きまぐれ砂絵 の商品レビュー
なめくじ長屋シリーズ…
なめくじ長屋シリーズ第五弾。今回は全編落語から題材をとっている。私は「夢金」しか知らなかったが、他の落語も聞いてみたいと思った。
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江戸は神田橋本町・な…
江戸は神田橋本町・なめくじ長屋に住む砂絵のセンセーと大道芸人の暗躍譚。難事件を見事に絵解きしてこっそり礼金をせしめるのが彼らの隠れた収入。その彼らが花見に行って大量殺人の下手人になったからさぁ大変!「どうにも解せねぇことが3つある」・・・無実の罪をはらすため、センセーの推理が働く...
江戸は神田橋本町・なめくじ長屋に住む砂絵のセンセーと大道芸人の暗躍譚。難事件を見事に絵解きしてこっそり礼金をせしめるのが彼らの隠れた収入。その彼らが花見に行って大量殺人の下手人になったからさぁ大変!「どうにも解せねぇことが3つある」・・・無実の罪をはらすため、センセーの推理が働く(「長屋の花見」)、ほか落語の題材をモチーフに捕物仕立てにした5編。もちろん落語を知らなくてもおもしろいです。
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「都筑道夫」の連作時代小説『きまぐれ砂絵―なめくじ長屋捕物さわぎ』を読みました。 『からくり砂絵―なめくじ長屋捕物さわぎ』に続き、「都筑道夫」の作品です。 -----story------------- 江戸は神田橋本町・なめくじ長屋に住む砂絵かきの「センセー」のもうひとつの特...
「都筑道夫」の連作時代小説『きまぐれ砂絵―なめくじ長屋捕物さわぎ』を読みました。 『からくり砂絵―なめくじ長屋捕物さわぎ』に続き、「都筑道夫」の作品です。 -----story------------- 江戸は神田橋本町・なめくじ長屋に住む砂絵かきの「センセー」のもうひとつの特技。 それは長屋の大道芸人たちを手足に、鋭い推理で難事件を見事に解決、礼金をせしめること。 その「センセー」が、花見の席で人殺しの下手人に。 大変だ。時代小説と推理小説の醍醐味を同時に堪能できる人気シリーズ、待望の第六弾は全篇落語仕立て。 以後、続々と刊行予定。 ----------------------- 神田の貧乏長屋に巣食う、砂絵師の「センセー」とおかしな仲間たちが、江戸市中で起きた怪事件の謎を解く人気の捕物帳「なめくじ長屋捕物さわぎ」シリーズ… 1980年(昭和55年)に刊行された第5作にあたる作品です。 ■第一席●長屋の花見 ■第二席●舟徳 ■第三席●高田の馬場 ■第四席●野ざらし ■第五席●擬宝珠 ■第六席●夢金 ■あとがき 落語に材をとった作品で構成されていて、発売当初は『なめくじ長屋とりもの落語』という副題だったようですね… 収録されている6篇が、春、夏、お盆、秋、師走、冬――と江戸の四季、行事の移ろいにぴたりと合せてあるところも作者の拘りのようですね。 飛鳥山へ貧乏花見に繰り出したなめくじ長屋の面々… 水で薄めた酒も底を尽いた頃、花見の趣向でとある一家の酒樽の中身をこっそり水に変えるという、願ってもない儲け話が持ち込まれ、「センセー」が一計を案じてすり替えは成功したものの、、酒樽の水を飲んだ一家が毒死するという事件を描いた『長屋の花見』、 勘当されて舟宿で船頭の修行をしている若旦那が、悪戯心でおかみさんに麦藁の蛇を差し出したところ、大の蛇嫌いだったおかみさんは驚いて堀に転げ落ち、熱を出して寝込んだ挙げ句に死んでしまい、その死に様が、蝮の毒にやられたものにそっくりだったという事件を描いた『舟徳』、 姉と弟の蝦蟇の油売りに、背中の古傷を見せた老侍… 実はその老侍、姉弟が探し求める親の仇だったことから、翌日高田の馬場で仇討ちが行われることになるが、見物人で大賑わいの高田の馬場にはどちらも現れず――そして老侍は別の場所で殺され、その後、姉と弟も長屋で殺されるという事件を描いた『高田の馬場』、 あちらこちらの擬宝珠(ぎぼし)を舐めるという、妙な道楽を持つ若旦那… 浅草寺の五重塔の擬宝珠を舐めたくてたまらなくなり、二百両もの金をかけて五重塔の天辺まで足場を組ませ、願いをかなえたのだが――その若旦那が、橋の上で商売物の鍋をかぶった奇妙な死体となって発見されるという事件を描いた『擬宝珠』、 等々、本作もトリッキーなプロットに興味を惹かれましたね… 最初の3篇『長屋の花見』、『舟徳』、『高田の馬場』が面白かったかな、、、 読みながら、本シリーズの面白さが徐々に感じられるようになったかな… 本シリーズ、あと1冊か買っているので、続けて読んでみようと思います。
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「なめくじ長屋捕物さわぎ」シリーズの一冊で、角川文庫では第五弾にあたる作品です。 「長屋の花見」は、センセーをはじめなめくじ長屋の一同が花見に出かけたものの、毒殺事件の犯人にまちがえられてしまう話です。センセーたちは、下駄常の協力を得つつ、自分たちの手で下手人をさがし出そうとし...
