陶淵明 の商品レビュー
陶淵明という詩人について虚構という視点から読み解いた本です。陶淵明はなんとなく好きな詩人であり、虚構ということについては大層興味があることでした。1997年の第1刷を購入していました。栞が第1章の後に挟まれている状態で積読に変わって何年が過ぎたのでしょうか。読み直し終えたところで...
陶淵明という詩人について虚構という視点から読み解いた本です。陶淵明はなんとなく好きな詩人であり、虚構ということについては大層興味があることでした。1997年の第1刷を購入していました。栞が第1章の後に挟まれている状態で積読に変わって何年が過ぎたのでしょうか。読み直し終えたところです 何故、購入当時、積読にまわったのか。虚構はこの詩人にとっては新しい視点でした。私はこの新しい視点でこの詩人を読み解くには、この詩人の理解が浅過ぎた。理解が浅いところで新しい視点で読もうと思うと、あまりに難しかった。と思うのです。 読み直した現在も、まだ、理解は浅いままでした。ただじっくりと付き合う余裕ができていました。じっくりと読み込むと、なかなかに面白い。 日本の遁世者を見ると、彼らにとっては実社会はおそらく、虚構、あるいは虚栄。しかし、そこを離れること自体も自分の人生にとっては一つの虚構なのではないか。そんな気分でいましたが、本書を読んで、虚構において自己を語るということを理解するための糸口を得たように思います。 それでも、やはり、陶淵明についての理解がまだ浅かったなあ。もっと、知識を持って読み直せば星はどんどん増えるでしょう。つまりは、読者のせいですね。
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