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流しのしたの骨 の商品レビュー

4

65件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

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2024/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

たとえお隣でも、よそのうちは外国より遠い。 違う空気が流れている。 怪談のきしみ方も、薬箱の中身も、よく口にする冗談も、タブーも、思い出も。 19歳の「私」と、不思議な家族たちの物語。 (アマゾンより引用)

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2023/10/26

感想 内の異常さ。ツッコミ役の不在。だからと言ってなんなのか。家族が続いていく限りそれで良いのだ。だけど家族は移り変わる。止まりはしない。

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2023/07/17

江國さんが書く、変な家族の話。 と言っても、家族内のルールは、その家族独自のもので、どこの家族も他の家族からみると変な家族なのかもしれない。 家族の結束が強くて、周りが誰も認めないとしても、自分の家族だけは認めてくれる、というのは、本当に幸せなことなのだとは思う…。でも、きっと、...

江國さんが書く、変な家族の話。 と言っても、家族内のルールは、その家族独自のもので、どこの家族も他の家族からみると変な家族なのかもしれない。 家族の結束が強くて、周りが誰も認めないとしても、自分の家族だけは認めてくれる、というのは、本当に幸せなことなのだとは思う…。でも、きっと、この家族の外には出れないんじゃないかなって思ってしまいました…。

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2022/02/10

流しのしたは確かにそんなイメージだ。今は包丁をそこには収納しなくなったけれど、流しのしたのキッチン扉には包丁収納差しがあり、薄暗い奥には給排水の管がむき出しに通っている。開け放ちたくない扉、モノを収納したくない空間。この物語とどう関係あるのか、はてさて???宮坂家、語りのこと子が...

流しのしたは確かにそんなイメージだ。今は包丁をそこには収納しなくなったけれど、流しのしたのキッチン扉には包丁収納差しがあり、薄暗い奥には給排水の管がむき出しに通っている。開け放ちたくない扉、モノを収納したくない空間。この物語とどう関係あるのか、はてさて???宮坂家、語りのこと子が未成年てこともあってか、社会と隔離された空間であるやに描かれる。お互いを傷つけず、家族外の人たちも受け入れないわけではないんだけれど。ほんの半年の期間に姉妹弟に生じた事柄は、この家族でなければ一つひとつがけっこうな事件なんだよね。

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2018/05/03

2018/05/03 読了 ゆるーい、ちょっと変わった家族の日常。 孤独を、すーん、って表現することのが斬新。 深町直人は落ち着いた空気の男の人ってかんじ、、 しっとりした雰囲気に浸れた。 流しのしたの骨っていうタイトルに惹かれたけど、 想像とは違ったかな←

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2017/04/21

たまにはレビューをかきますか。 とある、家族のなかの、四人兄弟、女子三人と末っ子の男の子の話。 生活の中の、なんでもない瞬間の積み重ね。家族のなかの、謎に満ちたルール。品良く、育ちの良い子供達と、厳格な父と、天然なのだけどしっかりした母と。 次女、ことこさんの視点で描かれる。 ...

たまにはレビューをかきますか。 とある、家族のなかの、四人兄弟、女子三人と末っ子の男の子の話。 生活の中の、なんでもない瞬間の積み重ね。家族のなかの、謎に満ちたルール。品良く、育ちの良い子供達と、厳格な父と、天然なのだけどしっかりした母と。 次女、ことこさんの視点で描かれる。 文章はさらりとしてなにげないけれど、突如として、 部屋の中の構成についてだいぶあとになって語られたり、思い出した時に一気にひらけてくる風景のなにもかもが優しくて、 しかし、次女なりの世界との距離の置き方、たしなめかたもあって。平らかなこころ。 ほんの一瞬だけ、その一家にお邪魔して、本当に邪魔者扱いされてかえっていきました。 あーたのしくておいしくて幸せ。

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2016/06/24

江國香織さんの家族の話が大好きなんだけども、たくさんある家族の話の中で、この家族が大好きです。 こと子ちゃんの、世界からちょっと距離をおいた感じの生き方がすごくいいなあって思う。 でも、いつもギリギリな感情で生きてる しま子ちゃんが好きで、幸せになってほしいなあって思ってしまう。...

