さようなら、ギャングたち の商品レビュー
不思議な話だ。 小説というより詩。 なんの脈略もなく、突飛な文章が400ページ近く進む。 しっかりとしたストーリーも、ロジックもなくただ言葉だけがダラダラと。 なのにすらすら一気に読めてしまう。 きっと言葉の選び方がすごいんだな。 文章の流れを無視した言葉が入る事により、 独...
不思議な話だ。 小説というより詩。 なんの脈略もなく、突飛な文章が400ページ近く進む。 しっかりとしたストーリーも、ロジックもなくただ言葉だけがダラダラと。 なのにすらすら一気に読めてしまう。 きっと言葉の選び方がすごいんだな。 文章の流れを無視した言葉が入る事により、 独特のリズムをつくる。 凄いの一言だ。
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第一部は面白かったんだけど、第二部以降はどーも面白みを感じれなかった。 小説とゆーよりは詩に近い感じ。なんつーか、コレをわからないやつはセンス無いって言われそうだけど、正直全然わかんなかった。面白くないわけではないし、文書も悪いとは思わないけど、好きか嫌いかで言えば好きではない...
第一部は面白かったんだけど、第二部以降はどーも面白みを感じれなかった。 小説とゆーよりは詩に近い感じ。なんつーか、コレをわからないやつはセンス無いって言われそうだけど、正直全然わかんなかった。面白くないわけではないし、文書も悪いとは思わないけど、好きか嫌いかで言えば好きではない。好みの問題かな。 とりあえず、途中で出てくる大島弓子の漫画がとても面白そうで、読んでみたいと思ったよ。
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「小説家は小説を書くことで考えるんですよ」 高橋源一郎がニコ生思想地図において東浩紀に言った言葉だ。 聞いた瞬間、ずっと前から持っていた宝箱が開いたような気がした。 そうか、てっきり僕は考えてから書くんだと思ってた。 細胞が分裂するように言葉を生み出し、突然変異を待つ。 ...
「小説家は小説を書くことで考えるんですよ」 高橋源一郎がニコ生思想地図において東浩紀に言った言葉だ。 聞いた瞬間、ずっと前から持っていた宝箱が開いたような気がした。 そうか、てっきり僕は考えてから書くんだと思ってた。 細胞が分裂するように言葉を生み出し、突然変異を待つ。 とにかく一所懸命、分裂、分裂、なのだ。 高橋源一郎は真面目な人だと思う。 室井佑月にとってはどうだか知らないが。 最初に読んだ高橋源一郎作品は「ジョン・レノン対火星人」で詩のような印象を受けた。 あとがきに、本作を最初に読んだとき詩のようだと思ったと書かれたいたが、僕は「ジョン・レノン対火星人」を読んでいたせいか、これは小説だと開始一行目から最後の一行まで思って読んだ。 高橋源一郎の文は、ざっくばらんでそれでいてよく見るとキレイな木目をしている薪みたいだ。 言葉のひとつひとつが宝石ってわけじゃないんだけれど、並べて叩くといい音がしそう。 そんな小説ですよ。
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ことばの持つ意味、名前のもつ機能が突風のようなグラデーションにさらされている。この小説そのものも、あらゆる意味でグラデーションの渦中にあるように思える。スリリング、しかし時折のぞく叙情は赤面するほど青い。これが詩的ということ?いや、暴力的なのだろうな、やはり、ギャングだけに。 も...
