言葉と出会う本 の商品レビュー
ドストエフスキーや内村鑑三、和泉式部など、時代・国内外問わず笠原氏の琴線に触れた“言葉”を紹介した名言集。 図書館で偶然手に取った本ですが、毎日新聞の「宗教・こころ・生き方」をテーマにした連載コラムをまとめた1冊で、ご本人も長く宗教思想を研究されている方とのこと。その辺りを全く知...
ドストエフスキーや内村鑑三、和泉式部など、時代・国内外問わず笠原氏の琴線に触れた“言葉”を紹介した名言集。 図書館で偶然手に取った本ですが、毎日新聞の「宗教・こころ・生き方」をテーマにした連載コラムをまとめた1冊で、ご本人も長く宗教思想を研究されている方とのこと。その辺りを全く知らず恐縮な限りです。 右ページに言葉、左ページに解説というシンプルな形式。宗教や民族にまつわる暴動が世界中で頻発している今、多くを含んだ“言葉”に色々と考えさせられました。紹介されている一部から派生して読みたい本が急増した私にとってはブックリストとしての用法が近かったかも。 ==================== タゴール『木の葉の皿』 わたしは 囲いのなかでは あのかたのお姿を見ることはできなかったが 民族と民族 陸と陸とを分けへだてる いっさいの境界の彼方で あのかたに出逢ったのだ。 遠藤周作『深い河』 神は色々な顔を持っておられる。ヨーロッパの教会やチャペルだけでなく、ユダヤ教徒にも仏教の信徒のなかにもヒンズー教の信者にも神はおられると思います。 太宰治『ヴィヨンの妻』 トランプの遊びのやうに、マイナスを全部あつめるとプラスに変るといふ事は、この世の道徳には起り得ない事でせうか。神がゐるなら出て来て下さい! 清少納言『枕草子』 遠くて近きもの。極楽。船の路。人の仲。 ~memo~ ・『ファン・ゴッホ書簡全集』 ・ハリエット・アン ・『サン・ジュアンさまの歌』(『かくれキリシタン』片岡弥吉) ・『オルフォイスへのソネット』リルケ ・『文学論』ヴァレリー ・『アメリカ・ノート』シモーヌ・ヴェーユ ・『ゴドーを待ちながら』ベケット
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