「なめくじ長屋捕物さわぎ」シリーズの一冊で、角川文庫では第五弾にあたる作品です。 「長屋の花見」は、センセーをはじめなめくじ長屋の一同が花見に出かけたものの、毒殺事件の犯人にまちがえられてしまう話です。センセーたちは、下駄常の協力を得つつ、自分たちの手で下手人をさがし出そうとします。 本巻に収められている話は、いずれも落語を元ネタにしており、「あとがき」で著者自身がその制作秘話を語っています。「当時、捕物帳のひとつも、読もうという読者なら、落語の知識もあって、とりあげた演目を、たいがい知っていた」が、「それから十六年、事情は変って、落語はいまや、読書人の常識には、入らなくなった」と著者は述べています。 元ネタを知っていれば、それにことよせて読むたのしみもあるのでしょうが、純粋に時代小説やミステリとして気楽にたのしめる内容でした。
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元の落語を知っていると更に話しが面白くなるのかもしれないですね どの話もすっかりセンセーが大活躍です(笑)
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きまぐれ砂絵では、長屋のメンバー全員があまり活躍しないのがさみしい。センセー以外では、マメゾーが一番活躍している。 今回の6編はすべて落語から題材をとっているのだとか。元の落語を知らない現代人からすれば、その面白さを十分に読み取れないかもしれない。以前は、落語が本読みの常識であ...
きまぐれ砂絵では、長屋のメンバー全員があまり活躍しないのがさみしい。センセー以外では、マメゾーが一番活躍している。 今回の6編はすべて落語から題材をとっているのだとか。元の落語を知らない現代人からすれば、その面白さを十分に読み取れないかもしれない。以前は、落語が本読みの常識であったともいうし、これを機会に落語のお話にも少し触れてみたいと思った。 初期のお話と比べると、トリッキーなミステリー要素は少しずつ減っているような気がする。論理立てて考えればトリックがわかる、といったようなストーリーは減っているが、その代り江戸の情緒を描き出すものが多くなっている。ミステリーとしてだけでなく、時代ものとして十分に楽しめるものとなっている。 最初に収められている「長屋の花見」が非常に面白い。我らが長屋のセンセーが大量殺人の犯人として追われ、そのために自分への疑いを晴らすために事件を解いていくという構造になっている。内容だけでなく、情景が目に浮かぶ軽快な語り口が素晴らしい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
江戸は神田橋本町のなめくじ長屋に住む砂絵かきの「センセー」のもとに、岡っ引の常五郎が難事件に頭を抱えてやってくる。センセーは長屋の大道芸人たちを手足に使い見事解決、礼金もせしめる。 センセーの推理が冴える佳作6篇。 全篇とも落語を材にしたライト・ミステリー。 第一席 長屋の花見 第二席 舟徳(ふなとく) 第三席 高田の馬場 第四席 野ざらし 第五席 擬宝珠(ぎぼし) 第六席 夢金(ゆめきん) 江戸の風物描写が楽しい。浅草寺の五重塔にのぼるなんて、楽しかった。 『なめくじ長屋捕物さわぎ』はシリーズもの。本書は第6弾だそうです。
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