茜さす(下) の商品レビュー
わたし、もっと卒論を頑張ればよかった、とシミジミ思いました…。 これだけ、頑張って入れば、人生かわってたかな?なんて思ってしまいました。
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永井氏の筆による、歴史小説ではなく歴史解釈をストーリーに織り込みながらすすむ現代小説というスタイルが新鮮。
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引き続き友田なつみさんの物語。 上巻では卒論や就職活動に悩む日々が描かれるも、 下巻では何も知らないお嬢様女子が社会に出て、 悪戦苦闘しながら自立していく姿が描かれる。 就職した会社は今でいうブラック企業に近い。 それでもなつみは逞しく生き抜く。 クセのある人たちや社会の厳しさに...
引き続き友田なつみさんの物語。 上巻では卒論や就職活動に悩む日々が描かれるも、 下巻では何も知らないお嬢様女子が社会に出て、 悪戦苦闘しながら自立していく姿が描かれる。 就職した会社は今でいうブラック企業に近い。 それでもなつみは逞しく生き抜く。 クセのある人たちや社会の厳しさに翻弄されながらも、 主体的に自分で道を切り拓く強さを身に着けていく。 額田王・持統天皇が生きた万葉の時代、 小説が描かれた30年前、そして現代。 3つの時代の社会通念やモラル、 その移り変わりを上巻では感じた。 下巻で感じるのは、女性の自立についてだ。 権力闘争の渦中を生きた持統天皇。 現代に生きるなつみや同級生たちそれぞれの生き様、 仕事を通じて出会う働く女性たち。 そしてその裏に透けて見える、永井路子の生き方。 背伸びし過ぎず、自分の強みや活かし、 自分のやりたいことを見つけ出し力強く生きていく。 その姿にしなやかな逞しさを感じる。 もちろん恋愛のトピックもあるのだけれど、 重要であるも不可欠なものではないと描かれる。 骨太さと細やかさを併せ持つ物語。
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なつみの会社が倒産し、自分のやりたい事、遺跡発掘調査のアルバイトをさせてもらい、貧乏だけど充実した生活の中、学生時代に付き合っていた人、旅で知り合った人、結婚を選択できる中、発掘の魅力に取り憑かれ発掘を選択する。 女性の自立を昔と現代とで対比させている。
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- ネタバレ
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持統天皇はカッコイイ女だった。そういう本。孤独ではなく、インディペンデンス(独立)な女性だった。ビバ未亡人 友田なつみさんが会社を辞めて、というか倒産からの無職になって、考古学にのめりこんでしまうなんて。おもしろい。 泉おじさまとの関係が、AからB!?Cまで??あんなおとやそんなことを??おもしろい。 そうかと思ったら、夢追い方のフリーターに片想いして失恋してて、おもしろい。 現代っ子のなつみも大概インディペンデンスな生活を謳歌していて、おもしろい。 歴史的におもしろいのは、壬申の乱のころの国際関係の見解がさらりと含まれているところ。このころは日本も国際情勢に左右されていて、とてもおもしろい。
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