江國香織さんの家族の話が大好きなんだけども、たくさんある家族の話の中で、この家族が大好きです。 こと子ちゃんの、世界からちょっと距離をおいた感じの生き方がすごくいいなあって思う。 でも、いつもギリギリな感情で生きてる しま子ちゃんが好きで、幸せになってほしいなあって思ってしまう。 どの作品もそうだけど、日常にちょこちょこ出てくる、きっと江國さん本人や家族のこだわりなんだろうなって思える、こまごましたものが大好きです。シャンプーとかお菓子とかパンの食べ方とか。

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2017/01/31

(日文科4年生 A.Tさんより) おすすめの本:江國 香織著 『流しのしたの骨』 新潮文庫 1999年 私が今回紹介したい一冊は、江國香織の「流しの下の骨」です。 いまはなにもしていず、夜の散歩が習慣の19歳の私こと子、おっとりとして頑固な長姉そよちゃん、妙ちきりんで優しい次姉...

(日文科4年生 A.Tさんより) おすすめの本:江國 香織著 『流しのしたの骨』 新潮文庫 1999年 私が今回紹介したい一冊は、江國香織の「流しの下の骨」です。 いまはなにもしていず、夜の散歩が習慣の19歳の私こと子、おっとりとして頑固な長姉そよちゃん、妙ちきりんで優しい次姉しま子ちゃん、健やかな‘小さな弟’律の四人姉弟と両親、ハムスターのウィリアムの、六人と一匹の、宮坂家の穏やかな日常を描いた物語です。 物語の季節が晩秋から春なので、ちょうど今のように寒くなりだす時期に恋しくなる本です。 中学生の時に初めて読んで以来、毎年読み返していますが、何度読んでも宮坂家の温かくて不思議な空気に惹き付けられます。 作者の江國香織さんは、あとがきで、「たとえお隣でも、よそのうちは外国よりも遠い。ちがう空気が流れている。階段のきしみ方もちがう。薬箱の中身も、よく口にされる冗談も、タブーも、思い出も。」と書いています。 家族の数だけ特有のルールや風習があるのだな、と考えると、自分の家では当たり前だと思っていることも他の人から見るとびっくりされることがあるのかもしれませんね。 この本のおすすめポイントの一つに、「魅力的な登場人物」が挙げられると思います。 こと子が恋人と手を繋ぎながら食事をしたいがために、左手で食事をする練習をする場面などは、なんともかわいらしく、あまりに真剣な練習風景につい、笑ってしまいます。 みなさんも是非、宮坂家の温かな空気に触れてみてください。

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2014/11/02

19歳の高校卒業後何もしていない主人公と彼女をとりまく不思議な家族の物語『流しの下の骨』を読んだ。さすが江國香織さん、家族のキャラクターがかなりユニークなのにこういう家族がいたら素敵だろうなあと素直に思えてしまう素敵なお話に仕上がってます。さくっと読めるし、ほっこりとした気持ちに...

19歳の高校卒業後何もしていない主人公と彼女をとりまく不思議な家族の物語『流しの下の骨』を読んだ。さすが江國香織さん、家族のキャラクターがかなりユニークなのにこういう家族がいたら素敵だろうなあと素直に思えてしまう素敵なお話に仕上がってます。さくっと読めるし、ほっこりとした気持ちになる物語なので、優しいお話を読みたい方にはおすすめです。

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2014/02/04

うちの中を覗くのって面白いなぁと思わせてくれる小説。 その家庭だけの空気があり、階段の軋み方も違えば、薬箱の中身も、よく口にされる冗談も、タブーも、思い出も、違う。 だからこそ、あとがきで作者が語るとおり、たとえお隣であってもよそのうちは外国より遠い、わけです。 その...

うちの中を覗くのって面白いなぁと思わせてくれる小説。 その家庭だけの空気があり、階段の軋み方も違えば、薬箱の中身も、よく口にされる冗談も、タブーも、思い出も、違う。 だからこそ、あとがきで作者が語るとおり、たとえお隣であってもよそのうちは外国より遠い、わけです。 その家庭だけで通じるルールがあり、その家庭だけの真実があり。 「家庭」というのは本当に小説にとってなくてはならない要素であり、小説の題材としてとても魅力的です。 当たり前のことなんだけど、そんなことに江國さんのあとがきではっと気づかされました。 話としては、一風変わった変な家族のおはなし。 普通じゃなくて、でもきっとその家庭の中ではそれが普通で。 その辺のちぐはぐな自分の感じ方もなんか妙でおもしろくて。 盛り上がりも息を飲む場面もない変わりに、なんとなく、落ち着いてしっとり楽しめる小説だと思います。

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