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重耳(上) の商品レビュー

4.3

30件のお客様レビュー

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全三巻からなる長編歴…

全三巻からなる長編歴史小説。春秋時代の晋が舞台です。

文庫OFF

2021/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

再読。 下巻まで読了。 重耳、すなわち晋の文公の生涯を描く歴史小説。重耳の祖父、称こと武公の時代から筆が起こされており、大長編だけれど飽きさせない。未だ伝説や神々が息づいている時代の空気を尊重しながら、しかも史実の説得力をも併せ持った硬派な小説。

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2020/12/27

中国春秋時代の晋の文公である重耳の物語。描写の濃やかさと人物の熱さで、宮城谷先生の歴史小説には毎回楽しませてもらっている上に、歴史の勉強にもなる。 上巻では、晋が周によって封じられてより、翼の本家と曲沃の分家の二つに分立し、重耳の祖父である称が粘り強く宮廷工作を進めて本家の翼城...

中国春秋時代の晋の文公である重耳の物語。描写の濃やかさと人物の熱さで、宮城谷先生の歴史小説には毎回楽しませてもらっている上に、歴史の勉強にもなる。 上巻では、晋が周によって封じられてより、翼の本家と曲沃の分家の二つに分立し、重耳の祖父である称が粘り強く宮廷工作を進めて本家の翼城を落として統一すると共に、これに乗じて曲沃を取ろうとする虢の国との戦いまでを描いている。重耳は初陣を果たして、翼攻めで軍功を挙げた駆け出しの状況。 まだ先は分からないが、祖父ほどの器ではない詭諸の治世が暗雲のように漂い、いずれも大人物である異母兄の申生と同母弟の夷吾とのライバル関係も想起させるようなそれぞれの切磋琢磨が描かれている。

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2019/10/18

20年前くらいに読んでた(年齢!!)宮城谷を再読する。 わたしの遠い記憶の中では、太公望、晏子、重耳がおススメ。

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2017/03/17

重耳のお祖父ちゃんである称が、晋を一人前の国として認めてもらえるように頑張る話。 称という人は野心家で、すごくよく考えて、よく働く。 重耳は、聖人君子な兄の申生や、おとなしい優等生な弟の夷吾とは毛色が違って、特に目立ってすごいという訳ではないのだが、素直で、大器という感がある。...

重耳のお祖父ちゃんである称が、晋を一人前の国として認めてもらえるように頑張る話。 称という人は野心家で、すごくよく考えて、よく働く。 重耳は、聖人君子な兄の申生や、おとなしい優等生な弟の夷吾とは毛色が違って、特に目立ってすごいという訳ではないのだが、素直で、大器という感がある。 器量という点では、劉邦に少し似ていると思った。 称の孫3人を育てた先生もまたそれぞれ特徴があって、育てる人の影響ってあるんだなぁと思います。 特に申生の先生の狐突は頭が良くて厳格で、かっこいいですね。

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2015/02/08

『重耳』というのになかなか出てこない(笑) なぜなら、重耳の祖父の代からの物語であるから。もちろん、その方がわかりやすいので良いのですがね。ともあれ、上巻ということで、若き重耳の人物像を垣間見る作品でした。続いて中巻へ。

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2014/09/18

重耳はまだ生まれて間もないところで魏の分家と本家の争いにどうなるかというところで、重耳が成長しその戦争に関わっていくところでこの巻は終了。 まあ、今回の主人公は狐突、孟嘗君での白圭みたいなもの。内容はおもしろいです。中巻へ! 

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2014/06/16

紀元前6世紀、中国春秋時代の五覇の一人で、晋の文公と呼ばれた重耳という人物の話。晋の君主の家系の二男に生まれたが、秀才でもなく人気もなく特徴のない人物であったため兄弟の中でも目立たなかった。しかし、晩年は、誠実で実直な性格により国内外の色々な人たちから一目置かれるようになる。身内...

紀元前6世紀、中国春秋時代の五覇の一人で、晋の文公と呼ばれた重耳という人物の話。晋の君主の家系の二男に生まれたが、秀才でもなく人気もなく特徴のない人物であったため兄弟の中でも目立たなかった。しかし、晩年は、誠実で実直な性格により国内外の色々な人たちから一目置かれるようになる。身内の争いごとにより国外に脱出し19年間諸国を転々とする亡命生活を経て、晋に戻り君主となる。重耳の話というよりは、重耳に仕えたすばらしい臣の面々の話ではないだろうか。幼少期の教育係の郭偃をはじめ、丕鄭、孤突、孤偃、孤毛、先軫、介子推などなど見事な人物が揃っておりこれら臣に支えられてなければ重耳は君主にはなれなかっただろう。臣の忠誠心に感動した。

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2013/08/12

2013年08月 01/41 春秋ブームに乗って家の在庫から読み始めました。続けて読んでるので少しずつ位置関係があたまに入ってきます。 中盤辺りの翼に攻めこむあたりから勢いがついてきておもしろい。

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2013/03/26

中国歴史小説です。 重耳(ちょうじ)は春秋時代の覇者である晋の英雄で、 死んだ後は文公と呼ばれた実在の人物です。 後半は、重耳の19年間に及ぶ苦難の放浪が書かれています。 はっきり言って、重耳は切れ者でもないしかっこよくもありません。 同じ筆者の『晏子』や『孟嘗君』...

中国歴史小説です。 重耳(ちょうじ)は春秋時代の覇者である晋の英雄で、 死んだ後は文公と呼ばれた実在の人物です。 後半は、重耳の19年間に及ぶ苦難の放浪が書かれています。 はっきり言って、重耳は切れ者でもないしかっこよくもありません。 同じ筆者の『晏子』や『孟嘗君』の方が英雄然としています。 むしろ、かっこいいのは彼を取り巻く家臣たちです。 放浪中、立ち寄った斉で礼遇され、そこそこ良い暮らしをする内に、 重耳は実家のこととかどうでもよくなってしまうんですが、 家臣たちは重耳に酒をしこたま飲ませらせ、斉から運び出されます。 ・・・重耳よ。 それでも、わたしが『重耳』を選んだのは、重耳を中心とした魅力的な 人物と、重耳の前に広がる広大な中国の大地が目に浮かぶからです。 重耳は遅咲きながら名君となり、短いながら成功を収めます。 決して華々しい人生ではないけれど、その性分は大らかで素直。 人に愛されて助けられて、ここまで来たのだなぁ、重耳よ。 仕事って、巻き込んだもん勝ちだと思う今日この頃。 また、重耳の旅を読み返してみようかと思います。 仕事でグチなんか言ったら、重耳に 「わしを見よ。19年もさまよったのだぞ」って言われそう。

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