ことばの持つ意味、名前のもつ機能が突風のようなグラデーションにさらされている。この小説そのものも、あらゆる意味でグラデーションの渦中にあるように思える。スリリング、しかし時折のぞく叙情は赤面するほど青い。これが詩的ということ?いや、暴力的なのだろうな、やはり、ギャングだけに。 もちろん読む方も、たえず変化の渦に押し流されることになる。いま髪をさらっていった風は、はっとしたときにはもう彼方に吹き飛んでいてつかむことも再会することもできないのだ。
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ざーっと一気に。第二部はやはりちょっと、。 いわゆるポップ文学というものをもう少し読み進めたいかも。
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62点。読み終わってみてまったく面白くなかったので、半ば言い訳的に「読んだ時代が悪かったな」と時代のせいにした。 リオタール的に言えば、ポストモダンとは近代を支える「大きな物語」や「深さ」が消え、「小さな物語」や「表層の戯れ」が優位になるモダン後期だ。 まさにこの本が出た80年代...
62点。読み終わってみてまったく面白くなかったので、半ば言い訳的に「読んだ時代が悪かったな」と時代のせいにした。 リオタール的に言えば、ポストモダンとは近代を支える「大きな物語」や「深さ」が消え、「小さな物語」や「表層の戯れ」が優位になるモダン後期だ。 まさにこの本が出た80年代の日本はポストモダンや現代思想ブーム。しかし、そもそもモダンがなかったのもあって90年代後半からどんどん廃れて今や「現代思想ってなんだったの?」みたいな。ただのフランス趣味かよ、みたいな。 この作品を支持してた人ってまさに新左翼からポストモダンへ的な知識人層じゃないかと思う。近代的な人間観の終焉とかデカルト的な理性中心主義批判を叫ぶような。 つまり、それまで一般的だったマルクス主義的な知がいよいよ限界を迎えてきて、体系的な記述を着実につみかさねていく従来の思想観からすれば、「は?お前ふざけてんのか」と思われそうな脱体系的作品はマルクシズムどっぷりな人には、斬新で魅力的だったのではないか。 反小説的とか脱小説的とかいっても今さら新しい何かは感じない。しかもポストモダン文学だって結局流行っちゃいないじゃないか。 世界文学の水準と一部では激賞を浴びているけど、共通の理解が得られない、世界水準レベルが存在しないのがポストモダンじゃないか。 加藤典洋の春樹批評は僕にはお手上げだし、この解説もちょっと意味がわからなかった。加藤先生曰く、そういうヤツは感受性に乏しいアホらしい。 現代詩的なコンテクストをもつ長編小説だっていうのはわかるけど、結局は失語症だった著者のリハビリのために書かれただけなんじゃないかとも言いたくもなった。 要はこの小説は僕にはちょっぴり、いやかなり難しすぎたってこと。
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これは2、3回読む本なのかな 1回目はなんとなく読んで終わってしまった だけど解説で 「ああ、そうだったのか」と考えさせられることが多々あり、、 1回だけでは理解できなかった 私の問題かな(笑) けど 妙に悲しくなったり 妙におかしくなったり 不思議な本だと思った。 ...
これは2、3回読む本なのかな 1回目はなんとなく読んで終わってしまった だけど解説で 「ああ、そうだったのか」と考えさせられることが多々あり、、 1回だけでは理解できなかった 私の問題かな(笑) けど 妙に悲しくなったり 妙におかしくなったり 不思議な本だと思った。 とくにキャラウェイが死んでしまうところなんかは 切なく、悲しくなった
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詩人志望の男「さようなら、ギャングたち」と、「中島みゆきソング・ブック」と名付けられた女の、愛の物語。 哀しくて狂ってる名作です。 最初の数ページを読んで無理な人は無理かも。
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高橋源一郎さんのデビュー作(たしか)。「さようなら、ギャングたち」と「中島みゆきソング・ブック」(なんと、どちらも人名)の二人のラブ・ストーリー。 30年ぶりぐらいに再読したのだけれど、あまりの自由な言語感覚に改めてどきどき。詩人の書いた物語、ではなく、物語の形をとった、長大な詩、という感じがする。読むたびに違ったイメージが乱舞するカラフルな作品。
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ポップな文章が淡々と、はたまた止まったり速まったりしながら流れていく。軽くて重い。なぜこんなにも心にズンとくるのだろう。 言葉の表情を味わうべし。
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