贅澤貧乏 の商品レビュー
ふわふわと現実を漂って とりとめのない妄想 小説のような エッセイのような イノセントだけど 自虐的な所もあり 蠱惑的 恍惚 耽美的 そしてやっぱり 父鴎外が永遠の恋人 だったんだなと思う
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著者、森茉莉さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 森 茉莉(もり まり、1903年〈明治36年〉1月7日 - 1987年〈昭和62年〉6月6日)は、日本の小説家・エッセイスト。翻訳も行っていた。 東京市本郷区駒込千駄木...
著者、森茉莉さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 森 茉莉(もり まり、1903年〈明治36年〉1月7日 - 1987年〈昭和62年〉6月6日)は、日本の小説家・エッセイスト。翻訳も行っていた。 東京市本郷区駒込千駄木町出身。文豪森鷗外と、その2人目の妻志げの長女である。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 「贅沢貧乏」「紅い空の朝から…」「黒猫ジュリエットの話」「マリアはマリア」など、森茉莉のゆるぎない個の精神が反映した連作小説集。東京国際ブックフェア記念復刊。 ---引用終了 そして、本作の書き出しは、次のとおり。 ---引用開始 牟礼魔利の部屋を細叙し始めたら、それは際限のないことである。 牟礼魔利は、自分の部屋の中のことに関しては、細心の注意を払っていて、そうしてその結果に満足し、独り満足の微笑いを浮かべているのである。魔利の部屋にある物象という物象はすべて、魔利を満足させるべき条件を完全に、具えていた。空罎の一つ、鉛筆一本、石鹼の一つの色でも、絶対にこうでなくてはならぬという鉄則によって選ばれているので、花を呉れる人もないがたとえば貰ったり、紅茶茶碗、匙、洋杯の類をもし人から貰ったとすると、それは捨てるか売るより他に、なかった。 ---引用終了 著者のことは最近になって知った。 父・森鴎外に溺愛されたためか、生活能力が劣っていたようで、最期はアパートの汚部屋で孤独死したという。 その辺に興味をもち、著者の作品を手に取った。
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笙野頼子「幽界森娘異聞」があまりに不可解だったため、読んでみた。これは小説なのかな?オイラの中では、森娘、森茉莉、牟礼魔利がごちゃごちゃ!というか同一人物になっている。なのでフィクションなのかノンフィクションなのかもよくわからいままだ。ネット検索で知った限りだと森茉莉が書く牟礼魔...
笙野頼子「幽界森娘異聞」があまりに不可解だったため、読んでみた。これは小説なのかな?オイラの中では、森娘、森茉莉、牟礼魔利がごちゃごちゃ!というか同一人物になっている。なのでフィクションなのかノンフィクションなのかもよくわからいままだ。ネット検索で知った限りだと森茉莉が書く牟礼魔利は、自伝のように思えるんだけど。とにかく、作者本人も魔利も歳をとっても思考、行動は良くも悪くも少女のままというイメージだ。1963年に出版されているけど、森茉莉は当時としては型破りというかファンキー?アヴァンギャルド?な作家だったんだと思われる。何とも不思議な世界に迷い込んだ気にさせられる本である。
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邪宗門という喫茶店が開店と同時に入店し、自分で決めた低位置で原稿を書きうたた寝して閉店まで過ごしたといわれる森茉莉さん、オノヨーコさんとはまた違ったオーラを感じます(^-^)<摩利は貧寒な六畳の部屋から貧乏臭さというものを根こそぎ追放し、豪華さをとり入れることに熱中しているのであ...
邪宗門という喫茶店が開店と同時に入店し、自分で決めた低位置で原稿を書きうたた寝して閉店まで過ごしたといわれる森茉莉さん、オノヨーコさんとはまた違ったオーラを感じます(^-^)<摩利は貧寒な六畳の部屋から貧乏臭さというものを根こそぎ追放し、豪華さをとり入れることに熱中しているのである。摩利の目だけに映る幻の豪華である。摩利にとって美しい夢の部屋である。幸福感は、現実そのものの中には存在しないで、その人間の空想の中に存在している。> 森茉莉 著「贅沢貧乏」!
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ああ、そりゃ心にすり硝子の部屋が出来ますよ。 ほんと少女のまんまなんですね、茉莉さんは。 美しいものを飽かずに見つめていられる人は、心も美しいんだろうなーと思います。 私なんかはすぐ卑屈になっていく・・・・・・。 10.02.05
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今まで読んでたどの本よりも、この人のエッセンスが詰まってる。貧乏サヴァランのほうがだいぶ読みやすいかな。とてもファン向きの本だと思いました。室生犀星氏への崇拝ぶりがたのしい。
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