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ジャガーになった男 の商品レビュー

3.8

19件のお客様レビュー

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2013/02/24

伊達藩士・斉藤小平太寅吉は恋人を捨て、冒険を求めて、支倉常長遣欧使節に加わった。着いたイスパニアはすでに全盛期の栄光を失っていたが、一人のイダルゴ(戦士)と意気投合し、共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする。壮大なスケール、波欄万丈の歴史ロマン。第6回小説すばる...

伊達藩士・斉藤小平太寅吉は恋人を捨て、冒険を求めて、支倉常長遣欧使節に加わった。着いたイスパニアはすでに全盛期の栄光を失っていたが、一人のイダルゴ(戦士)と意気投合し、共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする。壮大なスケール、波欄万丈の歴史ロマン。第6回小説すばる新人賞受賞作に大幅加筆、600枚の長編となったロング・バージョン!

Posted byブクログ

2013/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

切ない!あまりにも切ない! 戦好きな男が戦いを求め、スペインへ。 しかし、そこでも居場所を見つけられず、親友とともに新大陸へ! が、やはりそこも・・・と書くとなんだか悲惨な話。 でも読後感が案外悪くないのは、たぶん寅吉自身が結構満足してるのと、ジャガーになって案外幸せそうだからだろうな

Posted byブクログ

2012/08/23

痛快、そして爽快。はっきり言って荒唐無稽で支離滅裂な物語です。でもこの小説を下らないときって捨てる輩とは一生分かりあえないだろうなあ。ここまで人は大風呂敷を広げられるのか。想像力の翼はここまで広げる事ができるのか。そこに感動しました。たしかに話としては下らないかもしれない。でも、...

痛快、そして爽快。はっきり言って荒唐無稽で支離滅裂な物語です。でもこの小説を下らないときって捨てる輩とは一生分かりあえないだろうなあ。ここまで人は大風呂敷を広げられるのか。想像力の翼はここまで広げる事ができるのか。そこに感動しました。たしかに話としては下らないかもしれない。でも、その萌芽をゆっくりと育てたからこそ『王妃の離婚』という果実に結び付いたのだろうと思う。単純に楽しかったです。こんな人、大好きです。

Posted byブクログ

2011/10/02

伊達藩士の寅吉は、支倉常長の遣欧使節に加わりイスパニアに渡る。 寅吉はわりとどうしようもない男だけれども、ひたすら真っ直ぐなところが嫌味にならない。 西洋が舞台の時代小説、というのが新鮮で面白かった。

Posted byブクログ

2017/08/15

 支倉常長の遣欧使に加わっていたサムライが、仲間と別れ剣の道を究めんとスペインに残るも、夢は果てしなくその身は南米へ。そして彼はジャガーになったのでした! 『マレーの虎』みたいなニックネームじゃありません。本物のジャガーになります!  めちゃくちゃな話ですが、突飛な事を気にしない...

 支倉常長の遣欧使に加わっていたサムライが、仲間と別れ剣の道を究めんとスペインに残るも、夢は果てしなくその身は南米へ。そして彼はジャガーになったのでした! 『マレーの虎』みたいなニックネームじゃありません。本物のジャガーになります!  めちゃくちゃな話ですが、突飛な事を気にしないところがとても面白い冒険譚です。

Posted byブクログ

2011/07/18

新幹線の中で読了し、人知れず感涙にむせんでしまった。 戦いでしか自分を表現できない男が哀しく、愛しい。西洋の中に一人の東洋が混じりこみ、最期まで東洋を貫いて死んでゆく。 作品を通じて用いられる白と赤のモチーフだが、最後は生の証である赤で終わったのが印象的だった。

Posted byブクログ

2010/08/22

 これがデビュー作だからすごいと言えばすごいかもしれない。意欲作でもある。だけど、少し期待しすぎていたせいか、やや拍子抜けしてしまった。戦国時代などの日本人が、ひょんなことから海外へ行って活躍する話は、なさそうでけっこうあるような気がする。もしかしたらこの本が元祖で、だからすごい...

 これがデビュー作だからすごいと言えばすごいかもしれない。意欲作でもある。だけど、少し期待しすぎていたせいか、やや拍子抜けしてしまった。戦国時代などの日本人が、ひょんなことから海外へ行って活躍する話は、なさそうでけっこうあるような気がする。もしかしたらこの本が元祖で、だからすごいのかもしれないんだが、どうも話が直線的すぎるような気がした。はっきり言って先が読めてしまうのである。ストーリーと言うよりも、物語の構造自体が。  また、あの時代の日本人を意識しすぎているか、最初は主人公の語り口調にどうも違和感があり、なかなか入り込めなかった。うーん、残念ながらもうひとつである。読んだ時間を悔やむようなものではないのだけれど。

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2009/10/04

世は戦国末期、徳川の権力が高まる中で、戦乱は収束に向かい、平和が訪れようとしていた。伊達政宗を主と仰ぐ寅吉は、家族も許婚も捨て、冒険を求めてポルトガルへと渡る。しかし、ヨーロッパで最強といわれたポルトガルも、その栄光には蔭りがさしはじめていて、、、。戦、栄達、嫉妬に色恋、波乱万丈...

世は戦国末期、徳川の権力が高まる中で、戦乱は収束に向かい、平和が訪れようとしていた。伊達政宗を主と仰ぐ寅吉は、家族も許婚も捨て、冒険を求めてポルトガルへと渡る。しかし、ヨーロッパで最強といわれたポルトガルも、その栄光には蔭りがさしはじめていて、、、。戦、栄達、嫉妬に色恋、波乱万丈の寅吉が最後に目指した地は、、、 -------------------------------------------------------------------------------- 寅吉という主人公が、いかにも朴訥で、めっぽう剣は強くても、女には弱い。不器用だけど、女を大事にしようとして、でも自分の戦場にかける思いにひきずられてしまったり、となんとも人間的。しかし、これも傭兵ピエールと同じで、訴えるものが弱いかなぁ、という気がしました。単なる冒険譚になってしまってる感が。

Posted byブクログ

2009/10/04

支倉常長遣欧使節団としてイスパニアに渡った武士・トラキチが主人公。日本では戦国時代も終わりを告げ、武士の存在価値が問われていた時代。トラキチはイスパニアでのイダルゴとしての戦いに自分自身の存在意義を見つける。異国に渡った日本人を主人公とする異色エンターテイメントです。

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