いちご同盟 の商品レビュー
中学三年生、受験や将来の夢、恋愛、漠然とした不安、何も悩んでなさそうで実は一番多感なのは15歳なのかもしれない。 病気を患った少女の運命が引き逢わせた3人の恋愛と友情、生と死の物語 これ読んだことある人は是非 #四月は君の嘘 も読んでほしいなぁ
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公文推薦図書シリーズ。 若い時に読むと込み上げてくるものがありそう。 どちらかというと親目線で見てしまったので、最後の直美のお父さんの長いセリフにグッとくるものがあった。いろんな登場人物が出て来るが、直美にとっては何故か一番縁の薄い主人公の存在が一番大きくなっていく。そのプロセス...
公文推薦図書シリーズ。 若い時に読むと込み上げてくるものがありそう。 どちらかというと親目線で見てしまったので、最後の直美のお父さんの長いセリフにグッとくるものがあった。いろんな登場人物が出て来るが、直美にとっては何故か一番縁の薄い主人公の存在が一番大きくなっていく。そのプロセスはとても繊細で読み応えがあるが、せっかくなら心情だけではなく実際に場面が変わるなどもう少し2人に動きがあってもいいような気がした。 家族や友人の病気や死に直面するという辛いが誰もが経験する状況を客観的かつリアルに命の重みを描いているという意味では若い人に是非読んでもらいたいと大人が思うのも頷ける。
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中学三年生の良一は、自殺とピアノについて考える受験生。ある日野球部エース徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の美少女・直美を知る。三人は徐々に親しくなっていくが、直美が突然良一に言った「あたしと心中しない?」繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死を情緒的に描いた作品。 野球のシーンとピア...
中学三年生の良一は、自殺とピアノについて考える受験生。ある日野球部エース徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の美少女・直美を知る。三人は徐々に親しくなっていくが、直美が突然良一に言った「あたしと心中しない?」繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死を情緒的に描いた作品。 野球のシーンとピアノのシーンが作品の中で長くてそこは退屈に感じたけど、特に後半の薄氷の上を歩くような緊迫感の中の三人の関係の揺れ動きが目を離せなかった。のでこの評価。この年齢って綺麗で危うい脆さを孕んでる気がする、そしてそれが綺麗に描かれてる。
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胸が無くなるくだり、「あなたが好き 死ぬほど好き」のくだりで、昔に読んでいたことを思い出した。自分が大人になってしまったから、こんなにも共感できないのかと嘆きながら読んでいたが、共感できないのは昔からだったらしい。 理由のない(本人にとってはあるのかもしれないが)希死念慮、不治の病がもたらす急激な親密度up、高校受験という小さくてしょうもない悩み、全てが思春期という感じ。内容はありきたりで薄いが、それを大したことのように増幅させているあたりが、まさに小さなことを大きく受け取る感受性豊かな中学生時代を表しているとも言えるのかもしれない。あまり好きな話ではなかった。 生死を題材にしている割に、私にとっては薄く感じた。
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生きるとは何かを中学生の視点から描いているが、自分にも重なる部分が多く、あらためて生きることについて考える機会を与えてくれた。 ストーリーの秀逸さに加えて、メッセージ性や思考を働かせる意図が込められていて好みの作品だった。
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三田誠広の代表作。 この小説の一部分は、中学の国語の時間に読んだ事があります。 初めて、初めから読みました。 中学生が主人公の作品ですが、主人公の心情や、不安等は大人になった僕でもリアルな感じがしました。 高校受験、母親との距離感、友達との付き合い方、初めての恋等、子供から大人に...
三田誠広の代表作。 この小説の一部分は、中学の国語の時間に読んだ事があります。 初めて、初めから読みました。 中学生が主人公の作品ですが、主人公の心情や、不安等は大人になった僕でもリアルな感じがしました。 高校受験、母親との距離感、友達との付き合い方、初めての恋等、子供から大人になる為の通過儀礼等が良く描かれていたと思います。
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北沢良一 徹也に試合のビデオを撮るように依頼される。日々、ピアノのレッスンをしている。自殺について考えている。 羽根木徹也 野球部のエース。良一の同学年で人気者。 北沢孝輔 良一の弟。遠くの私立中学に通っている。 成績優秀。マーラーが好き。 船橋 良一と同じクラス。野球部でキャッチャー。通称は「番長」。 東山 ショート。陸上部にも入っている。 俊足好守好打、さらに勉強でも秀才と非の打ち所が無い。 上原直美 徹也の幼なじみ。小学校から私立の女子校に通っている。足に腫瘍があり切断し入院中。徹也に連れられて来た良一に恋心を抱く。 和泉 直美が入院している病院の看護婦。 良一の母 自宅でピアノの講師をしている。良一とはピアノに対する考え方が違う。 宮坂先生 良一が通う中学校の音楽教師。良一が中学二年時の担任。 直美の母 直美にそっくりの、目のきれいな女性。 ピアノの先生 良一が習っているピアノの先生。良一の母親と大学で同窓だった。 良一の父 良一がピアノを習っていることに何も言わない。孝輔のことなら真剣になるが、良一との間には共通の話題がない。新書判の本を編集するプロダクションの社長。 直美の父 額の上部が見事に禿げあがった、けれども童顔で、若々しい感じがする。電機メーカーの研究員。 下馬 船橋の子分。
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中学三年生の北沢良一は同年代の自殺した少年について考えるなど人生に厭世観を持っていた。そんな時、同学年の野球部のエースである羽根木徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の上原直美を知る。直美は自分のおかれた境遇にもめげずに懸命に生きようとする。直美や徹也に会うことによって良一の人生観が...
