高田タツ物語 の商品レビュー

ひらのりょうこ(著者)

2019/12/12

高田タツさんとは、日本手話研究所の高田英一所長のご母堂のこと。高田英一さんは「令和」の手話が発表されたときに、ニュースなどで手話表現をされている映像がたくさん流れたので、手話を知らない人も顔を見れば「ああ、あの人」とわかるかもしれません。

手話学習者からすると漠然と「えらい人」というイメージの高田英一さんですが、この本を読むと、ろうあ運動を牽引していく人になるべくしてなった方、というのがよくわかります。

時代の背景もありますから、色々理不尽に感じられるところも見られますが、タツさん・英一さんたちは、その制約がある中で最大限の努力をされてきたわけです。タツさんは私の祖母より少し年下で、祖母との思い出を重ねながら読みました。

文字も大きく読みやすいし、ところどころに挟まれている写真も素敵です。