羽田孜という男 の商品レビュー
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政界再編のノロシは上がった。和の羽田、平時の羽田は乱世の雄たりうる器か?その性格、実績、力量を余すところなく描く。待望の緊急書き下ろし。(1993年刊) ・1 「平成の勝海舟」をめざす ・2 羽田孜のルーツ ・3 一介のサラリーマンとして ・4 羽田流の政治スタイル ・5 運命の決断ー小沢との連携 ・6 改革の嵐の中で ・7 「和の羽田」が乱をおこす ・8 人間・羽田孜の本領 新進党立ち上げまでを扱っている。当時、羽田は政治改革に力を入れており、清廉な政治家とみられていたことから、本書も、羽田を持ち上げる内容となっている。これまで、長野県人であっても、東信地方を地盤とする羽田孜の人柄や業績を知ることは余りなく、小沢一郎に良いようにされてしまったというイメージが強かった(あるいは省エネルックのおじさんだというイメージ)が本書を読んでその人物像を見直した。さすがに竹下派七奉行に名を連ねるだけの事はあるという事だろうか。 当初、羽田には、父、羽田武嗣郎の跡を継ぐ気はなく、一介のサラリーマンとして、小田急バスに就職するが、武嗣郎の病気に伴い、やむを得ずして跡を継ぐこととなる。 「平時の羽田」と言われるように地味な印象が強いが、順調に役職を経て、自民党においても総理大臣候補ともくされていた事がわかる。 2012年に政界を隠退しているが、その政治家としての軌跡をどの様に評価するのか、読んでみたい気がする。
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