語訳したもので、著者はこれを“直訳”としているのだが、その典拠となっているのは新潮日本古典集成『枕草子』(上下巻:萩谷朴校注)。つまり、新潮日本古典集成の『枕草子』を女子高生言葉で“直訳”したものが、橋本治著『桃尻語訳 枕草子』ということになる。 新潮日本古典集成の『枕草子』は、傍注に現代語訳を添えてあるので理解はできるものの、新編日本古典文学全集のような全訳はない。だから、新潮日本古典集成の『枕草子』と『桃尻語訳 枕草子』をセットで読めば、古文と現代語訳を比較しながら理解を高めることができるだろう。 この作品は女子高生言葉の現代語訳が話題にされがちだが、随所に注釈が交えてあることや、「枕のコラム」と題した解説文が加えられていることも見逃せない。現代語訳は『枕草子』を十分に楽しませるものであり、注釈やコラムは古典の愉しみ方が味わえるものだ。力作だと思う。

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2010/05/06

逐語訳!ハラショー! 橋本さんは好きです。いや、むしろ気になる存在? これを葦編三絶、岩波版の枕草子をすらりと読破できました。 いや、他にも枕草子関係の本、沢山あるんだけどね。

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2009/11/20

これを時代小説といって良いのかどうかわかりません。むしろライトノベルのような気もします。そのくらいスルスルっと読めます。 橋本治さんはこのほか源氏物語、徒然草などの古典も現代語に訳して、あたかもライトノベルのように世に送り出しているのではないでしょうか。古典だ!苦手だ!と思って読...

これを時代小説といって良いのかどうかわかりません。むしろライトノベルのような気もします。そのくらいスルスルっと読めます。 橋本治さんはこのほか源氏物語、徒然草などの古典も現代語に訳して、あたかもライトノベルのように世に送り出しているのではないでしょうか。古典だ!苦手だ!と思って読まずにいると損をするくらい古典はおもしろい読み物だと、橋本治さんのおかげで知りました。 ところで清少納言は単なる貴族のお嬢様がお行儀見習いに宮中に上がったわけではなく、むしろ男顔負けのバリキャリだということ、知ってましたか?国家公務員(キャリア)だったんですね。ツンデレのツンだけってのが惜しいですね。

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2009/10/04

これも文庫本ではなかったはず・・・。学生時代に読みました。現代語に訳された枕草子。上・中・下巻と3冊あります。 10年前くらいの本なので、今読むと「現代」っていっても死語になったような言葉もあります・・・。恥ずかしい感じ(笑)でも古文を身近に感じるには良いキッカケになる本だと思い...

これも文庫本ではなかったはず・・・。学生時代に読みました。現代語に訳された枕草子。上・中・下巻と3冊あります。 10年前くらいの本なので、今読むと「現代」っていっても死語になったような言葉もあります・・・。恥ずかしい感じ(笑)でも古文を身近に感じるには良いキッカケになる本だと思います。 今も昔もジョシの考えることは変らないのですね〜

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2009/10/04

古典は読んでみたいものの、読みやすくないと前に進まない。この本、読ませる工夫が満載だ。枕草子の内容より、著者の人柄に興味を感じてしまうのが難点かもしれない。

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2009/10/04

むか〜し、むかし、まだ高校生の頃。 この本で、なんとな〜くだけど、「枕草子」を判ったような気分になった。 “古典”という勉強が、というよりは、その時代の、人や、文化、文学なんかが、 実はとても身近なものなんじゃないだろうか?っていう気にさせてくれる本だった。 人間の考えてることな...

むか〜し、むかし、まだ高校生の頃。 この本で、なんとな〜くだけど、「枕草子」を判ったような気分になった。 “古典”という勉強が、というよりは、その時代の、人や、文化、文学なんかが、 実はとても身近なものなんじゃないだろうか?っていう気にさせてくれる本だった。 人間の考えてることなんて、いつの時代もそんなに違いはないんですよー、みたいな。 いつのまにやら、文庫版になってました。で、久しぶりに読み返してみた。 桃尻語訳って、その文体自体は、実はとても読みにくい事が判明。 ま、それは、年齢を重ねたということで。

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2009/10/04

「枕草子」の思いきった現代語訳。でも意訳じゃなくて原文に忠実ってところがすごい。清少納言のイメージがこの本で定着してしまった・・・。本文より長い[註]がすごく面白くって分かりやすいです。上中下巻。第1段「春って曙よ!」←爆笑

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