阿片茶 の商品レビュー

ビアンカタム(著者),内野儀(訳者)

2024/10/04

ビアンカ・タムの半生記です。
当時の中国の立ち位置、西洋諸国の存在をつながざるを得なかった阿片。
阿片の危険性はともかく、どのように使われて実生活にあったのかを知らなかったのでなるほどと思いました。
ただ阿片茶を軸にビアンカの半生は綴られていますが同時に当時の世界情勢、女性の生き方、異国での生活、政治と自分といったテーマも扱っているので波乱万丈と紆余曲折、失敗と成功が重量感ある読みごたえとして戻ってきます。

2012/12/01

　第二次世界大戦の頃、美貌のイタリア伯爵令嬢が中国の軍人と熱烈な恋をして、紆余曲折を経て上海にわたりスパイ容疑をかけられ拘束され……というお話。
　しかし、これのすごいところは、自叙伝です。

　ヒロインのビアンカがモテすぎておかしいだろ、とか、フィクションならいろいろと突っ込みたいんだけれど、自叙伝だと「すごい人生だ」としか思えない。
　登場人物紹介だけで「え。どういうこと」ってなれる。

　びっくりした。

2009/10/04

事実は小説より奇なり。
「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラのような逞しく凛とした強さを持つビアンカに魅力を感じる。

2009/10/04

「大地」が土にたってたくましく生きる話なら、こちらは望まずして退廃的に生きる中国の女性の話。どちらも一生懸命生きている。