ゴースト・ドラム の商品レビュー
再読。何度も読んでるが、いつも一気読み。 北方民族の昔話は、冷たく厳しい環境のためか、案外あっさりと人が死ぬような気がする。それに代わり、そこに暮らす動物たちの物語は多い。 これは創作なのでセオリー通りではないが、動物(鎖に繋がれた黒猫だけど)が物語る形式や、魔法の太鼓は、いかに...
再読。何度も読んでるが、いつも一気読み。 北方民族の昔話は、冷たく厳しい環境のためか、案外あっさりと人が死ぬような気がする。それに代わり、そこに暮らす動物たちの物語は多い。 これは創作なのでセオリー通りではないが、動物(鎖に繋がれた黒猫だけど)が物語る形式や、魔法の太鼓は、いかにも北方民族らしい。魔法の概念や、学び方は作者の創作によるものと思うが、とても面白かった。 度肝を抜かれるのは、物語の重要人物がいなくなり、悪がはびこること。これは、歴史の非情であって、自然の非情さではない。しかし、それさえも超越するラストは衝撃的だ。 この物語は3部作で、翻訳者の金原瑞人氏がクラウドファンディングで出版を呼びかけている。ぜひ読みたいものだが、残念ながら、まだ目標金額は遠い。 https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/2652 めでたく成立したので、2019年秋頃には新装版で三部作が出版される運びとなりました。
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1年の半分を雪と氷に閉ざされた国、冷酷な皇帝に幽閉された皇子、死の国を行き来する魔女、などなどダークファンタジーの要素をたっぷりと詰め込んだ物語です。 はっきり言ってホラーかと思わんばかりの描写や展開が続きます。人々はあっさりと殺され、主人公の魔女もまたその肉体を失います。でもま...
1年の半分を雪と氷に閉ざされた国、冷酷な皇帝に幽閉された皇子、死の国を行き来する魔女、などなどダークファンタジーの要素をたっぷりと詰め込んだ物語です。 はっきり言ってホラーかと思わんばかりの描写や展開が続きます。人々はあっさりと殺され、主人公の魔女もまたその肉体を失います。でもまるで遠い昔より語り継がれてきた物語のような語りの強さにグイグイ惹かれて一気に読ませられました。暗く重い世界観に妙に心揺さぶられます。 幽閉されているのが皇子で、それを救い出すのが若き魔女であるというのがいいんですよね。これもまたボーイミーツガール。そんな甘い要素はないんですけどね。
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2013.01.06 再読。 ずっと大好きな物語。 図書館でこどものころは借りてたけど、入手して再読。
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児童書にここまで書いていいのかと思う大人の思惑もあり、魔法の概念も面白い。 ハウルを読んでいなければ、どっちがパクリ?と思うくらい雰囲気が似通っている。歩く城=家とか。食べ物の描写が素敵。
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ハリーポッターなんかがはやってから、なかなか「児童文学ファン」を公言しにくいわけだけど、この本は面白い。あまりの残酷さに呆然とする様子は、たとえば大江健三郎の『性的人間』を読むような。 主人公の殺され方(ま、その後にいろいろあるけれど)だけで3日は満足できる感じ。ありきたりな語...
ハリーポッターなんかがはやってから、なかなか「児童文学ファン」を公言しにくいわけだけど、この本は面白い。あまりの残酷さに呆然とする様子は、たとえば大江健三郎の『性的人間』を読むような。 主人公の殺され方(ま、その後にいろいろあるけれど)だけで3日は満足できる感じ。ありきたりな語り手に見える猫の存在感も素晴らしい。 平成元年に読んで、このたび「自炊」したのをきっかけに再読。
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淡々と話が続くので、まるで神話や昔話のようだった。 伝承された話のようでよかった。 盛り上げるだけ盛り上げて面白がらせるファンタジーではないけれど、面白かった。 そういえば語り部の猫はなんだったんだ。
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雪が降りしきる北国の魔法の物語。才能豊かな若い女魔法使いが拾ったのは、したたかで強欲な王妹に命を狙われた幸薄い王子。そして、若い女魔法使いの才能に嫉妬する魔法使い。世界観は陰鬱だが、女魔法使いと幼い王子の師弟関係がなんだか好きだった。
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詳細は忘れてしまったけれども氷の林檎は今だって手にとれるほど鮮明な気がする。 児童書にしてはダーク?な内容だったせいか絶版という憂き目に… シリーズとして続編が英語で出ているのですが残念ながら日本語にも疎い自分には なかなか手が出せません。 できれば同じ翻訳の方でシリーズ化し...
詳細は忘れてしまったけれども氷の林檎は今だって手にとれるほど鮮明な気がする。 児童書にしてはダーク?な内容だったせいか絶版という憂き目に… シリーズとして続編が英語で出ているのですが残念ながら日本語にも疎い自分には なかなか手が出せません。 できれば同じ翻訳の方でシリーズ化してほしいところ!(ハリポタ人気とかがまだあるうちに)
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貸していた相方から「面白かったー!でももう絶版でないんだよね」と言って帰ってきた本。 私も久々なので、じゃあ読み返してみようかなと思って再読。 印象は甘くない御伽噺。 本来のものに近い御伽噺という感じかな。 キャラクターや背景が手触りまで確認できるじゃないかと思うくらいリアルで...
貸していた相方から「面白かったー!でももう絶版でないんだよね」と言って帰ってきた本。 私も久々なので、じゃあ読み返してみようかなと思って再読。 印象は甘くない御伽噺。 本来のものに近い御伽噺という感じかな。 キャラクターや背景が手触りまで確認できるじゃないかと思うくらいリアルで鮮やかで、とくにチンギスの極彩色の衣装は、きっと表紙のイメージから来たものなんだろうな。 絵柄的には、逸見亜子さんの描く少女の衣装に近いけど、印象は随分違う。 面白かった。 けど、私には話以上にいろんな質感を描くとかそういうのがリアルに残った物語でした。 でも、章の最初の猫の使い方は、ホントうまいわ。
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不思議な太鼓、ゴースト・ドラムの言葉を解し、ニワトリの足を持つ家に住む、若い女魔法使いチンギスが、ある日叫びを聞きつけた。叫んでいたのは皇子サファ。生まれて以来塔の小部屋に閉じこめられたきりだった…。荒涼とした北の国を舞台にくり広げられる、荒々しい魔法の物語。1987年、イギリス...
不思議な太鼓、ゴースト・ドラムの言葉を解し、ニワトリの足を持つ家に住む、若い女魔法使いチンギスが、ある日叫びを聞きつけた。叫んでいたのは皇子サファ。生まれて以来塔の小部屋に閉じこめられたきりだった…。荒涼とした北の国を舞台にくり広げられる、荒々しい魔法の物語。1987年、イギリス・カーネギー賞受賞作。
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