中学三年生の北沢良一は同年代の自殺した少年について考えるなど人生に厭世観を持っていた。そんな時、同学年の野球部のエースである羽根木徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の上原直美を知る。直美は自分のおかれた境遇にもめげずに懸命に生きようとする。直美や徹也に会うことによって良一の人生観が変わっていく。 ↑↑↑Wikipediaより 【むりして生きていても どうせみんな 死んでしまうんだ ばかやろう】 十一歳で命を絶った少年が 飛び降りたアパートの壁に残したメッセージ。 良一はたびたび そのアパートを訪れ 少年が飛び降りた13階から下を覗き込む。 中学3年生の夏。受験、友情、恋。 良一は悩んでいる。 頑張って勉強しても上がらない成績。偏差値という数字で“入りたい”高校ではなく、”入れる”高校は決まってしまう。 自由に演奏するピアノは好きだけれど 音楽学校に入るには演奏に点数が付けられふるいにかけられる。 ピアノ教師の母からは「音楽学校に行きたいの?プロになれると思ってるの?」と。 夢に敗れ 望まない仕事をしている父からは「将来のことは二十歳になったら考えろ。今はとにかく勉強しろ」と言われる。 良一の頭の中にふとよぎる言葉 「ばかやろう」 死んだら 努力も夢も 何もなくなるんだ。 人はなんの為に頑張るのか。自分はどこに向かって頑張っているのか。 「おれたちはみんな十五歳だ。いちご(1 5)同盟だ。」 良一と 徹也は 病気の直美の姿を通して 「生きる」ことを考え始めます。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ いちごって、甘酸っぱいほうのじゃなくて 15歳ってことだったのか。 こんなことで自殺を考えるのかと大人は思うだろう。でも中学生は見えている世界がすべてで、小さな箱の中でもがき苦しんでいる。 先日、息子の高校から呼び出しがありまして。 欠席日数が多いとのこと。 「就職でも 進学の推薦でも それで選んでもらえなくなるよ。なんとなく休みたいで休んでるなら会社では通用しないよ」と。はい、わかります。先生が親身になって心配してくださっていることは。それはそれは息子が言葉を話し始めた頃から「こんな繊細すぎるこの子は社会に出てちゃんとやっていけるのだろうか??」とこちとら絶賛不安継続中ですわ!中学で結局卒業まで教室入れなくて 高校では楽しそうに学校通ってて「欠席日数より出席日数の方が遥かに多いじゃん!やったね!」という考えが甘いってことは! 学校を欠席してしまう理由を聞かれて「自分は何も出来ない」と泣いている息子に ただ背中さすって「大丈夫だよ」しか言えなかったわたしも母親としてどうなんだってことは! でも言いたいんです。泣くくらい悩んでることがもう偉いよって。悩むのも落ち込むのも泣くのも笑うのも 全部生きてなきゃ出来ないからね。なんだったら呼吸してるだけで偉い!もう存在が尊い!! すみません。後半はモヤモヤ吐き出しただけです。スッキリしました。 今は高校PTAの役員会来てます。バッタリ息子を見かけたら大きく手を振ろうと思います。(子どもが嫌がるタイプの親) ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 三田誠広さんの作品は 高校生が主役の『 春のソナタ 』 大学生が主役の『永遠の放課後』があり 青春三部作となっているようです(急に)
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進路や恋愛の悩みで一杯一杯になる学生時代の辛さを軽やかに書いている本。中学生から高校生に読むことを強く勧める一冊
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中学3年生の北沢良一は、幼い頃からピアノを習っていたが、自分の進路を決めかね、もやもやとした毎日を過ごしていた。そして、自殺した小学校5年生の少年のニュースについて、彼は度々考えるようになり、少年の自殺した現場を訪れる。 そんなある日、良一は、同級生の野球少年、徹也の頼みで、重い...
中学3年生の北沢良一は、幼い頃からピアノを習っていたが、自分の進路を決めかね、もやもやとした毎日を過ごしていた。そして、自殺した小学校5年生の少年のニュースについて、彼は度々考えるようになり、少年の自殺した現場を訪れる。 そんなある日、良一は、同級生の野球少年、徹也の頼みで、重い病気を患った同い年の女の子、上原直美に出会う。死を目前とした少女との交流を通して、良一は、生きていく決意を固める。 直美の言葉を前に、言葉を失う良一の姿が、印象的だった。 「可能性がある人がうらやましい。自殺のことを考えるなんて、贅沢だわ」 「まだ、自殺のこと、考えてる?」 「あたしと、心中しない?」 音楽の道に進んでもプロになれるほどの実力はない。かといって、何かやりたいことがあるわけでもない。良一を自殺への興味に駆り立てる悩みは、思春期の少年であれば、誰でも持ちうる悩みだった。そんな彼に直美が投げかける言葉は、本当に死と隣り合わせであるが故に重い。 それまで好きなれなかったベートヴェン十五番のソナタを演奏し、その魅力に気づくシーンもよかった。楽譜通りに弾くことに対する気づきを得て、「わざと抑揚をつけ、テンポを崩して、感情をこめようとしていたいままでの自分の演奏が恥ずかしかった」と思うシーン、自分にも心当たりがあり、読んでいて自分も恥ずかしくなった。
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