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ネアンデルタール の商品レビュー

3.3

7件のお客様レビュー

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2021/01/26

未確認動物というのは、いつの時代にも興味をかりたてる。アメリカのビッグフット、ヒマラヤのイエティ、ネス湖のネッシー、九州の池田湖のイッシー、はては、北海道の屈斜路湖のクッシーなんてのもあった。そういえば、昔、一斉を風靡した「オリバー君」はどうなってしまったんだろう。 さて、「ネア...

未確認動物というのは、いつの時代にも興味をかりたてる。アメリカのビッグフット、ヒマラヤのイエティ、ネス湖のネッシー、九州の池田湖のイッシー、はては、北海道の屈斜路湖のクッシーなんてのもあった。そういえば、昔、一斉を風靡した「オリバー君」はどうなってしまったんだろう。 さて、「ネアンデルタール」であるが、この手の小説にありがちな、著者の知識の低さがモロにでているような、時代考証が目茶苦茶な(例えば、恐竜とマンモスが一緒に出てくるような)、それだけでしらけてしまうような低レベルではなく、プロローグ部分からまるで大学の講義を受けているような心地よさがある。つまり、読者はネアンデルタール人についての基本的な知識、(それも最新の)を充分植え付けられた前提で、物語へと入っていくのである。これがクライマックスでのネアンデルタール人との遭遇の場面へとスムーズに流れていく下地になっている。 こうなってくると、もう途中では放りだせなくなる。その上、奇抜な展開と文章力が、最後まで飽きさせずに読ませてくれる力強さを備えている。解説にもあったが、この作品が出たのち、世界的なネアンデルタール人ブームとなったという。最近の研究では、ネアンデルタール人は2万数千年前まで存在し、ホモ・サピエンス・サピエンス(私たちのことですね)との共存は明らかであったとされている。ネアンデルタール人の絶滅の謎にひっかけた、この作品のストーリーの鮮やかさにきっと舌を巻くに違いない。

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2015/07/25

この本をミステリーに分類するが正しいのかどうかは判断が難しい。だが、本書の見返し部分に「アドベンチャーミステリー」と紹介されているので、ミステリーに分類してみた。 古人類学者のマットとスーザンは、恩師ケリカットがタジキスタンで行方不明になったと連絡を受け、先史調査研究所へ向か...

この本をミステリーに分類するが正しいのかどうかは判断が難しい。だが、本書の見返し部分に「アドベンチャーミステリー」と紹介されているので、ミステリーに分類してみた。 古人類学者のマットとスーザンは、恩師ケリカットがタジキスタンで行方不明になったと連絡を受け、先史調査研究所へ向かう。 ふたりはそこで、25年前!のネアンデルタール人の頭蓋骨を見せられ、そのネアンデルタール人を追って行方不明になったケリカットを探しに、タジキスタンへ向かう。 「雪男」などの超常現象話をうまくまとめ、そこに人類の進化の過程での謎、ネアンデルタール人を絡めた作品。 古人類学の勉強もついでにできるお得なお話。

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2015/04/25

ネアンデルタール人が生き残ってるってのは良くあるモチーフでロマンなんだけど、ただそれだけじゃない捻りがあってなかなか面白かった。RVだけでSF何冊も書ける気がする。種としての優劣を分かったのが欺瞞だというのもかなり面白かった。ただ展開はやや退屈だし、黒幕側の描写が尻切れだったりす...

ネアンデルタール人が生き残ってるってのは良くあるモチーフでロマンなんだけど、ただそれだけじゃない捻りがあってなかなか面白かった。RVだけでSF何冊も書ける気がする。種としての優劣を分かったのが欺瞞だというのもかなり面白かった。ただ展開はやや退屈だし、黒幕側の描写が尻切れだったりするのが残念ではあった。

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2013/12/21

 人類が誕生する遥か昔、ヨーロッパ全域には同じ知性を持つネアンデルタール人がいた。彼らが消滅後、人類は誕生したという定説を覆す発見があった。実は4万年前に滅んだとされるネアンデルタール人は3万年前まで生息していた痕跡があるのだ、そうすると人類と同じ時代を生きたことなる。歴史ロマン...

 人類が誕生する遥か昔、ヨーロッパ全域には同じ知性を持つネアンデルタール人がいた。彼らが消滅後、人類は誕生したという定説を覆す発見があった。実は4万年前に滅んだとされるネアンデルタール人は3万年前まで生息していた痕跡があるのだ、そうすると人類と同じ時代を生きたことなる。歴史ロマンを感じさせるわくわくする書き出しであった。その後は期待を裏切られ、ごくつまらない三文小説へと変わる。

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2013/06/26

どっかで見たようなシーンの連続というか、たぶん、アメリカ映画のシナリオには、テンプレートのような物があって、この小説も同じテンプレートを使ってるのだよね、という思いを抱かせる、そんなできあがり。だから、飽きること無くラストまで読み手を引っ張っていくのは確かなんだけど、こっちとして...

どっかで見たようなシーンの連続というか、たぶん、アメリカ映画のシナリオには、テンプレートのような物があって、この小説も同じテンプレートを使ってるのだよね、という思いを抱かせる、そんなできあがり。だから、飽きること無くラストまで読み手を引っ張っていくのは確かなんだけど、こっちとしては、そのテンプレっぽさが鼻についてしまった後、どうにも、そこから一定の距離を置いて冷ややかな目で見ちゃうような、そういうつきあい方にならざるを得ない。 むかし、渋谷陽一が「産業ロック」と言ってたような意味で、産業小説なんじゃないかという感じ。もちろん、作者にとっては処女作で、そんな意識はなかったのじゃないかと想像するが、一方、謝辞で述べられている、これまでその名を知られることの無かった編集者の貢献が、そういう、工業製品的な小説の有り様をもたらしたのかも知れない。 不思議なことに、日本こそまさしくそうした産業的に生み出される小説が多いだろうに、これほどのテンプレ感を覚える製品にであう経験はあまりなく、この感覚が、実にアメリカ的な活劇であることの証拠と言える、そんなことなのかも知れないと思った。

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2012/08/12

ネアンデルタール人が今も生きていて、別人の視覚や感覚を感じ取れる能力があるという設定になっているお話。イマイチ盛り上がらないまま読み終わっちゃった(-_-;) スピルバーグが映画化するという話があったんだけど、立ち消えになったんだろうね。

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2009/10/04

現在の人類の祖先とは別の種類だったというネアンデルタール人。絶滅したはずのネアンデルタールを追い求め行方不明となった学者を探す事から始まるアドベンチャー物。インディジョーンズみたいな冒険ものが好きな人は楽しめると思う。いかにも外国的な娯楽小説です。

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