復讐のギャンブラー の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
30年近く前に翻訳された若干マイナーなクライムノベル。 主人公の生きざまがカッコいいという噂をどこかで聞きつけ、気になって読んでみた。 物語はラスベガスを舞台に、麻薬・売春・賭博と暗黒街クライムネタの総ざらえ様相を見せつつ、ちょっとしたロマンスを薬味に展開。飾らずにいえば「よくあるノアール」である。結構先が読める展開で際立った特色もないが、キャラクターの造形にはちょっと工夫が感じられるかなぁ。 でも、凡百なイメージから最後まで脱出しきれず、期待した主人公サイズの生きざまというのも、なんだか中途半端で、若干の愛嬌があるくらい。強さにも弱さにも優しさにも魅力は感じられず残念。 刊行当時に読んでいればまた違った感想だったかもしれないが、30年の間にクライムノベルも山ほど出版され、それらを読んでいる身としては、まぁまぁこんなモンかなと感じざるを得ない。
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